マフムードは、キルギスの小さな村の学校で数学の教師をしている。この地域はダンガン族と呼ばれる中国系イスラム教徒が主に住んでいるユニークな地域だ。彼らは中国で、より一般的には回族として知られている。
ダンガン族は19世紀後半、清朝に対する反乱に失敗した後、中国北西部から中央アジアに逃れてきた。彼らの共同体は非常に閉鎖的で、イエスを主として受け入れている人はほとんどいない。
ダニエルはこの村に移り住み、何人もの地元の男性たちと親しくなった。ダニエルとマフムードは、聖書を読むためにしばしば会っていた。それは、ダニエルの生涯をかけたミニストリーだった。しかし悲しいことに、ダニエルは昨年、心臓発作で天に召されたのだ。彼はこの村に良い模範と思い出を残して天に帰って行ったのである。
葬儀から1年後、村人たちは集まってダニエルをしのんだ。これは、イスラム社会では一般的かつ伝統的なことだが、マフムードも哀悼のスピーチをした一人だった。彼は他の村人たちに、ダニエルとの聖書の学びと、それが自分をどのように形づくったかを話した。そして聴衆に対し、コーランではほとんど触れられていない人生や信仰に関する重要な教えをより深く理解したければ、敬虔なイスラム教徒は聖書を読むべきだと呼びかけたのである。
ダニエル兄は天に召されたが、確かに彼は死んで地に落ちた一粒の麦となったのだ。彼はもうそこにはいないが、彼がどのように彼らの中にあって生きたのかは、確かにダンガン族の人々の中に刻まれたのである。
ダニエルがまいたものが、豊かな収穫を見るように祈ろう。イスラムの多いキルギスだが、人々が主イエス・キリストに出会えるように祈っていただきたい。
■ キルギスの宗教人口
イスラム 88・73%
プロテスタント 0・82%
カトリック 0・01%
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