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北センチネル島の殉教者(2)「見当違いの冒険」だったのか 隠された思いやりと準備

2022年8月25日21時40分
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関連タグ:オールネイションズオーラル・ロバーツ大学インドアメリカ殉教者の声(VOM)
北センチネル島の殉教者(2)「見当違いの冒険」だったのか 隠された思いやりと準備+
ジョン・アレン・チャウさん(手前)(写真:チャウさんのインスタグラムより)

※ 前編【「神様、死にたくありません」 揺れる思いつづった手記】から続く。

インド当局は、北センチネル島の先住民であるセンチネル族に宣教しようとしたジョン・アレン・チャウさん(当時26)の努力を、立ち入りが禁止された地域での「見当違いの冒険」と呼んだ。チャウさんの死は世界中のメディアの注目を集め、非接触部族にアプローチしようとする宣教団体に対し多くの監視の目を向けさせることになった。

しかし、殉教者の声「VOM」のトッド・ネトルトン氏は米キリスト教メディア「クリスチャンポスト」(英語)に対し、チャウさんの人生とその死をよく見ると、そこにはキリストのような思いやり、広範囲にわたる訓練と準備、そしてセンチネル族に向けた自身の使命に対する明確な信念があったと語る。

「私たち教会は、キリストの召しに従って全世界に出て行く人々を、どんな犠牲を払ってでも認めなければなりません。ジョン・チャウさんはまさにその顕著な例です」

ネトルトン氏によると、チャウさんは衝動的な冒険家などではなく、10代の時に初めて参加した宣教旅行から帰ってきた後に、神の召命を感じたという。チャウさんは、神が示す地に行くために、祈り、準備し、さまざまな民族について調べる中で、センチネル族についての情報をインターネットで見つけた。

「チャウさんは、北センチネル島へ行き、そこの人々に会い、彼らの言葉を学び、キリストを彼らに伝えることを視野に入れて、一つ一つの決断をしてきました」

ネトルトン氏によると、チャウさんは北センチネル島を実際に訪れる9年前から、肉体的にも霊的にも準備をしてきたという。

オーラル・ロバーツ大学在学中には、島での生活に備え、シャワーをお湯ではなく冷たい水に変えた。コンタクトレンズの心配がないよう、目のレーザー手術も受けた。また、ミズーリ州カンザスシティーに拠点を置く宣教団体「オールネイションズ」(英語)が行っている「教会開拓体験プログラム」(英語)にも参加した。センチネル語をいち早く覚えるために、ウィクリフ聖書翻訳協会が支援する言語学の訓練コースも受講した。孤立した島の人々に医療支援することも考え、野外救急救命士の資格も取得した。

北センチネル島の殉教者(2)「見当違いの冒険」だったのか 隠された思いやりと準備
北センチネル島の上空写真=2004年(写真:米航空宇宙局=NASA)

ネトルトン氏によると、オールネイションズの国際執行リーダーであるメアリー・ホー博士は、チャウさんを「これまで会った宣教師の中で最も準備のできた宣教師の一人」と呼んだ。しかし、ネトルトン氏は、2018年にチャウさんが亡くなった後、彼の死について「多くの誤った情報」が出回っていると語った。

その中には、チャウさんが自分の後を継ぐ可能性のある人を守るために、自ら仕組んだものも含まれているかもしれないが、ネトルトン氏は「誤報の多くは、ある朝、チャウさんが起きて、ただ北センチネル島に行こうと決めたとするような、彼の準備不足を主張するものでした。それは真実からかけ離れています」と断言する。

チャウさんは、自分に対する神の召命を信じていたが、他方で、敵対的な人々や予測不可能な人々と福音を分かち合うことに不安も感じていた。ネトルトン氏によると、宣教を支援する教会に向けて作った動画の中で、チャウさんは初めてこの地域を偵察しに行った後、自分が本当に北センチネル島のために召されているのか疑心を抱いたことを話している。

しかし、米国に戻るためにアンダマン諸島のポートブレアを離れたとき、飛行機の窓から外を眺めるチャウさんの目に、見覚えのある島の姿が飛び込んできた。チャウさんは、大学の学生寮の部屋の壁にその島の写真を貼っていたため、すぐにそれと分かったのだった。チャウさんはその島の名前を知っており、自分がどこに向かっているのかも知っていた。

ネトルトン氏は、「彼はその瞬間、『お前は私が望む人間だ。お前は私が召している人間だ。あそこは私がお前を召している場所だ。お前にあそこに行ってほしいのだ』と、神が完全に示されたようだったと言っていました」と振り返る。

チャウさんは、最後の上陸となる前夜にも、揺れる思いを手記につづっている。しかしそれでも、自身に言い聞かせるように、「神の国における成功の尺度は、従順であると信じています。私は、自分の人生にキリストへの従順を反映させ、キリストに従順に生きたいのです。イエスにはその価値があると思っています。彼には全てに値する価値があるのです」と書いている。

ネトルトン氏は、「彼は福音の価値を理解し、センチネル族とキリストを分かち合うことの永遠の意義を理解しており、(命を失うことさえ)妥当なことだと考えていました」と言う。

北センチネル島の殉教者(2)「見当違いの冒険」だったのか 隠された思いやりと準備
北センチネル島とアンダマン諸島の位置(画像:グーグルマップを加工)

しかし、チャウさんの父パトリックさんは、このような息子の宣教師としての熱意を支持しなかった。2人ともカリスマ系の福音派の大学であるオーラル・ロバーツ大学を卒業しているが、パトリックさんは現在、クリスチャンではなく儒教の信奉者だと自認している。「西欧のイデオロギーが私の(儒教の)影響よりも大きかったため、ジョンは死んでしまった」。パトリックさんはそう言い、福音派の「極端なキリスト教」こそが、息子の人生を「予想された最期」に追いやった原因だと述べていた。

北センチネル島に住むセンチネル族は史上最後の新石器時代の部族と考えられており、侵入者は一切受け付けない。2006年には漂着した漁師2人が殺害されたが、遺体は回収されていない。インド沿岸警備隊のヘリコプターが遺体の回収のために派遣されたが、センチネル族による矢の一斉射撃に遭い、追い返されたからだ。

観光客は、島から5キロ以内に近づくことを法律で禁じられている。センチネル族は麻疹(はしか)やインフルエンザなどへの抵抗力がないため、外部の人間と接触し、感染が広がった場合、絶滅する危険があるためだ。

チャウさんの死後、チャウさんの家族やオールネイションズに対しては罵詈(ばり)雑言のあらしが吹き荒れ、チャウさんに協力した漁師たち、アンダマン諸島のクリスチャン数人は逮捕された。SNS上には嘲笑の声があふれ、さまざまなメディアは軽率な行為だと批判した。中には、チャウさんの死をネタにしたコメディアンもいた。そして批判はクリスチャンの間でも巻き起こった。チャウさんが準備不足であったとか、異文化に対して鈍感だったという声が上がった。しかし、オールネイションズのパム・アルランド氏は言う。

「ジョンの宣教と死に関して、私が今も抱えている唯一の苦しみは、キリスト教界がイエスのために喜んで自分の命をささげたジョンをいかに粗末に扱ったかということです。彼は、実際に会う機会のない人々のために命をささげようとしたのです。私は、キリスト教界が彼にもっと親切であったらと思います」

<<前編【「神様、死にたくありません」 揺れる思いつづった手記】へ

関連タグ:オールネイションズオーラル・ロバーツ大学インドアメリカ殉教者の声(VOM)
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