
新型コロナウイルスの影響で深刻な飢餓に直面するケニアの子どもたちを救うために、世界最大の教会学校メトロ・ワールド・チャイルド(以下、メトロ)が展開するプロジェクト「ケニア・クリティカル(緊急里親募金)」。ケニアで最も貧しい環境にある子どもたち4千人に食料を届けることが目標で、これまでに1200人のスポンサーを集めたが、今も感染症拡大に伴う食糧難によって現地の子どもたちの生命が脅かされている。
カヤのストーリー
カヤには2人の息子がおり、2人ともメトロの日曜学校プログラムに参加している。カヤには夫がいたが、ある日家族を捨てて家を出てしまったため、家賃も払えなくなり、やがて一家は食べることにも困るようになった。それでも、新型コロナウイルスの影響で学校が閉鎖されるまでは、メトロのスポンサー制度のおかげで学校の給食があったため、子どもたちだけは毎日食事をすることができていた。
メトロが活動する地域では、コロナの流行以前から極貧状態にある家庭が多く、今はさらに多くの人々が長引く食料不足に苦しみ、飢餓状態に陥っている。地域に住むある女性が絶望の末に錯乱状態に陥り「子どもが餓死するのを見たくない」と、4人の子どもたち全員を自らの手で殺してしまったという悲劇もあったという。
学校が閉鎖されると、カヤは子どもたちをどうやって食べさせていこうかと悩み出した。途方に暮れ、絶望的になり、やがてカヤは「自殺するしかない」と思い詰めるようになった。
すると、2人の子どもたちが、メトロの日曜学校で学んだみことばをカヤに伝え始めた。「神様がいつも気にかけてくださるから大丈夫」「何があっても、神様はママの天のお父様なんだよ」。この励ましの言葉がカヤの心に触れ、カヤは「こんな状況だからこそ神様に信頼する必要がある」と気付いた。そして、もう生活のことをあれこれ思い悩むのをやめることにした。
「神様を見ました!」
数日後のこと。カヤの兄が突然やってきたかと思うと、なんとその月の家賃を支払っていってくれた。カヤは「奇跡だわ。神様が私への大きな愛を見せてくださった!」と喜んだ。
続いて神は、メトロの支援者や世界中のスポンサーの惜しみない協力を通じて、カヤに思いやりを示された。メトロのスタッフが、家族向けの大きな食料箱を持ってカヤの家にやってきたのだ。中にはコーンミール、小麦粉、レンズ豆などの主食もたくさん入っており、数週間は十分に食べられる量があった。カヤは泣き出し、喜びのあまり涙が止まらなかった。その時カヤは、息子たちが教えてくれたように、神が確かに目の前に現れて「いつも気にかけている」と証明してくださったのだと分かった。

涙とともに喜びに輝く笑みを浮かべて、カヤはメトロのスタッフに言った。「私、神様を見ました!」
スタッフはカヤの家族と共に祈り「神様を信じ続けましょう」と励ました。カヤの家を後にしたスタッフの耳には、彼女の家からカヤと息子たちが主を喜び賛美する声がずっと聞こえていた。
1日当たり約150円で救えるいのちがある
メトロでは、現地スタッフがスポンサーのついた子どもたちの家庭を1軒ずつ訪問し、いのちをつなぐ食料を届けている。1日当たり約150円で子ども一人のスポンサーになることができる。
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■ メトロ・ワールド・チャイルド創設者ビル・ウィルソン氏からのメッセージ