Skip to main content
2025年12月17日22時45分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
牧師の小窓

牧師の小窓(177)映画「教誨師」を観て<下> 福江等

2019年7月28日19時21分 コラムニスト : 福江等
  • ツイート
印刷
関連タグ:福江等
映画「教誨師」に見る宗教の現代的役割+
©「教誨師」members

非常に頭はいいが人の話を受け付けない高宮という青年が処刑される場に、教誨師佐伯が立ち会いました。刑務官がカーテンをさっと開けると、そこには天上から絞首刑のための丸いロープが垂れさがっていました。そのロープを佐伯が見上げます。この時、この映画の監督の意図であったと思いますが、カメラは丸いこのロープを通して、佐伯のロープを見つめる顔をしっかりととらえていたのです。そして、その時間が意図的に長かったと感じました。

佐伯は、わずかに間違っていればその絞首刑に自分がかかっていてもおかしくない、自分もまだ若かったときにカッとなって人を殺していた可能性があった。自分の代わりに兄の健一が殺してくれたような事件があったのでした。人間というものは、何がどうなっていつ殺人を犯すかもしれないという恐ろしい可能性を持っている存在だということを、佐伯はこの時骨身にしみて感じていたのではないでしょうか。

高宮が処刑されたのは12月26日でした。その暮れも明けて、新しい年を迎え春が来ました。脳梗塞で体も言語も不自由になった元ホームレスの進藤からある日、彼が大事に持っていたグラビアアイドルの写真をもらいます。佐伯にお世話になったお礼にという意味であったのだろうと佐伯は解釈しました。家路に着く途中で車を止めて、幾つかに折りたたまれている写真を開いて見てみました。そして、何気なくその写真の裏側を見てみると、そこに進藤が震える手で懸命に書いたと見られるある言葉が、大きな字で書かれていました。

「わたしをつみにさだめるのはだれですか」と書かれていたのです。これは聖書のローマ人への手紙8章34節のみことばです。このみことばの中に、この映画のメッセージのすべてが込められていると私は見ました。すべての人は罪びとであり、本来神に裁かれるべき存在であるということ、死刑囚だけが罪を犯したのではなく、複雑にからみあった人間の罪がそのような結果を生み出したのであり、罪の問題を解決してくれるお方はイエス・キリストしかこの世に存在しないということ、この世では究極的な意味で人が人を裁くことはできないということ、キリストの十字架のあがないと赦(ゆる)しだけが、人を造り替えて平安をもたらし得るということ、そしてそこにだけ本当のいのちと希望があるということ。このことをこの映画「教誨師」が鋭く描き切ったと思います。(おわり)

<<前回へ     次回へ>>

◇

福江等

福江等

(ふくえ・ひとし)

1947年、香川県生まれ。1966年、上智大学文学部英文科に入学。1984年、ボストン大学大学院卒、神学博士号修得。1973年、高知加賀野井キリスト教会創立。2001~07年、フィリピンのアジア・パシフィック・ナザレン神学大学院教授、学長。現在、高知加賀野井キリスト教会牧師、高知刑務所教誨師、高知県立大学非常勤講師。著書に『主が聖であられるように』(訳書)、『聖化の説教[旧約篇Ⅱ]―牧師17人が語るホーリネスの恵み』(共著)、『天のふるさとに近づきつつ―人生・信仰・終活―』(ビリー・グラハム著、訳書)など。

■ 福江等牧師フェイスブックページ
■ 高知加賀野井キリスト教会ホームページ
■ 高知加賀野井キリスト教会フェイスブックページ

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:福江等
  • ツイート

関連記事

  • 牧師の小窓(176)映画「教誨師」を観て<中> 福江等

  • 牧師の小窓(175)映画「教誨師」を観て<上> 福江等

  • 牧師の小窓(174)神様をもっと強く愛するための祈り 福江等

  • 牧師の小窓(173)からだと心とたましいのための祈り 福江等

  • 牧師の小窓(172)終末に生きるキリスト者のための慰めの祈り 福江等

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 2025年に最も人気のあった聖句はイザヤ書41章10節 この6年で4回目

  • 英聖公会の聖職者ら約700人がカトリックに、この30年余りで 女性司祭導入後に急増

  • 給食で子どもたちに笑顔と教育の機会を 最貧国マラウイを支援する「せいぼじゃぱん」

  • 綱渡りのような人生 菅野直基

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(257)聖書と考える「顔に出ない柏田さんと顔に出る太田君」

  • サマリタンズ・パースの輸送機、南スーダンでハイジャックされる 容疑者は拘束

  • ワールドミッションレポート(12月17日):ガザ 憎しみの英才教育―ハマス創設者の娘が語る真実(3)

  • 2025年に最も人気のあった聖句はイザヤ書41章10節 この6年で4回目

  • 英聖公会の聖職者ら約700人がカトリックに、この30年余りで 女性司祭導入後に急増

  • 聖なる励まし 穂森幸一

  • 綱渡りのような人生 菅野直基

  • 元阪神マートンさんが来日ツアー「クリスマスの贈り物」 関西学院大でトークイベントも

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(237)聖霊による傾聴活動は日本社会を覚醒する(後編) 広田信也

  • 旧統一協会の田中富広会長、道義的責任など理由に辞任 「謝罪の意を込めおわび」

  • 南・東南アジア各国で洪水・土砂崩れ、1700以上人が死亡 キリスト教団体が緊急支援

  • 給食で子どもたちに笑顔と教育の機会を 最貧国マラウイを支援する「せいぼじゃぱん」

  • キリストの死によって与えられる新しいいのち 万代栄嗣

  • 元阪神マートンさんが来日ツアー「クリスマスの贈り物」 関西学院大でトークイベントも

  • 2025年に最も人気のあった聖句はイザヤ書41章10節 この6年で4回目

  • 「神の霊によって、主はこの国を造り替えられる」 日本リバイバル同盟が「祈りの祭典」

  • 英聖公会の聖職者ら約700人がカトリックに、この30年余りで 女性司祭導入後に急増

  • 日本聖書協会が恒例のクリスマス礼拝、聖書普及事業150年を感謝しコンサートも

  • 【書評】鶴見太郎著『ユダヤ人の歴史―古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで』

  • 英国で「路傍伝道者憲章」 相次ぐ街頭説教中の逮捕受け

  • 京都ノートルダム女子大学、次期学長に酒井久美子氏 学生募集停止の来年4月から

  • 東洋英和女学院大学、次期学長に藁谷友紀氏

  • ニカイア公会議1700周年を記念、開催の地で一致求め祈る 教皇や全地総主教らが参加

編集部のおすすめ

  • 「神の霊によって、主はこの国を造り替えられる」 日本リバイバル同盟が「祈りの祭典」

  • 15人の演者でマルコ福音書を再現、観客をイエスの物語に引き込む「マルコドラマ」

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.