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神声人語

神声人語―御言葉は異文化を超えて―(40)ブラザー・シェリー 浜島敏

2018年2月19日21時25分 コラムニスト : 浜島敏
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神声人語―御言葉は異文化を超えて―(40)ブラザー・シェリー 浜島敏+
ブラザー・シェリー(1831~1906)

その人は普通「ブラザー・シェリー」と呼ばれていました。彼は1867年に北京から上海までの1400キロのうち1100キロを歩きました。北京では、彼は廃墟になった仏教寺院を購入し、それを改築してキリスト教の教会にしていましたが、同僚に譲ってしまいました。というのも、彼には上海で緊急な用事ができたからでした。

友人が彼に手紙を送って、スーザン・エム・ウェアリングという若くて聡明な婦人が有望な文学者としての道を捨て、教育宣教師として中国に向かっていると書いてよこしたからでした。ブラザー・シェリーは彼女にはまだ会ったこともありませんでしたが、この婦人と結婚しようと心に決めたのでした。そして、事実結婚して、3カ月後には、きれいな奥さんと一緒に北京に戻ってきたのでした。

サミュエル・アイザック・ジョゼフ・シェルシェウスキー(ブラザー・シェリーの本名)のロマンスを実らせようとする決意は固く、実現は早かったですが、中国語を学ぶ決意も同じように固く、その習得は短期間でした。1858年に中国に着いて1年半もたたないうちに、彼の中国語は驚くほど上達していました。これは、彼には特に珍しいことでもありません。彼はすでにロシア語、ドイツ語、英語、ギリシャ語、そしてヘブライ語を知っていました。

シェルシェウスキーは1831年にロシア占領下のリトアニアに生まれ、ロシア(現ウクライナ)のジトミルにあるトーラー学院(ユダヤ教教師としての学びをする学校)で学び、後にウロツワフ大学で教育を受けました。1854年にアメリカに渡ったのち、ニューヨークのバプテスト教会の牧師がこの聡明なユダヤ人の若者を導いたおかげで、キリスト教を受け入れるに至ったのです。間もなく彼は、ペンシルバニアの長老派の神学校(アレゲーニーの西部神学校)で神学を学び、1858年には中国に宣教師として遣わされるために聖公会に入りました。

モリソンの不朽の翻訳は高文理語で書かれておりました。それは、学者たちが文章語として使う文体でした。19世紀中葉において必要だったのは、首都北京で話されており他の地域でも広がっていた北京官話への翻訳でした。シェルレシェウスキーは新約聖書を翻訳するように命じられた7人の宣教師の1人でした。が、旧約聖書については全責任を与えられました。完璧なヘブライ語の訓練を受けていた彼にはうってつけの仕事でした。1873年までに全聖書が完成し、米国聖書協会(1)から出版されました。

※(1)「米国聖書協会」(American Bible Society):1816年に設立。初期は中国語聖書翻訳に力を注いだ。日本語初期の聖書も米国聖書協会、内外聖書協会、スコットランド聖書協会などの援助で始められた。第二次世界大戦後、1946年5月9日、英国のヘイワーズ・ヒースに、13の聖書協会が集まり、ヨーロッパ、アジアの戦後の混乱の中にある人々のために、そして復興のために、いち早く聖書を届けようと協議を重ね、協力を確認して、聖書協会世界連盟(United Bible Societies)が設立され、現在、146の聖書協会が加盟している。日本聖書協会もその1つ。

宣教活動はものすごい勢いで進められており、拡大していく宣教プログラムの運営に当たる人が必要になってきました。そこで、1875年にブラザー・シェリーは上海主教の座に任ぜられました。彼の最初の事業は、中国で最初の大学を設立することでした。1881年、シェルシェウスキーは主教としてのさまざまな仕事を軽減してもらい、聖書の浅文理訳をしたいと申し出ました。浅文理語は口語的で、さらに多くの人が理解できる言葉でした。しかし、管理責任を免じてもらうことはできませんでした。両方の仕事を同時にやったため、過労と慢性疲労に陥り、全身麻痺に襲われてしまいました。ポリオだったかもしれません。

彼は全身麻痺となり、21年間、車椅子の生活を強いられることとなりました。片方の手を少しだけ動かすことしかできなくなりましたが、それにもかかわらず、北京官話の旧約聖書を改訂し、全聖書を浅文理語に翻訳し、両聖書の引照を完成させました。そして、モンゴル語の辞書を作り始めました。浅文理訳聖書は「指一本聖書」と呼ばれました。というのは、ブラザー・シェリーは翻訳全部をタイプライターで打つのにたった1本の指で打たなければならなかったからです。

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*

【書籍紹介】
ユージン・ナイダ著『神声人語―御言葉は異文化を超えて』
訳者:繁尾久・郡司利男 改訂増補者:浜島敏

ユージン・ナイダ著『神声人語―御言葉は異文化を超えて』

世界の人里離れた地域で聖書翻訳を行っている宣教師たちと一緒に仕事をすることになって、何百という言語に聖書を翻訳するという素晴らしい側面を学ぶまたとない機会に恵まれました。世界の70カ国を越える国々を訪れ、150語以上の言語についてのさまざまな問題点を教えられました。その間、私たち夫婦はこれらの感動的な仕事の技術的な面や、人の興味をそそるような事柄について、詳細なメモを取りました。

宣教師たちは、未知の言語の文字を作り、文法書や辞書を書き、それらの言語という道具を使って神の言葉のメッセージを伝えるのです。私たちは、この本を準備するに当たって、これらの宣教師の戦略の扉を開くことで、私たちが受けたわくわくするような霊的な恵みを他の人たちにもお分かちしたいという願いを持ちました。本書に上げられているたくさんの資料を提供してくださった多くの宣教師の皆さんに心から感謝いたします。これらの方々は、一緒に仕事をしておられる同労者を除いてはほとんど知られることはないでしょう。また、それらの言語で神の言葉を備え、有効な伝道活動の基礎を作ったことにより、その土地に住む人々に素晴らしい宝を与えられたことになります。その人たちは、彼らの尊い仕事を決して忘れることはないでしょう。

本書は説教やレッスンのための教材として役立つ資料を豊富に備えていますが、その目的で牧師や日曜学校教師だけのために書かれたものではありません。クリスチャン生活のこれまで知らなかった領域を知りたいと思っておられる一般クリスチャンへの入門書ともなっています。読者の便宜に資するために3種類の索引をつけました。①聖句索引、本書に引用されている聖書箇所を聖書の順に並べました、②言語索引、これらのほとんど知られていない言語の地理上の説明も加えました、③総索引、題目と聖書の表現のリストを上げました。

ユージン・ナイダ

◇

浜島敏

浜島敏

(はまじま・びん)

1937年、愛知県に生まれる。明治学院大学、同大学院修了。1968年4月、四国学院大学赴任。2004年3月同大学定年退職。現在、四国学院大学名誉教授。専攻は英語学、聖書翻訳研究。1974、5年には、英国内外聖書協会、大英図書館など、1995、6年にはロンドン大学、ヘブライ大学などにおいて資料収集と研究。2006年、日本聖書協会より、聖書事業功労者受賞。2014年7~9月、ロンドン日本語教会短期奉仕。神学博士。なお、聖書収集家として(現在約800点所蔵)、過去数回にわたり聖書展示会を行う。国際ギデオン協会会員。日本景教研究会会員。聖書の歴史、聖書翻訳に関する著書・翻訳書、論文多数。

■ 【浜島敏著書】(Amazon)
■ 【浜島敏著書】(イーグレープ)

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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