普天間バプテスト教会付属緑ヶ丘保育園に米軍機から落下物か 神谷牧師が語る事故当時の様子

2017年12月10日06時43分 記者 : 守田早生里 印刷
+「民の叫びは天に届いたのか」 沖縄の神谷牧師、普天間基地問題でキリスト教会の連帯に感謝
神谷武宏牧師

普天間バプテスト教会(沖縄県宜野湾市)付属の緑ヶ丘保育園の屋上に7日午前10時20分頃、長さおよそ9・5センチ、直径およそ7センチほどのプラスチック製の円筒状のものが落下した。その表面には「FLIGHT REMOVE」(飛行前に外す)という英文字が記されており、米軍機からの落下物である可能性も伝えられている。当時、園児61人と保育士約10人が建物内や園庭にいたが、けが人はいなかった。

神谷武宏牧師(兼同園長)が関係者らにメールで、当時の様子と思いを伝えた。

園庭に「ドーン、ドーン、ゴロゴロ」という激しい音が響き、幼い子どもたちが「わあー」と悲鳴を上げて泣き出した。それとほぼ同時に、園庭にいた保育士が「園長先生、ヘリから何かが落ちました!」と大声で叫んだ。神谷牧師が教会堂を飛び出して屋根を確認すると、1歳児がいる部屋の1階トタン屋根の上に円筒上の落下物を発見した。屋根の端までわずか50センチのところで止まっていた。幸い、けが人はなかったが、もし屋根から園庭に転げ落ちていたら、園庭で遊んでいた2、30人の園児に大きな被害が出るところだったという。

この落下物は、放射性物質ストロンチウム90を保護するキャップだと分かり、神谷牧師が放射能測定器を持っている知人に測定を依頼したところ、放射能漏れの心配はないとのことだった。さらに琉球大学の物理学者である矢ヶ崎克馬教授にも調査を依頼。「放射能のおそれはまったくない」との見解を聞いて、ようやく安堵(あんど)したという。

米軍は、この落下物が軍のものと認めてはいるものの、飛来するヘリからの落下物であることは否定している。

神谷牧師は訴える。

「この状況や米軍の発言からも分かるように、私たちの命は軽視されています。50センチずれていれば失われていたであろう命に向き合わない状況が起きています。これが沖縄の現実です。この状況に対して、皆さまもそれぞれの立場から行動を起こされるよう願います。どこに住んでいても、命は軽視されてはいけないはずです」

同保育園は、米軍普天間基地からおよそ300メートルの住宅街の一角、滑走路の延長線上にあり、軍用機が頻繁に上空を通過している。沖縄の本土復帰以降、たびたび機体トラブルなどによる事故の報告がされており、名護市への移設も含む基地の是非をめぐっては、国内全体で大きな議論を呼んでいる。このような環境下で神谷牧師は、とりわけ平和活動への取り組みを熱心に行ってきた。

今回は園児や保育士が事故から守られたが、遅々として進まない沖縄基地問題の平和的な解決に向けて、さらなる祈りが必要となりそうだ。

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