Skip to main content
2021年3月9日13時14分更新
Go to homepage
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 宣教
クリスマス

【クリスマスメッセージ】私たちの味方であるまさにその人 カール・バルト

2017年12月3日06時35分
  • ツイート
印刷
関連タグ:カール・バルト新教出版社

大神学者として知られるカール・バルトは晩年、大学で教えながら、1954年から10年間(60代後半から70代後半)、バーゼル刑務所で囚人に対して説教を語り、聖餐式を行っていた。教会で説教をしなくなったので、バルトの説教を聞きたければ刑務所に入らなければならないと言われたほどだったという。この説教は58年のクリスマスに語られたもの。カール・バルト、天野有訳『聖書と説教』(新教出版社)所収の説教を、新教出版社と訳者の天野氏の許可を得て、編集部が記事スペースに収まるよう短くした抄訳。

そして彼女〔マリヤ〕はその最初の息子を産み、産着にくるんで、飼い葉桶に寝かせた。なぜなら、かれらは宿屋にいかなる場所をも見出さなかったからである。(ルカ2:7)

わが愛する兄弟姉妹方!

ここでマリヤの最初の息子として生まれ、飼い葉桶に寝かされた人とは誰でしょうか。私はその答えを全く単純にこう申しましょう。「きみの味方であり、私の味方であり、そして私たちすべての味方でもある方だ」と。自分のことを全く考えることなく、また最高の力の中で味方となってくれるのは、まさにこの彼だけです。

この人は、〔ここにおられる〕きみの味方です、そして、〔そこにおられる〕きみの味方、そして、〔あそこにおられる〕きみの味方です! 私が今こう申し上げるとき、それはきみたち一人一人にこう考えていただきたいからです。「それはまさしくこの私に関わっている」と。そう、だから、この人はきみの味方なのです。

誰かがそんな風にしっかりと味方だということを、きみは願っているのではないでしょうか。そのことをきみは心の底では慕い求め、そのことを望んでいます。きみは仲間なしにはやってゆけません。

そこで今やきみはこう自問します。「一体誰が、そんな風にしっかりと私の味方でいてくれるだろうか」と。それから、続いてこんな問いがきっと浮かんで来ることでしょう。「私の味方になったりする人など、そもそもいるんだろうか。そんな人、一人もいないんじゃあないだろうか。もしかしたら、私など、みんなにとってどうでもいい人間じゃあないだろうか。かれらはみんな、あの〔善きサマリヤ人の〕譬(たと)えの祭司やレビ人のように、私のそばを通り過ぎて行ってしまうんじゃあないだろうか。それどころか、かれらはみんな、私を敵対視しているんじゃあないだろうか」。

そして、こう自問したあとには、やはり或(あ)る全く大きな孤独が襲ってきて、きみは自分が全く見棄(す)てられてしまったと感じることでしょう。そうしてそのとき、あの大きな誤りがきみのそばに寄ってくるのです。「そんなら、私自身が自分の味方になってやろう!」と。けれども、まさにこれこそが最大の誤りなのです。溺(おぼ)れかけている者が自分で自分の髪の毛をつかんで水から引き上げるなどということはできないのです。誰か或る他者がきみを助けてくれるのでなければなりません。

そして今、あのクリスマスの使信はこう語ります。「きみの味方であり、きみを助けてくれる、まさにその他者が生きて、ここにいる。この他者は、あの時生まれた方だ。きみの目と耳と心を開いてごらん。そのとき、きみは見て、聴いて、経験して知るようになるだろう。《その方がここにいる。そして、その方は本当に私の味方でいてくれる。ほかの誰も真似(まね)のできない仕方で――そうだ、すべてをかけて、そして、どこまでも、いつまでも――、まさにこの私の味方でいてくれる!》と」。

こうしてこの方は下心なしに――自分のことを考えることなく――きみの味方でいてくれるのです。

きみはもしかしたら、先ほどこんな風に自問したかもしれません。「〔あなたが仰(おっしゃ)るほど〕そんなに悪いものだろうか。なんと言ったって、この人やあの人が私の味方でいてくれるではないか」と。

なるほど、そうかもしれません。けれども、そこにはなにか或る影があるのではないでしょうか。たとえその人が最愛の人でも。きみは感じるのです。「そもそもこの人は、実際には真っ先に自分のことを考えているんだ」と。そして、これに気づいたとき、きみの孤独はまたしても、そして、いよいよもってそこにあるのです。

しかし今、あのクリスマスの使信はこう語ります。「あの時生まれた方は自分のことを考えることなしにきみの味方でいてくれる。その方は本当にきみから何も求めない。その方はただきみ自身だけを求めておられる」。

まさにこの方こそ、きみの比類なき仲間となってくださった。この方はただきみのことだけを考えているのです。そして、最大の力をもってきみの味方でいてくれます。

誠実にきみの味方でいてくれるような誰かが実際にいるということもあるでしょう。その人間は、きみを助けたいと思うでしょうし、たしかに幾(いく)らかはそうするでしょう。けれども、最も深き根底においては、他のいかなる人間であれ、全く助けることなどできないのです。

しかし今や、あのクリスマスの使信はこう語ります。「あの時生まれた方は、実に神の御子なのだ。そして、その方がきみの味方でいてくれるとき、その方は最高の力の中でそうしてくれる。あらゆる事情の下にあっても、いかなる事情の下にあっても、きみを助けてくれる力! きみを全く明るくしてくれる力! きみをどんな人からも――きみの最悪の敵、〔つまり〕きみ自身からも――守ってくれる力! そのような最高の力の中できみの味方でいてくれるのだ。その方は、しっかりと正しい仕方で、そして本当に助けてくれる力の中で、きみを担ってくれる力の中で、きみを救い出してくれる力の中で、だから、ただ小さな喜びだけではなく、大いなる喜び・変わることなき喜びを創(つく)り出してくれる力の中で、きみの味方でいてくれるのだ。そのような大いなる喜び・変わることなき喜びは、ただこの方おひとりだけがきみに与えることができる。そして、そのような喜びをこの方はきみに事実、与えることができるのだ。この方はきみを、この〔世の〕生を貫きつつ導きゆく力、そしてその後は死をも貫きつつ永遠の生命へと担いゆく力の中で、きみの味方でいてくれるのだ」と。

このような方こそ、あの時生まれた方なのです。すなわち、きみの、私の、そして私たちすべての者の救い主なのです。

【クリスマスメッセージ】私たちの味方であるまさにその人  カール・バルト
カール・バルト、天野有訳『聖書と説教』(新教出版社)

「飼い葉桶」とは私たちの生活の中で一体どのような場所でしょうか。

私たちの生活の表面の下(もと)に隠されつつ、或る深みが、或る底が、或る深淵が存在するのです。そして、そのようなところで、一人の例外もなく私たちすべての者は、ただまさに極貧状態におり、失われ〔て迷子になっ〕た罪人であり、嘆き呻(うめ)いている被造物、死につつある者、途方に暮れてしまっているのです。

そして、まさにそこでこそイエス・キリストは私たちの許(もと)を訪れてくださいます。いや、この方はすでに訪れてくださっているのです。そうです、私たちの生活の中にあるこの暗い場所・この飼い葉桶・この家畜小屋を神に感謝すべきかな! そのようなところで私たちはこの方を必要としているのです。そして、まさにそこでこそ、この方も私たち一人一人を必要とすることがおできになるのです。そこでこそ、私たちはこの方に対してふさわしき者なのです。そこでこそ、この方は、《私たちがこの方を見、認識し、信じ、愛する》ことだけを待っておられるのです。そこでこそ、この方は私たちに挨拶(あいさつ)をしてくださるのです。そこでこそ、私たちのほうでもこの方に挨拶をお返しし、「ようこそいらっしゃいました」と言ってお迎えすること以外に、私たちには全く何も残ってはいないのです。まさしくそこでこそ、この方は全く堅固に、私たちの味方でいてくださいます。この暗い場所でこそ、この方は私たちと共に主の晩餐を祝うことを欲しておられ、祝ってくださるでしょうし、私たちは、この方と共に主の晩餐を祝うことがゆるされているのです。アーメン。

◇

カール・バルト(Karl Barth、1886~1968)

スイスのプロテスタント神学者。弁証法神学の中心的存在。ドイツの大学神学部に招かれて教授となるが、ナチズムと対立して講壇を追われ、母国スイス・バーゼル大学神学部教授を務めた。主著に『教会教義学』『ローマ書講解』がある。

関連タグ:カール・バルト新教出版社
  • ツイート
▼関連記事を見る  ▼クリスチャントゥデイからのお願い

関連記事

  • ルター神学の第一人者ハンス=マルティン・バルト氏、現代世界における宗教改革の意義を語る

  • 【新刊】 聖書と説教(バルト・セレクション)(カール・バルト)

  • 【新刊】 バルト神学入門(エーバハルト・ブッシュ)

  • 日々是ハレルヤ(11)サンタクロースのメッセージはクリスマス的ではない 横坂剛比古

  • 【クリスマスメッセージ】シメオンとアンナのクリスマス 宮村武夫

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

新型コロナウイルス特集ページ

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 世界最大の「イスラム教国家」インドネシアでキリスト教徒の警察長官誕生、約40年ぶり

  • 「神に触れられた」 トム・ハンクスの息子、無神論から大転換した経験語る

  • 全米最大の福音派養子縁組・里親支援団体、LGBTカップル容認を表明 福音派指導者からは失望の声

  • キリストの道を歩もう 万代栄嗣

  • 「大きな味方」はきっといる 貧民街の聖者、賀川豊彦の生涯を朗読

  • 信仰と不信仰の距離 安食弘幸

  • アレサ・フランクリンの「アメイジング・グレイス」を収録した幻のライブ、撮影から49年経て映画に

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(8)聖書と3・11東日本大震災?

  • 日本のカトリック教会が「性虐待被害者のための祈りと償いの日」

  • 主は生きておられる(174)朝ごとに 平林けい子

  • 2021年の「レント(四旬節)」始まる、きょう「灰の水曜日」 その意味と由来

  • 「神に触れられた」 トム・ハンクスの息子、無神論から大転換した経験語る

  • 世界最大の「イスラム教国家」インドネシアでキリスト教徒の警察長官誕生、約40年ぶり

  • アレサ・フランクリンの「アメイジング・グレイス」を収録した幻のライブ、撮影から49年経て映画に

  • 全米最大の福音派養子縁組・里親支援団体、LGBTカップル容認を表明 福音派指導者からは失望の声

  • 信仰と不信仰の距離 安食弘幸

  • ラビ・ザカリアス氏性的不品行問題、独立調査の最終結果発表 団体が謝罪

  • 日本のカトリック教会が「性虐待被害者のための祈りと償いの日」

  • キリストの道を歩もう 万代栄嗣

  • 「聖書は神の言葉ではない」 進歩主義の米教会がSNSの投稿で炎上

  • 「神に触れられた」 トム・ハンクスの息子、無神論から大転換した経験語る

  • 2021年の「レント(四旬節)」始まる、きょう「灰の水曜日」 その意味と由来

  • 宮城労働局が涌谷保育園元園長牧師のパワハラ認定、日本基督教団議長「解決に向けて全力尽くす」

  • 同性愛めぐり分裂見通しの米合同メソジスト教会、保守派が新教団名発表

  • 信仰と不信仰の距離 安食弘幸

  • 全米最大の福音派養子縁組・里親支援団体、LGBTカップル容認を表明 福音派指導者からは失望の声

  • 米南部バプテスト連盟、4教会を除名 性犯罪歴ある牧師雇用や同性愛支持で

  • ラビ・ザカリアス氏性的不品行問題、独立調査の最終結果発表 団体が謝罪

  • 「聖書は神の言葉ではない」 進歩主義の米教会がSNSの投稿で炎上

  • 聖書はコロナ禍のクリスチャンに希望を与えている 英国聖書協会が調査

編集部のお勧め

  • 「クリスチャンだからこそ、もっと知って祈って関わってほしい」 人身取引に取り組む「ゾエ・ジャパン」

  • パンデミック時代の宗教の可能性探る IPCR国際セミナーで日中韓のキリスト者も発題

  • コロナ禍で増える自殺、奥田知志牧師「宗教にできること、いっぱいあるのでは?」

  • 日本から遠く離れた地の日本人伝道最前線 駐在員家族120人に福音伝える英語教室

  • 「開拓伝道は失われた人々への憐れみの心」 第23回断食祈祷聖会1日目

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 論説委員・編集部
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 問い合わせ・アクセス
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • Twitter
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2021 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.