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宗教改革時代にはもっと多様な立場があった キリスト教史学会第68回大会

2017年10月22日06時53分
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関連タグ:キリスト教史学会
宗教改革500周年を記念した公開討論も開催 キリスト教史学会第68回大会 +
元福岡女学院院長の木ノ脇悦郎氏=16日、聖心女子大学ブリット記念ホール(東京都渋谷区)で

キリスト教史学会第68回大会が9月15、16日の両日、聖心女子大学ブリット記念ホール(東京都渋谷区)で開催された。今回は宗教改革500周年を記念し、その意義を覚える大会として、シンポジウムと公開討論が特別に企画された。

15日のシンポジウムでは、「ヴェーバー『倫理』論文とキリスト教史学」と題し、マックス・ヴェーバーの有名な論文「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」をキリスト教史学の立場から取り上げた。パネリストとして、大村真澄氏(キリスト教史学会会員)、梅津順一氏(青山学学院院長)、大西晴樹氏(明治学院大学教授)、猪刈由紀氏(上智大学講師)、馬渕彰氏(日本大学教授)が登壇し、現在でも論争が絶えない同論文について、それぞれの視点から議論した。

16日に行われた公開討論は、カトリックとプロテスタント双方から宗教改革について再考し、未来を展望しようという、ある意味チャレンジングな企画。パネリストとして、プロテスタント側から、元福岡女学院院長の木ノ脇悦郎氏、カトリック側から、上智大学准教授の坂野正則氏が登壇した。

宗教改革500周年を記念した公開討論も開催 キリスト教史学会第68回大会
今回のキリスト教史学会は、聖心女子大学新校舎「ブリット記念ホール」が使われた。同大学で開催されるのは第38回大会以来、実に30年ぶり。

木ノ脇氏は、エラスムスを専門とする宗教改革史のエキスパート。この日は「エラスムスの『対話集』とその改革思想について」と題して話した。エラスムス(1466~1536)はネーデルラント出身の人文主義者。ルターの宗教改革の先駆者として知られる一方、その思想の違いのためルターから批判され、さらにルター派と反ルター派の両方から疎まれる人物と一般には考えられている。

報告では、エラスムスが晩年まで書きつづった『対話集』を素材として、エラスムスが16世紀初めにはすでに改革を目指し、最後まで改革者として生きたことを明らかにした。1512~13年に書かれた『天国から締め出されたユリウス』から晩年の『対話集』まで、時代や教会の在り方に対して批判的意見を含むと思われるものをピックアップし、その内容を一つ一つ検討した。

その中には、カトリックの神学者だけでなく、プロテスタントの改革者、特に過激化していく改革への批判的見解も含まれており、「エラスムス自身が目指していた、教派を超えて一致する改革の方向性が鮮明に読み取れる」という。さらに、パリ大学神学部から『対話集』が異端文書として攻撃され、禁書処分になった時期にも、新しい『対話集』を出版し続けていたことも明らかにされた。

「『対話集』からは、エラスムスの改革的姿勢と方法論としての人文学が最後まで貫き通されていることが読み取れる。まさにエラスムスの姿は、宗教改革時代に多様な立場があったことを証明している。500年前に教派的立場を超えて、教会や社会変革の問題の核心を追求し続けてきた思考が存在していたことを知ることは重要。そこから、宗教改革が何を目指し、何を残したのか、そういった歴史の側面を再考することは、現代のキリスト教史研究にとって重要だ」

宗教改革500周年を記念した公開討論も開催 キリスト教史学会第68回大会 
上智大学准教授の坂野正則氏

続いて坂野氏が「フランス初期宗教改革再考―改革・教会・信仰」と題して語った。坂野氏は、フランス近世史を専門とする新進気鋭の研究者。

「伝統的な宗教改革史というのはしばしば国民的歴史記述に還元されていくが、もう少しヨーロッパ世界内部での共時的・広域的視点を導入する必要がある。『ドイツの宗教改革』『フランスの宗教改革』ではなくて、それらをつなぐ見方が必要だ」という。その上で、「正統」教会史では周辺に置かれてきた人物の内面的軌跡を検討し、トレント公会議(1545~63年)以前のフランスにおける改革運動について3点に分けて検証した。

まず、「『福音主義』運動と改革思想」として、聖書をフランス語に訳したカトリック司祭デタープル(1450?~1536)など、「モー(パリ近郊)の説教者団」には多様な人物がいたため、弾圧を受けていたことを明らかにした。

第2に「教会改革とフランス王権」では、フランス国王フランソワ1世の姉であるマルグリット・ダングレーム(1492〜1549)が、カトリックに属しながら、その宗教的感性はカトリックとプロテスタントとの「中間地帯」にあったと紹介した。

第3の「信仰の軌跡と宗教的感性」では、ジェラール・ルセル(1480〜1555)とピエール・カロリ(1480〜1550)の2人の人物を通して、「信仰の中間地帯」にあったのはマルグリットだけでなかったことを示した。

このように、カトリックとカルヴァン派の分裂以前のフランス宗教改革は、個人に焦点を当てるなら、かなり多様な動きがあった。それは例えば、教会の体系を尊重しながらの改革、秘跡体系と宗教改革者を受容する信仰義認論、カトリックからの完全な離脱、カトリックと改革派を行きつ戻りつするなど。そして、このことを踏まえ、「長期的視点で見るならば、ポワシー討論会(1561年)におけるガリカン教会主義(フランスのカトリック教会が教皇権の管理下から神学的・政治的に独立しようとする思想。フランスの古名ガリアに由来)やアンリ4世の改宗などについては検討の余地がまだ残されているのではないか」と指摘した。

さらに、フランスのカトリック改革への長期的影響として、トレント公会議以前にあったイエス・キリストとの一致を目指す神秘思想が、17世紀のキリスト中心主義のフランス霊性学派、篤信家女性の活動を生み出す原動力の1つとなったと語った。

関連タグ:キリスト教史学会
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