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受難週と復活

受難週と復活「互いに愛し合う教会」の誕生物語(11)安心して真実を語り合う関係の誕生 森正行

2016年5月7日07時24分 コラムニスト : 森正行
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安心して真実を語り合う関係の誕生

互いに優劣を競い争い合ったキリストの弟子たちが、「互いに愛し合う」関係を築くために、神は、イエス・キリストが十字架にかかられる受難の一週間と、その後のキリストの復活の期間を用い、彼らの関係性を劇的に変えていかれ、初代の教会が誕生していきました。

この度も、その軌跡を追っていきましょう。これは、今日、私たちの人間関係にも深く関わっていくことだからです。

前回の続きです。

「あなたがたは偽りを捨てて、おのおの隣り人に対して、真実を語りなさい。わたしたちは、お互に肢体なのであるから」(エペソ4:25、口語訳)

ペテロの体験の告白とキリストの愛のメッセージは、他の弟子たちや婦人たち、そして、新たに教会に訪れる人たちが聞きました。ペテロの話を聞いた他の弟子たちは、どんな思いを持ったのでしょう。

聖書はそのことに触れていませんが、彼らもペテロ同様、イエスにつまずき、皆、逃げてしまったので、それぞれがペテロと同じように悩み、苦悩したことと思われます。けれども、ペテロの告白を聞いたとき、彼らも共感し、慰めと励ましを受けたことと思います。

そして、聞き終わったとき、「実は、私も・・・」と弟子の誰かが口火を切り、お互い、自分の体験とキリストの愛を語り始めたのでしょう。そこでは、かつて盛んに行われていた他人の弱さや愚かさを裁き合う言葉はなく、むしろ、お互いの弱さや愚かさを受け入れ合う関係が生まれました。

お互いがキリストから逃げ、他人を批判できるような立場ではなかったことも要因ではありますが、何よりも、ペテロ同様、キリストの愛を共有したからです。

キリストからの逃避、主の十字架は、弟子たちにとっては夢も希望も失い、自己絶望に至る苦悩の時ではありましたが、つい数日前まで「誰が一番偉いのか」と「競い合い裁き合った関係」を、一気に「赦(ゆる)し合い受け入れ合う関係」に変革してしまった神の業でした。

キリストの愛が、弟子たち同士の関係も変えていき、やがて諸教会でも多くの信仰者たちが「自分の行為を打ち明けて告白」していきました。

「信仰に入った人たちの中から多くの者がやって来て、自分たちのしていることをさらけ出して告白した」(使徒の働き19:18)

今も私たちが教会の中で自分の愚かさを正直に話すとき、聞いていた人が「実は私も・・・」と、誰にも打ち明けられなかったことを話されることが起こります。

批判されず、裁かれず、弱さや痛みを安心して告白し合える場がお互い必要なのではないでしょうか。

【祈り】 神様、私たちもお互い、弱さや愚かさ、痛み、自分ではどうすることもできない悩みがあります。分かち合い祈り合える兄弟姉妹としてください。

【関連聖書箇所】使徒の働き19:17~20

このことがエペソに住むユダヤ人とギリシヤ人の全部に知れ渡ったので、みな恐れを感じて、主イエスの御名をあがめるようになった。

そして、信仰に入った人たちの中から多くの者がやって来て、自分たちのしていることをさらけ出して告白した。

また魔術を行っていた多くの者が、その書物をかかえて来て、みなの前で焼き捨てた。その値段を合計してみると、銀貨五万枚になった。

こうして、主のことばは驚くほど広まり、ますます力強くなって行った。

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◇

森正行

森正行

(もり・まさゆき)

1961年兵庫県西宮市出身。建設専門学校卒。不動産会社、構造建築事務所にて土木・建築構造設計部門を5年間勤務。1985年受洗。関西聖書神学校卒。岡山・岡南教会にて伝道師・副牧師3年間奉仕。1995年より現在、日本イエス・キリスト教団宮崎希望教会牧師。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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