アジアキリスト教協議会総幹事とアジア福音同盟総主事も非難 パキスタンの自爆テロで

2016年3月30日21時05分 記者 : 行本尚史 印刷

アジアキリスト教協議会(CCA、事務局=チェンマイ)総幹事のマシューズ・ジョージ・チュナカラ博士は28日、CCAに加盟しているパキスタン教会協議会、パキスタン教会、パキスタン長老教会に連帯の書簡を送り、「罪のない人々への自爆による襲撃は卑怯な犯罪」などと述べた。

「復活主日にラホールにあるグルシャン・エ・イクバル公園で70人を超える人々を殺し、他に300人を超える人々を負傷させた自爆テロ犯のニュースを受け、私たちは深い衝撃を受け悲しんでいます。ヨウハナバードやバハー・コロニーにあるキリスト教徒を中心とする居住区域で幾つかの家族たちが教会での復活祭の礼拝で、公園で自らの子どもたちと時間を過ごしていた間に、この致死的な自爆テロ襲撃が多くの人々に計り知れない被害を引き起こしたと、あなた方のうちの何人かから知りました」と、チュナカラ総幹事はこの書簡に記している。

またチュナカラ総幹事は、その背景や影響について、「宗教的な嫌悪が広まっているために、偏狭な暴力や悪どいテロリズムがパキスタンの社会で続けて起きているのは、不幸なことです。このような卑怯な行為は、実際、社会構造の中核そのものやこの国の共同体の調和を破壊しているのです。罪のない人々に対する最近のこの襲撃は、その被害者の大部分が子どもたちや女性たちであり、卑怯な犯罪です。罪のない人々に対する襲撃が増大しつつある傾向は、自国の市民の命を守るという、政府による安全措置に対する疑問を投げ掛けています」と述べ、「パキスタン政府に対する私たちの心からの訴えは、平和と安全および移動の自由のうちに生存する全ての権利を持つ人々の生活を荒廃させる、これらの残酷で非人間的な行動を許さないでほしいということです」と求めている。

「アジアキリスト教協議会は、致死的な襲撃に絶えず直面しているのに加害者たちが刑罰を受けないままであるという、パキスタンの少数者であるキリスト教徒たちの苦境を憂慮しています。実は、私たちは、2013年にペシャワールのコハティ・ゲート地域にある諸聖徒教会で実行され、80人が死亡し何百人もが負傷した自爆による襲撃のことを、2015年3月にヨウハナバードにある二つの教会での他の自爆テロとともに思い出してもいます。これらの事件は、パキスタンのキリスト教徒たちが生きることを強いられている脆弱(ぜいじゃく)な状況を明らかに示すものです」と、同総幹事は指摘している。

「この悲しみと厳しい試練の時にずっとあって、私たちがあなた方と自らの連帯を表明する一方で、私たちはこの爆発で愛する人たちが殺されたり負傷した人たちの家族や友人たちに、心から哀悼の言葉を送ります。私たちは、この悲劇で被害を受けた人々や社会を思い、祈っています。ご遺族や負傷した方々に私たちの心からの悲しみと哀悼の意をどうかお伝えください」と、同総幹事は被害者たちへの言葉を記している。

その上でチュナカラ総幹事は、「CCAはまた、パキスタンの国民に対し、同国のキリスト教徒たちが、平和と調和、そして公平さや正義、そして無条件の愛という価値の実践に非常に優れたものとして育てられていることを、取り急ぎ保証いたします。私たちはCCAの全ての加盟教会や加盟協議会に対し、数多くの犠牲者たちの慰めと慰安のために、彼らの宗教や信仰にかかわらず、祈るよう強く求めます」と結んでいる。

日本では、日本基督教団、日本聖公会、在日大韓基督教会、日本キリスト教協議会がCCAに加盟している。

一方、日本福音同盟(JEA)も加盟しているアジア福音同盟(AEA、事務局=ニューデリー)の総主事であるリチャード・ハウエル牧師・博士は29日、「アジア福音同盟は、パキスタンにおけるとても残酷で容赦なき爆弾事件を非難する」と題する声明文を世界福音同盟(WEA)の公式サイトで発表した。

「アジア福音同盟(AEA)は、2016年3月27日の復活祭の日に少なくとも72人が死亡し他の341人が負傷した、パキスタンのラホールにある公園における残酷で容赦なき爆撃を非難する」と、この声明文は述べている。

この声明文はまた、死者の中には24人の子どもたちとその両親たちが含まれていたと指摘。彼らの宗教はキリスト教とイスラム教の両方であり、日曜日の夜に復活祭を祝うためにグルシャン・エ・イクバル公園に来ていたと説明した。

この声明文によると、「AEA議長のダビデ・キム・サンボク牧師・博士は、『AEAはこの非人間的な襲撃で愛する人たちが亡くなった全ての方々のご家族への連帯を表明する』と述べた」という。

またこの声明文は、パキスタン・タリバンの分派の一つであるジャマートゥル・アフラルがこの襲撃について犯行声明を出し、キリスト教徒を標的としていたと述べたと説明。このグループはさらに多くのそのような襲撃を宣言したと付け加えた。

ハウエル総主事は、聖週間にイスラム教徒やヒンドゥー教徒などの足を洗った教皇フランシスコが、この襲撃を非難し、「同国に住む人々やとりわけ最も脆弱な宗教的少数者たちに安全と平和を取り戻すために、可能なあらゆることをなすよう」、(パキスタン)の文官当局者たちや社会を構成する全ての方々に訴えたことに言及。そして、パン・ギムン国連事務総長もこの襲撃を非難し、それを「ぞっとするような」テロ行為と呼んだと述べた。

「AEAはパキスタン当局に対し、同国の全ての平和的な市民に安全を提供するよう訴えるとともに、パキスタンがこの恐ろしいテロ攻撃の加害者たちを裁きにかけることができるよう望む。特定の武装集団がこの国の宗教的少数者たちをあからさまに標的にしているのは懸念事項だ!」と、ハウエル総主事はこの声明文に記した。

そして、「イエスの体が死から復活したという歴史的な出来事を復活祭に祝うことは、希望の祝祭であり、死別した私たちの愛する人たちと神の臨在のうちに再び出会う祝祭である。この復活の信仰は私たちを悪だくみの犠牲者ではなく勝利者にもしてくれるのである」とハウエル総主事は結んだ。

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