シスターから聖人へ マザー・テレサの生涯を探求する

2016年3月16日15時46分 記者 : 行本尚史 印刷
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マザー・テレサ=1986年、ドイツのボンで(写真:Túrelio)

教皇フランシスコは、奇跡が認められた福者マザー・テレサが他の3人と共に今年中に列聖されると発表した。

マザー・テレサは、その生涯において、そして今もなお、世界で最も有名な人々のうちの一人である。しかし、彼女は実のところ誰だったのか? そして、どのようにして聖人であると宣言されるようになったのか?

彼女は1910年8月26日、アグネス・ゴンジャ・ボヤジュとして生まれた。彼女の故郷であるスコピエは、当時、オスマン帝国の一部であったが、現在はマケドニア共和国の首都となっている。子どもの頃、彼女は宣教師たちの話に魅せられ、そしてすぐに彼女もまた自らの生涯を教会の宣教奉仕にささげるものと確信していた。

彼女は当初、ロレット修道会に加わり、「テレサ」という修道名をいただいて、約20年間もこの修道会で過ごし、カルカッタ(現:コルカタ)中で教職を担うことが多かった。

しかし、1946年、彼女の人生は列車での旅行中に変わった。彼女が後に「さらなる召命」と表現したものを感じ取ったのは、カルカッタからダージリン行きのこの列車の乗車中だった。彼女は長い間カルカッタのひどい貧困を憂慮しており、最も貧しいそれらの人たちに奉仕すること、そして彼らに仕えながら彼らに寄り添って生きるという召命を感じ取ったのである。その目的のために、基本的な医療の訓練を受けた後、彼女は1949年に自らの最初の学校を開校した。1年後、彼女はバチカンから「神の愛の宣教者会」という新しい修道会を設立するための認可を受けた。

その小さな始まりから、この宣教者会は世界中で病院やシェルター、孤児院、学校を経営する、4千人を超える修道女からなる修道会へと成長したのである。

マザー・テレサは、自身の周りの人たちを助けるためには、自らを危険にさらすことを恐れなかった。1982年のベイルート包囲の間、彼女がイスラエル軍とパレスチナの戦闘員たちの間に入って、彼らの暫定的な停戦をまとめたことは有名である。この停戦によって、交戦地帯の最前線にまたがっていた病院から37人の子どもたちが救出された。

彼女は自らの働きについて1979年にノーベル平和賞を受賞し、それを彼女は受け取ったものの、計画されていた特別な催しの晩餐会を中止して、そのお金を代わりにカルカッタの貧しい人たちを助けるために使うよう求めた。

自らの働きの全てにもかかわらず、マザー・テレサ自身は自らの信仰で苦悩することが多く、神から切り離されていると感じ、人生の中で神を見いだすことができなかった。聖人に向けた彼女の道を推し進めることに関わった人たちは、彼女が「暗闇」と呼んだこれらの感情を、「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか」という、十字架の上でのイエスの叫びになぞらえた。

1997年に彼女が死去した後、列福のために彼女の運動に関する働きがすぐに始まった(通常5年間の待機期間は免除された)。教皇ヨハネ・パウロ2世は2002年に彼女を列福したが、これはある若いインド人の女性の腫瘍を治療するという、彼女が行った奇跡が認められたのを受けたもの。

教皇フランシスコは、複数の腫瘍をもつブラジル人男性を彼女が奇跡的に治療したことを認めた後、10月16日に彼女が聖人であると宣言する。この男性の教区司祭は治療のためにマザー・テレサに祈っていた。(ジョン・ウォーターズ)

* この記事はバチカン放送局英語版が15日に報じたものを本紙が日本語に訳したものです。

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