羽田空港の格納庫をめぐる汚職事件で、収賄罪に問われていた川村竜也・元国土交通省航空局係長に対し、東京地裁は12日、懲役2年6カ月、執行猶予3年、追徴金443万2210円を命じる有罪判決を下した。朝日新聞などが伝えた。
同紙によると、東京地裁の斉藤啓昭裁判官は「航空行政への信頼を害した結果は重大。自分から要求をエスカレートさせており、同情できない」などと指摘。一方、共同通信によると、斉藤裁判官は「事実を認めて反省している」とも話し、判決朗読後には「責任の重さは十分に分かっていると思う。間違いは誰にでもあるが、今後は真面目に生活してください」と語った。
日本経済新聞などによると、川村被告は、国有地使用料を滞納していた格納庫運営会社「ウイングス・オブ・ライフ」の前社長、金沢星(キム・テクソン、通名・伊集院実)被告(61)=贈賄・詐欺罪で公判中=から、使用許可更新などで便宜を図った見返りとして、計351万円を受け取ったほか、米ラスベガスへの家族旅行代金約91万円を支払わせていた。