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戦後70年

朝鮮人被爆者、世界遺産「軍艦島」での強制労働者 日本の「戦争加害」を長崎から問い続けた岡正治牧師(1)

2015年8月16日01時01分 記者 : 土門稔
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関連タグ:岡正治原爆
朝鮮人被爆者、世界遺産「軍艦島」での強制労働者 日本の「戦争加害」を長崎から問い続けた岡正治牧師(1)+
長崎駅から徒歩5分、日本二十六聖人記念碑のある西坂公園からさらに歩いて1分ほどの所にある岡まさはる記念長崎平和資料館

※ 岡正治牧師が生前、性加害をしていたことが明らかになったとして、岡まさはる記念長崎平和資料館は2023年10月、しばらくの間休館し、名称変更や展示の見直しを含む対応を行うとホームページで発表しました。本記事は、2015年8月に資料館を取材し、その内容に基づき当時掲載したものです。岡牧師の性加害に関しては、こちらの記事をご確認ください。(編集部)

岡まさはる記念長崎平和資料館

長崎駅から徒歩5分、日本二十六聖人記念碑のある西坂公園からさらに歩いて1分ほどの所に、中華料理店のビルを改装したという小さな資料館、岡まさはる記念長崎平和資料館がある。

日本福音ルーテル長崎教会の牧師として、朝鮮人被爆者や、強制労働で過酷な生涯を送った朝鮮人の実態調査や援護活動に人生をささげた岡正治(1919~94)の遺志を受け継ぎ、1995年に建てられた。この資料館を特徴付けるのは、太平洋戦争における日本の「被害の歴史」ではなく、「加害の歴史」に焦点を当てていることだ。現在、日本全国・海外から年間6000人が訪れる。資料館を訪問した8月8日は、平和教育で訪れる学生や海外からの若者が、館内に溢れんばかりにいて、食い入るように展示資料を見つめていた。

館内には、被爆した朝鮮人の証言や、端島(軍艦島)など長崎県内の炭鉱や工場で過酷な労働にさらされた人々の写真や証言、さらに、従軍慰安婦や南京大虐殺など、テーマごとに分けて資料が展示されている。

朝鮮人被爆者、世界遺産「軍艦島」での強制労働者 日本の「戦争加害」を長崎から問い続けた岡正治牧師(1)
資料館を訪れた8月8日は、長崎原爆の日の前日ということもあり、平和学習で訪れた学生や外国人らで館内はいっぱいだった。

朝鮮人被爆者の援護

同館の展示によると、1945年8月、当時長崎県には7万人以上の朝鮮人が住み、約2万人が被爆し、約1万人が死亡、韓国や帰国事業で北朝鮮に帰国した「在外被爆者」と呼ばれる人々は現在も約4300人いるという。しかし、これまで国は、在外被爆者が海外で受けた治療費は適正かどうか担保できないという理由で、彼らを被爆者援護法の対象から除外してきた。

広島で被爆し韓国に帰国した被爆者や遺族が提訴し、ようやく昨年6月、大阪高裁が「国の責任で被爆者の救済を図る国家補償の性格があり、国外での医療を支給対象から除外することは合理的ではない」と認定した。現在、最高裁で上告審が行われており、9月8日に判決が出される予定だ。

長崎における朝鮮人強制連行

「長崎における朝鮮人強制連行」の展示では、実際に働かされていた人々の証言が写真入りで集められている。展示によると、長崎県内で朝鮮人連行が確認できる現場は70カ所に上り、中でも最も過酷だったのが炭鉱での労働で、「一に高島(端島の隣にある炭鉱の島)、二に端島、三に崎戸の鬼ヶ島」という言葉も残っているという。高島では約3500人、崎戸島では約4000人の朝鮮人が働かされていたという。

そして、今年7月に「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の一つとして、ユネスコの世界文化遺産に登録され話題となった、通称「軍艦島」の名で知られる端島では、約500人の朝鮮人が働かされ、終戦までの20年間で、朝鮮人122人、中国人15人が死亡し、「監獄の島」とも呼ばれていたという歴史が紹介されている。

朝鮮人被爆者、世界遺産「軍艦島」での強制労働者 日本の「戦争加害」を長崎から問い続けた岡正治牧師(1)
長崎における朝鮮人強制連行の展示の一角

調査で集められた労働者の証言

同館の実態調査で集められた、端島で働いていた男性の写真入の証言も展示されている。

「14歳の時です。面(村)役場から徴用の赤紙が来て、私は日本に連行されたのです。徴用といっても突然の強制であり、手当たり次第の強制連行と同じです」(1928年生まれの男性の証言)

「粗末な木造小屋の1部屋に4、50人が詰め込まれ、1日の主食は300グラムほどだった」(中国人・季慶雲さんの陳述録取書から)

「『金を出して買ってきたんだから働け』と叫び、刀と銃を持った警察官のいる中、後ろに手を縛られて「ヤマに入って働くか働かないか」と、こん棒や皮ベルトでたたかれ、一適の水も食料ももらえず、竹刀でたたかれ続け、右肩が砕けた」(同)

「世界遺産だなんて、日本人はあの島の歴史を誇れるのか。外国人を強制的に捕まえて働かせた場所ではないか、自慢できるはずがない。(中略)そもそも日本は強制連行の歴史を謝っていないというではないか。物事には順序や事情もあるが、礼儀や道理もある。過ちを犯したのだから、謝るのが人の道というものだ」(田永植、1921年生まれ)

これらの人々への賠償は、戦後70年たってもほとんど進んでいない。

同館ではその他、従軍慰安婦や南京大虐殺などに関する展示コーナーも設置されている。8月、広島、長崎で多くの場所を訪れ、戦争の被害と平和を訴える声を聞いた。しかし、日本の「加害責任」をこれほどまでにまっすぐに突き付ける施設は初めて訪れた。そして、そこに関してすっぽりと認識が抜けていたことに気付かされた。

岡正治牧師の生涯

朝鮮人被爆者、世界遺産「軍艦島」での強制労働者 日本の「戦争加害」を長崎から問い続けた岡正治牧師(1)
朝鮮人被爆者の実地調査で聞き取りをする岡正治牧師(1918~94)(写真:『追悼岡正治 孤塁を守る戦い』より)

同館に名前を付けられている岡正治は1918年、大阪に生まれた。小学生の頃、近所にあったメソジスト教会の日曜学校に通ったのがキリスト教との出会いだった。家計を助けるため、15歳で広島の呉海兵団に入団し、海軍軍人として勤務する中、20歳で洗礼を受けた。45年8月6日、広島・江田島の海軍兵学校の教員であったとき、原爆投下による原子雲を見る。救援隊として送った部下も入市被爆、広島の惨状を聞いた岡は、天皇に戦争終結を直訴すると構内で訴え、学校を追放され、終戦を迎えた。

終戦後、33歳で日本ルーテル神学校に入学、翌年妻を亡くす。58年に日本福音ルーテル長崎教会の牧師に就任。宣教活動をしながら、65年に「長崎在日朝鮮人の人権を守る会」を結成。71年には市議会議員に立候補し当選、3期12年務める中で、朝鮮人被爆者の実態調査と援護活動に取り組み、1年間長崎県内を調査し、「朝鮮人被爆者実態調査報告」で朝鮮人被爆者が約2万人、死亡者が1万人近くに上ることを発表、また長崎県内の戦中の朝鮮人・中国人労働者の実態の聞き取り調査も行った。さらに82年には、長崎市が市内の忠魂碑に補助金を出していることを、政教分離違反であるとして、「長崎忠魂碑訴訟」を起こすなど、30年以上わたって、長崎における日本の「加害責任」を問い続ける活動を行った。そして94年7月、市内の自宅で倒れ、75歳で亡くなった。(続く)

■ 日本の「戦争加害」を問い続けた岡正治牧師:(1)(2)

関連タグ:岡正治原爆
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