Skip to main content
2025年9月15日21時19分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. インタビュー

【3・11特集】「主にある音楽の力を信じて」 仙台在住のクリスチャンシンガー・大宮香織さん

2015年3月5日14時17分
  • ツイート
印刷
関連タグ:大宮香織東日本大震災
【3・11特集】「主にある音楽の力を信じて」 仙台在住のクリスチャンシンガー・大宮香織さん+
大宮香織さんが訪れた宮城県気仙沼市の教会。東日本大震災で発生した津波により全壊した。(2011年4月撮影)

仙台市在住のクリスチャンシンガー・大宮香織さん。4年前の震災時も仙台市内の自宅で被災した。ピアノ講師をしている大宮さんは、あの時も自宅で小さな男の子のレッスンを終えたばかりだった。生徒を送り出して、ほっと一息ついた頃に、立っていられないほどの揺れを感じた。仙台市内でも内陸にある大宮さんの自宅は、津波の被害は免れたものの、その日から停電が続いた。徐々に日が暮れ、電気も暖房もつかない部屋の中で過ごさなければならなかった。

3月とはいえ、寒さが厳しい仙台市内は、地震の直後から吹雪になった。寒くて暗い夜、ラジオからの情報を頼りに街の様子を伺った。「とにかく不安でした。これからどうなってしまうんだろう? いったい何が起きているんだろう? 神様のご計画は何なのだろう?」と色々な思いが押し寄せた。その日の夜は余震も続き、鳴り響くサイレンの音やヘリコプターの音で眠れなかった。まだ電気も復旧しない震災当日の夜、外に出て夜空を見上げると満天の星空が広がっていた。

「天地を創造された神様を思うとき、自分はなんて小さいんだと思いました。いつもは星空を見上げることもないけど、自然の美しさをあらためて知って、神様の偉大さを知ったような気がします」と、大宮さんは当時のことをこう振り返る。

クリスチャンホームで育った大宮さんだが、当時は自分の信仰が根底から揺らいでいるのを感じた。「神様に何度、『なぜ、こんなひどいことが起こるのですか? なぜ、こんなにもたくさんの人々が愛する家族と突然の別れをしなければならないのですか?』と尋ねたか分かりません。『結局、音楽なんて何の役にも立たない』と塞ぎ込んだこともありました」と話す。

海岸沿いに住んでいた友人から「両親と連絡がつかない」と聞き、その友人を自宅に呼び、来る日も来る日も避難所を探し回った。避難所中を見て回って、いなければ次の避難所へ。3日後にやっと無事を確認した。「まるで映画の中の世界のようでした」と大宮さん。避難所で窮屈な生活をしている人々を見て、「これが現代の日本の光景なの? これが私の育った街の光景なの?」と目を疑った。

震災から3日後の日曜日、集まった人の数は少なかったが、いつものように礼拝を守った。その時、初めて涙が出た。これからどうなるのかという不安、苦しみ、悲しみ、寂しさ、いろいろなものが一気に押し寄せてきた。しかし、賛美をしていると、自然と心が癒やされた。自然と勇気が出てきた。「こんなにたくさんの大切な命が天に帰っていったのに、自分はまだ生かされている。そこに『感謝』の気持ちもありました。そういった意味の涙もあったと思います」と話す。

【3・11特集】「主にある音楽の力を信じて」 仙台在住のクリスチャンシンガー・大宮香織さん
仮設住宅でのコンサートの様子。震災から丸4年がたとうとしている現在も続けている。

震災の翌月には、トルコでコンサートが予定されていた。交通機関も復旧しておらず、精神的にも「今を生きる」ことで精一杯だった。コンサートをキャンセルさせてもらいたいと思った矢先、「急きょ、トルコでのコンサートをチャリティコンサートにするから、ぜひ来てほしい」という話になった。「それならば・・・」となんとか交通手段を確保して、トルコでのコンサートを行った。コンサートは大成功だった。「音楽が役に立った。これからも続けていこう」と思った瞬間だった。

5月には教会の仲間と共に初めて避難所でコンサートを行った。避難所の様子を伝えるテレビ番組の中で、「音楽が聞きたい」という被災者の声をたまたま聞いたことがきっかけだった。「いつくしみ深き」や「Amazing Grace」など、クリスチャンでなくても聞いたことがあるような賛美歌や一般の曲を数曲歌った。しかし、避難所への訪問には葛藤もあった。被災者が生活の場としている体育館の中で、彼らの日常が流れている場で歌うのは、「どこか誰かの生活の中にズカズカと土足で入っていっているような気がしました」と悩んだ時もあったという。

あれから丸4年がたとうとしているが、今でも大宮さんは仮設住宅でのコンサート活動を続けている。「大切な家族を失った人々の心の傷は、まだまだ癒えていないと思います。コンサートなどを行って、その場に顔を出してくれて、一時でも安らいでくれれば嬉しい。しかし、もっと深刻なのは、そういった場に出てくることさえもできなくて、引きこもっている人々。その方々が心配です」と話す。

「苦しみに会ったことは、私にとってしあわせでした。私はそれであなたのおきてを学びました」(詩編119:71)

この御言葉を胸に、これからも主にある音楽の力を信じて、進んでいく大宮香織さん。仙台の地に彼女が生かされている意味は大きい。

関連タグ:大宮香織東日本大震災
  • ツイート

関連記事

  • 宣教学者ら、東日本大震災の教訓と進むべき道を調査研究 書籍出版

  • 困難乗り越え、福島教会が再建 ヴォーリズ設計の面影残す新会堂

  • 福島断食祈祷院の再建を 祈る会が発足、全国3000人の祈り手求める

  • 英新約聖書学者が講演「創造から新しい創造へ」 イエス、審判、そして津波・福島災害について語る

  • 東京都:東日本大震災から4年を迎えての祈りの集い

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • キリスト教に回心したウィキペディア共同創設者、所属教会を発表

  • 米保守派活動家で熱心なクリスチャンのチャーリー・カーク氏、イベント中に射殺される

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 新しい発見 佐々木満男

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(12)「苦しみ」から「光」へ 三谷和司

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • ワールドミッションレポート(9月15日):アンギラ 静かなる島に迫る変化と教会の使命

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(11)抗黙示思想と今この時のトーブ 臼田宣弘

  • 主につながり、人々を主につなげよう 万代栄嗣

  • シリア語の世界(32)シリア語聖書の人名・地名小辞典 川口一彦

  • 「世界で最も優しい裁判官」 フランク・カプリオさん死去、敬虔なカトリック信者

  • 米保守派活動家で熱心なクリスチャンのチャーリー・カーク氏、イベント中に射殺される

  • 石破茂首相が退陣表明、15年ぶりのクリスチャン首相

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 「信教の自由を脅かす」 旧統一協会の解散命令巡り特別集会、西岡力氏らが登壇

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • 花嫁(32)愛というレンズで 星野ひかり

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(12)「苦しみ」から「光」へ 三谷和司

  • 「信仰の実践としてのスピリチュアルケア」 オリブ山病院で第3回臨床牧会教育

  • 「世界で最も優しい裁判官」 フランク・カプリオさん死去、敬虔なカトリック信者

  • 米保守派活動家で熱心なクリスチャンのチャーリー・カーク氏、イベント中に射殺される

  • 石破茂首相が退陣表明、15年ぶりのクリスチャン首相

  • 「信教の自由を脅かす」 旧統一協会の解散命令巡り特別集会、西岡力氏らが登壇

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • ウェールズ聖公会、首座主教にレズビアンの女性主教選出 保守派からは強い批判の声

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 「信仰の実践としてのスピリチュアルケア」 オリブ山病院で第3回臨床牧会教育

  • 花嫁(32)愛というレンズで 星野ひかり

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

編集部のおすすめ

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 「罪のない赤ちゃんを殺さないで」 東京でマーチフォーライフ、中絶の問題を訴え

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.