イスラム教徒への連帯表明理由に教会に殺害予告 スウェーデン

2015年2月11日21時24分 翻訳者 : 木下優紀 印刷
+イスラム教徒への連帯表明理由に教会に殺害予告 スウェーデン
昨年12月1日にドイツ東部の都市ドレスデンで行われたペギーダによるデモ(写真:Caruso Pinguin)

スウェーデンのある教会が、イスラム教徒や他の宗教の信者らとの連帯を示す礼拝を行うと発表したところ、殺害予告を受けたと明らかにした。

スウェーデン第3の都市マルメにある聖ペテロ教会は、9日夜行われた反イスラム組織「ペギーダ(Pegida)」によるスウェーデンで初めてのデモに応じる形で、多文化社会を支持する特別礼拝を行うと発表していた。「西洋のイスラム化に反対する愛国主義的欧州人」を意味するペギーダは、ドイツで結成され、これまで欧州中に広がりを見せている。

マルメの教区牧師アンデルス・エクヘム氏は先週、記者たちに、聖ペテロ教会はイスラム教徒の地域コミュニティーと共に連帯して立ちたいと考えていること、また「この街とイスラム教徒の友人たちのために喜びを表したい」と語った。

「マルメには多様な文化に対する強い支援があり、教会もそれをサポートするために存在することが重要です」とエクヘム氏は語った。「沈黙を守り、あなたが受け入れがたいことを言う人たちに言わせておくことを選ぶこともできますし、または、全ての人が自分の宗教を宣べ伝える自由を持つ多宗教社会という、私たちの信じることを表すことを選ぶこともできます」

しかし、聖ペテロ教会はこの決断に対して厳しい批判を受けており、エクヘム氏は、「いただいた批判の中には、多少なりとも明らかな脅迫と取れるものもあります」と、メルマに本部を置く日刊紙「シズベンスカン」に語った。

9日夜、エクヘム氏は「私はペギーダを懸念しています」とドイツの国際放送「ドイチェ・ベレ」に語った。「ペギーダは人々の恐怖を利用しています。スウェーデンにいるほとんどのイスラム教徒は、民主主義を支持しています」

ドイツで毎週行われるペギーダのデモには、延べ約2万5千人が集まったとされているが、これに反対するデモにはさらに多くの人が集まっている。9日夜、マルメではペギーダによる初のデモ行進が行われたが、警察の報道官がAFP通信に語ったところによると、ペギーダの活動家は30人しか行進していなかったが、一方、ペギーダの主張に反対するために少なくとも3千人が集まったという。

しかし、ペギーダのスウェーデン国内での指導者ヘンリック・ロエンクウィスト氏は、150人が参加したと述べている。ロエンクウィスト氏は「何百人、何千人」もの人々がこの運動に支持を表明するために連絡してきたが、デモに参加することを恐れていたと主張した。

「スウェーデンには、このことに対してまだ対処できていない必要があるのです。排外主義の話でもありませんし、移民を排斥する話でもありません。私たちの価値観と伝統についての話なのです」と、ロエンクウィスト氏はスウェーデンの公共テレビ局SVTに語った。

スウェーデンの反排外主義雑誌『Expo』のダニエル・ベルガレ記者はスウェーデン通信に、国内においてペギーダが顕著な運動となることはまずないだろうという見方を語った。

「しかし、私はそれでも、この団体が少数派に対する誤解を街で主張するとき、懸念を持つべきだと考えています。緊張を高めたり、少数派を指差した言説を取ることがあるからです」とベルガレ氏は言う。

ペギーダに反対するデモに参加したアルマ・カールセンさんは、「私たちは、ここでは全ての人が歓迎されるということを、彼らに示す必要があります」とドイチェ・ベレに語った。

また同じくペギーダに反対する活動家は、ペギーダを「スウェーデン人の間に分裂をもたらし、より多くの問題を作り出している」と批判した。

「彼らは歴史を知りません」と他の活動家も言う。「これはまさに、ナチス・ドイツが権力を掌握した道と同じなのです」

※この記事は英国クリスチャントゥデイの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。一部、加筆・省略など、変更している部分があります。

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