西アフリカのエボラ熱による危機 教会やキリスト教団体の援助従事者にも拡大

2014年8月1日17時34分 記者 : 行本尚史 印刷
+西アフリカのエボラ出血熱による危機 教会やキリスト教団体の援助従事者にも拡大
米国の国際的なキリスト教援助団体であるサマリタン・パースがリベリアで設営しているエボラ隔離センター。エボラウイルスに感染した患者に直接医療を行っているという。(写真:サマリタン・パース)

国連の世界保健機関(WHO)によると、7月27日の時点でアフリカ西部のギニア、リベリア、ナイジェリア、シエラレオネで発生したエボラ出血熱の件数は合計で1323件に上り、すでに729人が死亡した。

アフリカに関する英文ニュースメディア「all Africa.com」が7月27日付で報じたところによると、リベリアの医務官長であるベルニス・ダーン博士は同26日、エボラウイルスに感染した人々を引き留めている同国の教会に対し、教会はエボラ熱を治療するための病院ではないとして、それを止めるよう警告したという。

ダーン博士は、このウイルスに感染した人々は祈りによって癒すことができるとして、教会によって屋内に引き留められていると指摘した。

ダーン博士によると、このウイルスの発生以来、多くの教会がこの疫病を医学的というよりもむしろ霊的なものであると見なしてきたという。ダーン博士は、リベリアの北西部沿岸にあるニュー・クル・タウンという町で、祈ってもらうために行った教会で死亡した3人について、エボラ熱の疑いがあるということを明らかにしたが、その教会の名前は述べなかった。

ダーン博士は、リベリア人がこの病気の存在を受け入れるのを拒んでいるため、状況は悪化しつつあると指摘する。

「自分たちで癒すことができるからといってエボラ熱の疑いがある人たちを教会に引き留めるのはやめなければならない。私たちは牧師たちに強くお願いしている。教会は病院ではない。私たちはこの病気が急に広まるのを防ぐ姿勢をとる必要がある」と、ダーン博士は付け加えた。

一方、聖公会のニュース・メディア「チャーチ・タイムス」が1日に報じたところによると、西アフリカでエボラウイルスと闘う2人の医師が死亡し、2人の援助従事者がこの病気で治療を受けているという。

米国の国際的なキリスト教援助団体「サマリタン・パース」とその宣教協力団体であるサービング・イン・ミッション(SIM)の2人の援助従事者もエボラ熱にかかり、これまでのところ治療法が見つかっていないという。

サマリタン・パースが7月31日付で発表したところによると、エボラ熱にかかったのは、リベリアで同団体チームの一員として医療に従事していた医師のケント・ブラントリー博士と、同僚の宣教師で病院の衛生士として働いていたナンシー・ライトボル氏で、病状は安定しつつも重いという。

サマリタン・パースとSIMは、ブラントリー博士とライトボル氏、そして西アフリカのために祈りを呼び掛けている。

また、カトリックの国際的な援助・福祉団体である国際カリタスも同31日、英文ウェブサイトに「アフリカのエボラ危機の前線にいるカリタス」という見出しの記事を掲載。シエラレオネにおけるエボラ熱患者への支援活動を紹介した。カリタスはギニアやシエラレオネのような国々でエボラ熱を食い止めるために、手を洗うなどの衛生教育を人々に行っているという。

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