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先立ち行く主イエスに従い進む

先立ち行く主イエスに従い進む-マルコの福音書講解説教-(39) 宮村武夫牧師

2014年2月12日10時11分
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ローマ人もユダヤ人も
マルコの福音書15章1節~20節

[1]序

今回の聖書箇所は新しい章15章に進み、1節から20節です。

まず1節を注意したいのです。「夜が明けるとすぐに、祭司長たちをはじめ、長老、律法学者たちと、全議会とは協議をこらしたすえ、イエスを縛って連れ出し、ピラトに引き渡した」とあります。祭司長たちなど、ユダヤ人の指導者たちが、主イエスをローマの総督ポンテオ・ピラトに引き渡したのです。

当時、ユダヤ人は死刑を執行する権利をローマにより奪われていたためと考えられます。参照、ヨハネ18章31節、「そこでピラトは彼らに言った。『あなたがたがこの人を引き取り、自分たちの律法に従ってさばきなさい。』ユダヤ人たちは彼に言った。『私たちには、だれを死刑にすることも許されてはいません』」。

今や、ユダヤ人だけでなく、ローマ人(異邦人)も、主イエスを十字架にかける側についたのです。

[2]ピラトの前の主イエス(1~11節)

(1)ピラトの前の主イエス(1~5節)
主イエスに対するピラトの裁判の場面に注意。

①ピラト
ピラトは、使徒信條に「ポンテオ・ピラトのもとに苦しみを受け」と登場している人物です。「ポンテオ」は、ローマ人の家系からの子孫である事実を示します。彼は、ローマの第五代ユダヤ総督。

当時のパレスチナは、ローマにとり支配困難な場所であったために、そこに遣わされた総督は皇帝に対して直接の責任を負い、私たちが今見ている場面に示されているように最高の法的権限を委ねられていました。

彼は、ユダヤ人たちに弾圧政治を行ったと言われています。たとえば、彼が権勢にものを言わせて、ガリラヤの人々に対して残忍な行為をなしたことが伝えられています(ルカ13章1~5節)。

②主イエスの沈黙
ピラトと主イエスのやり取りについて、次の二つの点をマルコは伝えています。

第一は、「あなたは、ユダヤ人の王ですか」とのピラトの問い。

この問いに対して、「そのとおりです」と主イエスは答えられています。この答えは、祭司長たちのきびしい訴えを引き起こしました。

このような状態に直面して、ピラトは主イエスに重ねて尋ねます。「何も答えないのですか。見なさい。彼らはあんなにまであなたを訴えているのです」。

しかし主イエスは何もお答えにならなかったのです。「それにはピラトも驚いた」(5節)とあります。

このように第二として、主イエスの沈黙にマルコは焦点を絞っています(参照・14章60、61節。詩篇38篇10~15節、イザヤ53章7節)。

◆「ユダヤ人の王」、つまりメシアとしての主イエスの処刑については、15章において、9、12、18、26、32節と繰り返し強調。

「『キリスト、イスラエルの王さま。今、十字架から降りてもらおうか。われわれは、それを見たら信じるから。』また、イエスといっしょに十字架につけられた者たちもイエスをののしった」(15章32節)

ローマに対して、政治的メシア・反ローマ運動の中心人物として訴える口実になります。

③ヨハネ18章40節
主イエスとピラトの法廷におけるやりとりをヨハネの福音書は、マルコの福音書において直接描かれていない側面をも詳しく描いています。

そこには、ピラトが主イエスの無罪を認めている点(38節)、彼なりに主イエスの釈放に努め(39節)、公平な裁判を行おうとしている点などが目立ちます。

同時に、結局保身のためユダヤ人の歓心を買うため、「ピラトは、そのとき、イエスを、十字架につけるため彼らに引き渡した」(ヨハネ19章16節)のです。

(2)バラバの解き放ち(6~11節)
ここで、特に目立つのは、バラバの姿です。

①「その祭りには、人々の願う囚人をひとりだけ赦免するのを例としていた」(6節)
総督が過越の祭りという特別な場合に行った恩赦。

②バラバ
バラバは、「暴動のとき人殺しをした暴徒たちといっしょに牢に入っていた」(7節)とマルコは記しています。バラバこそ、政治的・反ローマ的指導者です。その彼が獄屋に捕らわれている間に、自分の知らないところでバラバの立場を大きく変えることが進展していたのです。

③主イエスではなく、バラバを釈放
慣習に従い、祭りの期間に一名の者の釈放を求める群衆に対して、ピラトは、「このユダヤ人の王を釈放してくれというのか」(9節)と提案。

この提案の背後には、「祭司長たちが、ねたみからイエスを引き渡したことに、気づいていた」(10節)とあるように、ピラトがことの次第を彼なりに理解していたからです。

ピラトの申し出に対して、祭司長が群衆を煽り立て、バラバの釈放を求めるのです。

[3]ローマ人もユダヤ人も(12~20節)

主イエスを十字架につけよと直接叫んだ群衆とローマの兵卒の姿の両方をマルコは描きます。

(1)「十字架につけよ」(12~15節)
「十字架につけよ」と繰り返し要求します(13、14節)。

(2)ローマ兵士のあざけり(16~20節)
主イエスはユダヤ人の王に擬せられて、ローマの兵士により嘲られます。このような姿で、メシアとしての苦難を受けておられるのを見ます。

①「総督官邸の中に連れて行き、全部隊を呼び集めた」(16節)
主イエスの裁判は、官邸の外で。しかし主イエスに対するローマの兵士たちの行為は、総督官邸の中、言わば公の場で全部隊によりなされました。

②「紫の衣を着せ、いばらの冠を編んでかぶらせ」(17節)
ローマの兵士たちは、主イエスを王に仕立てて、あざけるのです。あの大祭司に属する者たちが、主イエスに対してとった態度と同列の言動(マルコ14章65節)です。ここでも、ユダヤ人もローマ人も同様に、主イエスを侮ったのです。

このように異邦人によるあざけり、さげすみについては、主イエスはご自身の受難を預言なさる際、言及なさっています(参照・マルコ10章33、34節)。

[4]結び

(1)ローマ人(異邦人)もユダヤ人も
ユダヤ人だけに、主イエスを十字架につけた責任があるとは言えない。確かにユダヤ人が、「十字架につけよ」と叫びました。しかしローマ人(異邦人)も、それなりの責任があります。

①罪において
ローマ3章9節、「ユダヤ人もギリシヤ人も、すべての人が罪の下にある」。

②救いにおいて
ローマ1章16節、「私は福音を恥とは思いません。福音は、ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、信じるすべての人にとって、救いを得させる神の力です」。

(2)自由にされるバラバと処刑される主イエス
バラバが釈放され、自由にされる。主イエスが処刑される。鋭い、明確な対比。さらに主イエスの十字架は、バラバが受けるべきものの代理的な性格を指し示しています。

「(キリストは)人としての性質をもって現れ、自分を卑しくし、死にまで従い、実に十字架の死にまでも従われました」(ピリピ2章7、8節)

◇

宮村武夫(みやむら・たけお)

1939年東京生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部修了(組織神学)。現在、日本センド派遣会総主事。

主な著訳書に、編著『存在の喜び―もみの木の十年』真文舎、『申命記 新聖書講解シリーズ旧約4』、『コリント人への手紙 第一 新聖書注解 新約2』、『テサロニケ人への手紙 第一、二 新聖書注解 新約3』、『ガラテヤ人への手紙 新実用聖書注解』以上いのちのことば社、F・F・ブルース『ヘブル人への手紙』聖書図書刊行会、他。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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