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使徒の働き味読・身読の手引き

使徒の働き味読・身読の手引き(82) 宮村武夫牧師

2013年12月18日09時06分
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宮村武夫牧師+

真の恐れ
使徒の働き24章22節~27節

[1]序

今回は、使徒の働き24章22節~27節を中心に見て行きます。

私たちは前回、テルトロの訴え(24章1~9節)、それに対するパウロの弁明(24章10~21節)に注意して来ました。今回の箇所は、訴えと弁明に基づき総督ペリクスが自分自身の判断を下す場面です。ここには、ペリクスが真理を目指して数歩踏み出したかに見える面が描かれています。同時に、真の恐れを拒絶する問題点もルカは明らかにしています。それぞれに注意を払います。

[2]ペリクスの数歩

ペリクスが奴隷の心を持ち強力な支配をなす者と言われていたことを前回見ました。弾圧によってユダヤ人を統治しようとしたのです。しかしその彼が示している幾つかの点は注目する必要があります。

(1)第一歩
まず22節を注目。「しかしペリクスは、この道について相当詳しい知識を持っていた」とあります。ローマの総督として、ペリクスはユダヤを統治するにあたり、ユダヤ人にとって大切な宗教に関心を払っていたのです。ユダヤの中から主イエスを信じる人々が起こされている新しい動きについても相当知識を持っていたというのです。彼は能力がないのでも、怠けていたのでもないのです。

(2)第二歩
ペリクスは、「この道について相当詳しい知識を持つ」段階にとどまらないのです。与えられた機会を見逃さず、「パウロを呼び出し、キリスト・イエスを信じる信仰について話を聞いた」(24節)のです。

(3)第三歩
しかしパウロは、一般的な知識として「キリスト・イエスを信じる信仰」について話したのではなく、「正義と節制とやがて来る審判とを論じ」(25節)、ペリクスと彼の妻ドルシラに個人的応答を求めつつ説き明かしたのです(26章29節参照)。その結果ペリクスは恐れを感じたのです。ここで用いられている「恐れを感じる」という表現は、大切なもので、二つの用例を見たいのです。

①ルカ24章5節
主イエスの復活を告げる「まばゆいばかりの衣を着たふたりの人」(24章4節)を見た時、女たちは「恐ろしくなって、地面に顔を伏せた」とあります。この恐れの中で、主イエスの復活の宣言を聞き、主イエスのみことばを思い出し、「墓から戻って、十一弟子とそのほかの人たち全部に、一部始終を報告した」(24章9節)のです。「恐れ」の中から、女たちは復活の信仰へ導かれたのです。

②ルカ24章37節
復活の主イエスが彼らの真中に立たれた時、弟子たちは「驚き恐れて、霊を見ているのだと思った」とあります。

この恐れの中にいる弟子たちに、復活の主は語りかけ、主イエスの復活の証人へと整えなさるのです。このように、「恐れ」は、信仰告白への段階の一つと見ることができます。ペリクスはこの「恐れ」に導かれたのです。しかしペリクスは、この恐れから信仰への道を進むのではなく、「今は帰ってよい。おりを見て、また呼び出そう」と、大切な時に決断を延期してしまったのです。

[3]ペリクスの問題点

ではペリクスは、「恐れを感じ」ながら、なぜ他の例のように信仰告白へと導かれなかったのでしょうか。ペリクスの問題点について見ます。

(1)決断の延期
22節、「裁判を延期した」とあります。23章26~30節に見た、クラウデオ・ルシヤの手紙とテルトロの訴えとパウロの弁明から、ペリクスはパウロの無罪を確認できたに違いありません。

23節に見る寛大な取り扱いは、彼がパウロの無罪を承知していたことを示していると取れます。しかし彼は無罪の判決を下すのではなく、裁判を延期し、自分で決断するのを引き伸ばしたのです。25節参照。「恐れを感じ」ておりながら、その時点で自分で決断することなく、「今は帰ってよい。おりを見て、また呼び出そう」と決断を延期しているのです。「おりを見て」と、今が一番良い「おり」であるにもかかわらず、その「おり」を見逃してしまうのです。「また」の時は、決断の時としては訪れないのです。

(2)二つの側面
26節、「それとともに、彼はパウロから金をもらいたい下心があったので、幾度もパウロを呼び出して話し合った」とあります。

神への決断のためには、「おり」を見逃してしまいながら、金のためには、幾度も「おり」をうかがうのです。参照マタイ6章24節、「だれも、ふたりの主人に仕えることはできません。一方を憎んで他方を愛したり、一方を重んじて他方を軽んじたりするからです。あなたがたは、神にも仕え、また富にも仕えるということはできません」。金を重んじ過ぎないようにと警告。

同時に、金を軽んじ過ぎでもいけないと聖書は忠告しています。たとえば、ロ-マ13章8節、「だれに対しても、何の借りもあってはいけません。ただし、互いに愛し合うことについては別です。他の人を愛する者は、律法を完全に守っているのです」。だれに対しても何の借りもないような生活をするためには、金銭を軽んじることはできないのは当然で、金銭の管理がいかに大切であるかを教えています。

[4]結び

ペリクスの記事は、真の恐れについて私たちに問い掛けてきます。恐れてならないものを恐れてはいけない。「からだを殺しても、たましいを殺せない人たちなどを恐れてはなりません。そんなものより、たましいもからだも、ともにゲヘナで滅ぼすことのできる方を恐れなさい」(マタイ10章28節)。恐れるべきお方を恐れる、「真の恐れ」こそ、恐れてはならないものから解き放つ解放の道です。

神を恐れるとは、以下のローマ人への手紙8章31~39節が示しているように、神の愛を本当に知ることです。

「では、これらのことからどう言えるでしょう。神が私たちの味方であるなら、だれが私たちに敵対できるでしょう。私たちすべてのために、ご自分の御子をさえ惜しまずに死に渡された方が、どうして、御子といっしょにすべてのものを、私たちに恵んでくださらないことがありましょう。神に選ばれた人々を訴えるのはだれですか。神が義と認めてくださるのです。罪に定めようとするのはだれですか。死んでくださった方、いや、よみがえられた方であるキリスト・イエスが、神の右の座に着き、私たちのためにとりなしていてくださるのです。私たちをキリストの愛から引き離すのはだれですか。患難ですか、苦しみですか、迫害ですか、飢えですか、裸ですか、危険ですか、剣ですか。『あなたのために、私たちは一日中、死に定められている。私たちは、ほふられる羊とみなされた。』と書いてあるとおりです。しかし、私たちは、私たちを愛してくださった方によって、これらすべてのことの中にあっても、圧倒的な勝利者となるのです。私はこう確信しています。死も、いのちも、御使いも、権威ある者も、今あるものも、後に来るものも、力ある者も、高さも、深さも、そのほかのどんな被造物も、私たちの主キリスト・イエスにある神の愛から、私たちを引き離すことはできません」

◇

宮村武夫(みやむら・たけお)

1939年東京生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部修了(組織神学)。現在、日本センド派遣会総主事。

主な著訳書に、編著『存在の喜び―もみの木の十年』真文舎、『申命記 新聖書講解シリーズ旧約4』、『コリント人への手紙 第一 新聖書注解 新約2』、『テサロニケ人への手紙 第一、二 新聖書注解 新約3』、『ガラテヤ人への手紙 新実用聖書注解』以上いのちのことば社、F・F・ブルース『ヘブル人への手紙』聖書図書刊行会、他。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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