Skip to main content
2025年6月17日19時55分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
使徒の働き味読・身読の手引き

使徒の働き味読・身読の手引き(80) 宮村武夫牧師

2013年12月16日18時37分
  • ツイート
印刷
関連タグ:宮村武夫
宮村武夫牧師+

カイザリヤに着き
使徒の働き23章23節~35節

[1]序

今回は、使徒の働き23章23節以下を味わいます。まず今までの部分との結び付きを確かめます。

23章11節では、主イエスがパウロに語りかけなさった大切なことばを見ました。それとの鋭い対比で、12節から22節では、四十人の死を覚悟した人々を中心に、パウロ殺害計画が立てられた次第を描いています。

私たちは17節の「そこでパウロは」を手掛かりとして、厳しい状況の中でも与えられた機会を見逃さず、パウロが的確な判断と敏速な行動をなす姿を印象深く味わいました。

そして今回の23節以下です。ここでは事態の鍵を握っているとパウロが見抜いた千人隊長ルシヤの行動にルカは目を注ぎます。ルシヤの判断、命令、その実行と小気味良い描写が続きます。

押し迫る殺害計画、その現実の中でパウロは異邦人ルシヤを通し守られるのです。エルサレムで主の証しをなしたパウロ。ローマでも主の証しをなすため使命を委ねられているパウロ。そのパウロが、エルサレムからカイザリヤに護送されるのです。この一連の動きの中で千人隊長ルシヤが果たす役割、またパウロがカイザリヤに着いた意味を思い巡らします。

[2]千人隊長ルシヤ

(1)ルシヤの判断、命令
20節と21節に見たように、パウロ殺害計画をパウロの姉妹の子を通して聞くと、千人隊長ルシヤはこの計画がいかに危険なものであるか見抜き、緊急の処置を取る必要があると的確に判断。パウロの姉妹の子には、「このことを私に知らせたことは、だれにも漏らすな」(22節)と命じ、パウロ殺害計画に対抗する行動を注意深く押し進めて行きます。彼はことの重大さを悟り、エルサレムに駐屯しているローマ軍を、最も危険な地域であるアンテパトリスまで派遣、そこから七十人の騎兵にパウロの護衛を命じたのです(31、32節)。「今夜九時」(23節)と、時を移さず敏速な行動を取れたのは、千人隊長ルシヤが普段から忠実に訓練を重ねる優れた指導者であった事実を示しています。

(2)ルシヤの公文書
ルシヤは警備上の備えをなすと同時に、総督ペリクスに向け、26節から30節に見る手紙・公文書を書き送るのです。

この手紙を読むと、ルシヤが的確な事実判断をなし、わかりやすい報告を書く事務能力にも優れている人物との印象を受けます。さらに、「彼が訴えられているのは、ユダヤ人の律法に関する問題のためで、死刑や投獄に当たる罪はないことがわかりました」(29節)と、自分の意見をはっきり示し、総督ペリクスがパウロを調べる際、自分の意見が生かされるように願っている様も浮かんで来ます。

(3)ルシヤの役割
パウロが殺害計画を逃れ、無事エルサレムを脱出し、やがてローマで主を証しする使命を果たすため、ルシヤが大切な役割を担っている事実は、私たちの目を引きます。主なる神を認めようとも信じようともしないルシヤが、主なる神のご計画成就のために用いられています。

[3]カイザリヤに着く

23章11節に見るように、主イエスのみことばを通して、エルサレムで主の証しをなしたと励まされ、ローマでも主の証しをなすと使命を確かなものとされたパウロ。このパウロがカイザリヤに着いたのです。これは、一体どのような意味を持つのでしょうか。

(1)使徒の働きにおけるカイザリヤ
今まで使徒の働きを読み進めて来る中で、カイザリヤの町は何回も重要な場面で、その名を記録されていました。幾つかを思い出してみたい。

①8章40節。カイザリヤは、サマリヤ伝道やエチオピア伝道とかかわりを持つ、異邦人への伝道者により開拓伝道が進められた場所として登場しています。

②10章1節、カイザリヤのコルネリオについての記事。その中でコルネリオについてのペテロの証しにより、エルサレム教会の人々は異邦人の救いについて確信するようになったのです(11章18節)。

③21章7~14節。19章21節に見るように、パウロは聖霊ご自身の導きにより将来の宣教活動に関し大きな展望を与えられます。それはエルサレムに行くことであり、ローマを見ることです。この目標を持ちエルサレムへ上る途中、パウロがカイザリヤを訪問したのです。

(2)今、カイザリヤに
使徒の働き全体を通して、異邦人伝道とのかかわりで重要な位置を占めているカイザリヤ。今、パウロはこのカイザリヤにローマの囚人として着いたのです。交通の要路を押さえていたカイザリヤは、パレスチナ地方全体におけるローマ統治の要で、ローマ総督とその軍隊がここに駐在し、政治的また軍事的にはエルサレムを圧倒していました。このカイザリヤに、今、パウロは着いたのです。

パウロは総督ペリクスの下で監禁され、ある程度の自由を保証されてではありますが(24章23節)、2年間も放置されたのです(24章27節)。

しかしこのカイザリヤで、パウロは、総督ペリクス(24章11~21節)、総督フェスト(25章6~12節)、アグリッパ王(26章2~23節)の面前で弁明をなす機会を持ちます。ローマ総督の面前で弁明するのは、「カイザルの法廷に立っている」(25章10節)のであって、ローマでカイザル(皇帝)の前に立っても、同じことを宣言するとはっきりした自覚を持っていました。

[4]結び

エルサレムでの証しからローマでの証しへ。この基本線を導かれる者として、パウロはエルサレムからカイザリヤに着いたのです。カイザリヤで、パウロはローマでなすべき証しを前もってなしています。しかもその戦いは、カイザリヤで2年間も放置されたままとの側面をも含みます。

パウロが使命を果たして進み行く時、23章23節に見るように、「今夜」と一夜で事態が激変する場面を通過する時があります。また24章27節にまとめられているように、2年間も放置されたまま、ひたすら主なる神を待ち望み続ける側面もあります。

私たちの歩みも同じです。激変と、見た目には放置と思われる中での待ち望み。この両面を持つ日々を送り、その中で主なる神から私たちに委ねられているそれぞれの使命を果たし続けたいのです。

◇

宮村武夫(みやむら・たけお)

1939年東京生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部修了(組織神学)。現在、日本センド派遣会総主事。

主な著訳書に、編著『存在の喜び―もみの木の十年』真文舎、『申命記 新聖書講解シリーズ旧約4』、『コリント人への手紙 第一 新聖書注解 新約2』、『テサロニケ人への手紙 第一、二 新聖書注解 新約3』、『ガラテヤ人への手紙 新実用聖書注解』以上いのちのことば社、F・F・ブルース『ヘブル人への手紙』聖書図書刊行会、他。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:宮村武夫
  • ツイート

関連記事

  • 使徒の働き味読・身読の手引き(79) 宮村武夫牧師

  • 使徒の働き味読・身読の手引き(78) 宮村武夫牧師

  • 使徒の働き味読・身読の手引き(77) 宮村武夫牧師

  • 使徒の働き味読・身読の手引き(76) 宮村武夫牧師

  • 使徒の働き味読・身読の手引き(75) 宮村武夫牧師

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • リック・ウォレン牧師、カトリックのイベントで講演 宣教による一致を語る

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 待ち望む力 佐々木満男

  • 「もうひとりの助け主」の恵みを受けよう 万代栄嗣

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 自分の考えを大切に生きよう 菅野直基

  • 平安を探る道 穂森幸一

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • 安らぎの中で体験する勝利 加治太郎

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(231)聖書と考える「波うららかに、めおと日和」

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • リック・ウォレン牧師、カトリックのイベントで講演 宣教による一致を語る

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 「もうひとりの助け主」の恵みを受けよう 万代栄嗣

  • 待ち望む力 佐々木満男

  • 自分の考えを大切に生きよう 菅野直基

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.