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宣教師C・L・ブラウンとその時代

宣教師C・L・ブラウンとその時代(10)―1922(大正11)年(2)

2012年1月28日11時28分
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ラジャムンドリ地区の伝道については後で触れることにするが、ここでグントゥール伝道について説明しておく。1920年代において、この地区においては、大学と神学校、それに三つの病院が設立されていた。この人口5万人の町、グントゥールにある教会の大学は、将来は4年制大学を目指していたが、2年間の短期大学であり、1857年9月5日にインド立法議会の法律により設置されたマドラス大学と連携し、そこから学位を取得することができた。このマドラス大学はムンバイ大学およびコルカタ大学と並んで、インドの最も古い三大学のうちのひとつである。

この他、グントゥール伝道には高校が一つあり、14,345名の学生が在籍し、その内の半数は未信者であった。アメリカとヨーロッパからの教師が43名、それ以外にインド人の伝道師と教師が1,019人であった。

インドだけでなく、すべての世界の地域において、19世紀の宣教師たちは、強力な指導力を現地にて発揮し、福音伝道・社会事業・医療奉仕事業、そして現地人の教職・伝道師・教師を育成するための神学校・聖書学校・小中学校などの伝道計画を推進していた。ことに、インドにおいては学校と医療奉仕事業が中心的活動として展開されていた。

ボードの総幹事ジョージ・ドラックが海外宣教報告として、1926年に書いた”Our Church Abroad”によるとグントゥールとラジャムンドリにおける1900年及び1918年頃のインド伝道の教勢は以下のように記されている。

4年前の1917年には、グントゥール・シノッドが組織され、地域伝道のすべての計画と実施及び小学校の運営の責任を負うことになった。さらに、前年の1920年3月、現地の宣教師会が作成し、ボードの承認を得た憲法が採択されている。この組織の整備により教会の土着化に向けての第一歩が始まった。

補足すると、ドラックはブラウンと共に1918年11月に合同した北米一致ルーテル教会(ULCA)の海外伝道局で二人とも幹事となり、担当地区は違っても、同じ海外宣教目的に向かって、共に能動的活動をしていった。しかも、ドラッグはブラウンがアフリカのリベリアで帰らぬ人となった後、総幹事となり、日本伝道の担当者も兼務した。彼はインド伝道地を視察した後、長い船旅を経て、1926 (大正15) 年4月14日、神戸港に到着し、日本の教会を訪れている。京阪、関門、福岡等を経て5月3日熊本を訪ね、九州学院主事であったミラー宣教師宅で泊まられている。さらに、5月4日から7日にかけて熊本で開催された東西連合修養会と九州女学院の献堂式では稲冨肇の通訳で説教を行った。

現存する、その年の5月号の機関紙『るうてる』に「旅から旅へ」という題で熊本にて語ったと思われる日本での伝道視察の模様を伝えるドラックの言葉が次のように紹介されている。

「今回私はアジアに於ける福音ルーテル教曾の傳道状況を視察し報告するやう外國傳道局の命を受け東洋各地の行脚をつづけて居るが、最初印度地方には約三ヶ月滞在して十一万の信者を有するテレダー、ランジャマンダリー地方の我が教曾の傳道地を比較的詳細に調査し、なお南印度並びに北方の主要都市を巡遊してから支那に入り、山東省を中心として約六週間の視察をなしたが、時恰も動亂の最中で、聯合軍が天津を占領した時私は北京に入洛した。

而して憧れの日本に初めて上陸したのは二週間前で先づ神戸を振り出しに大阪京都を訪問して下關、門司、福岡を視察して、本日初めて熊本の風物に接し得た次第である。日本に於ける私の第一印象は自然其ものゝ美しさで、緑鮮やかな晩春の色彩は永遠に私の記憶に残るであらう。

次に驚かされたことは日本國民が政治、教育、實業、経済其他各方面に渉つて豫想以上の發展を遂げつゝあることで、其前途や期して待つべきものであると信ずるが、特に支那から日本に來ると交通衛星の上に著るしき相違を感ぜずに居られない。

一方キリスト教から見た日本は一般國民がよく其教を理解して、真面目な研究をなしつゝある様で誠に歓喜に堪えない次第である。信者の數は比較的に少ないが、眞摯な努力の影がうかがはれ、教育、思想界にその感化の餘程深いものであることを知り得たことは曾心の至りと云はねばならぬ。

而して我ルーテル教曾は傳道を初めてから僅かの年月を經たに過ぎないがそれにも拘わらず、日本の各都市に着々其の地盤を占めて有識者の間に熱誠な信者を増しつゝあることは何よりも深く私を満足せしむるものである。一体日本は宗教の國であつて、日本國民は深刻なる宗教を要求し、純眞なる信仰的体験に共鳴するものと信ずるが、私は確かにルーテルがその霊魂の深奥に体験した恩寵の福音は日本の宗教界に力強い光を與へ、其の國民性に一致し、宗教生活の一新方面を開拓し日本のキリスト教に貢献する處少なかざることを期待して居るものである。

日本福音ルーテル教曾の根本的弱點は教役者の少數なることである。何とかして多數の若き青年が献身して傳道に従事するやう、熱心に祈り又奨励しなければならぬ。殊に牧師の家庭から傳道志願のものがある場合はそれを失はないように注意せねばならぬ。東京に立派な神學校が建設されたことであれば教役者と信者は協力して傳道者を多く作ることに熱心でありたい。我が傳道局が如何に積極的に傳道上の擴張を計畫しても、働き人が不足では徒労に歸するものである。

日本の傳道はどうしても日本の教曾が責任
を以て當つて戴かねばならぬので一日も早く日本福音ルーテル教曾の成立を希望して止まない。外國傳道局との關係上宣教師曾の存在は必要であるが現在の日本人年曾を今一層責任ある又權威あるものとしては如何と思ふ。現在の組織の根本的改正の必要があり、又今がその好時期ではないかと思ふ。

大切なることは我が教曾の傳道心を白熱化することである。宣教師も折角傳道のために日本に來ていゐるので、その使命を充分に果たすることが出來るやう日本人も彼等と協力して戴きたい。傳道者の數を増し、傳道地の數を増し、宣教師、牧師及全教曾員が、傳道又傳道、熱心に、忠實に純福音の傳道に力を盡くさねばならぬ云々(文責在記者)。」

(続きはこちら)

(本文は「教会と宣教 第17号」日本福音ルーテル教会東教区-宣教ビジョンセンター紀要-2011年から転載しています)

=============================================

青田勇(あおた・いさむ)氏略歴
1975年   日本ルーテル神学校卒業
日本福音ルーテル教会牧師
1992年   本教会事務局・広報室長
1995年   本教会事務局長〔総会書記〕

2009年   日本福音ルーテル教会副議長

*画像は日本福音ルーテル教会のロゴ

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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