世界教会協議会(WCC)総幹事のオラフ・フィクセ・トゥヴェイト博士は9日、シリアで生じている暴動終焉のための声明文を発表した。
声明文では、シリアのすべての政党、関連諸団体が暴動を止めて対話による解決の道を追求し、シリアに癒しと平和が訪れるように、シリア国家の平和のため再度行いを改めるように呼びかけられた。
シリアでは暴動による死者数の高まりを受け、治安当局が不当に国民が自由に集会を行い表現する権利を奪い、健全な政治的な進展を図る基本的人権の権利が搾取され続けている。
トゥヴェイト博士は声明文で「全ての政府は国民の品位や生存権を守る義務があり、基本的人権とその基盤となる自由も保護する必要があります。シリア政府そしてすべての政党が国家の改革を行う必要があると感じています。今こそ暴動を止め、民主主義国家として変革していくための対話を進めるときです」と呼びかけた。
また今年5月にジャマイカ首都キングストンで開催された、世界各国から1,000人のキリスト教指導者たちが集った国際エキュメニカル平和会議(IEPC)の内容にも触れ、その中で「信仰の異なる人たちと提携しつつ、私たちはすべての宗教において平和がその核心的な価値基準であると認識しました。全ての人々にとって伝統や使命の差異に関わらず、平和を実現していく必要があることが再確認されました。IEPCで改めて確認された平和の精神をもって、シリアで生じている悲劇的な暴力のサイクルに捉われている人々に呼びかけたいと思います。どうか暴力、殺害を止めてください。全ての人のための公正な平和を求めて下さい。神様がシリアを祝福してくださいますように。シリアの傷を癒してくださいますように」と呼びかけた。
10日の国連安全保障理事会による発表によると、シリアの反政府デモを受けたアサド政権による市民への武力弾圧による民間人死者数は約2000人となったという。シリア政府による深刻な人権侵害について、国連もシリアに特使を派遣し、対シリア圧力を高めるための追加措置を検討するなどの対策の強化を図っている。
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