Skip to main content
2025年7月12日10時33分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム

申鉉錫牧師の「日本宣教の夢」(8)

2006年11月27日10時42分
  • ツイート
印刷















申鉉錫(シン・ヒョンソク)牧師
?

 桜美林大学(obirin Univ.)の元人気講師、申鉉錫(シン・ヒョンソク)牧師のコラム第8回目です。 このコラムは、韓国オーマイニュース(http://ohmynews.com/)に掲載され、当時大きな反響を呼びました。在日韓国人牧師という立場から、同師が日本宣教への夢を語ります。


◆はじめに


 日本における福音宣教を妨げる沼地を「豊作の地」に変えようと試みるキリスト者は、私どもの予想を超えて多くおられる。只その働きがキリスト教自体の力の弱さと、キリスト者の関心の希薄さのゆえに、世間にあまり知られていないのが現状である。ここで私どもは日本の福音宣教のために「沼地」を「豊作の地」に変えようとして、死力を尽くして戦ってこられた日本のキリスト者と連帯して福音を宣べ伝えなければならないと思うものである。


◆1.「沼地」への挑戦


 1「日曜日訴訟」


 澤正彦牧師(故人)は、1980年3月に日本基督教団小岩教会の牧師として在職しておられた。当時澤牧師と奥さん(澤ヨン:現在牧師)との間には2人のお嬢さんがいて、共に江戸川区立小学校に在学していた。長女の澤知恵さんは6年生であり、澤正恵さんは4年生であった。2人共毎週日曜日には小岩教会の日曜学校(教会学校ともいう)に通っていた。ところが毎週守っている日曜学校での礼拝を守れないことが起こった。それは小岩小学校での日曜日授業参観に出席するためには教会を休まなければならなかったことである。2人だけでなく教会員の子女たちも同じく教会を休まなければならないことになった。


 周知のように、キリスト教では日曜日を聖日と定めており、聖日礼拝は命を賭けて守るべき礼拝であったので、澤牧師は赴任草創からこの問題で深く悩んだ。


 澤牧師は1980年6月8日の日曜日にこの問題を取り上げた。その1週間後の6月15日の参観日には、小岩教会の教会学校生徒はいつものように、9時から10時まで礼拝を捧げてから学校に行った。そこで「遅刻して登校する旨」を父兄ならびに学校にも伝えた。


 しかし20名近い小岩小学校の子どもたちの中で、牧師の「この唐突な申し出」に従った者は3名に過ぎなかったという。


 この初めの経験以来、彼は未信者の子どもたちが多いことを考えて、教会学校は日曜日の学校行事がある毎に、学校行事に差しつかえないように朝8時から20分まで、礼拝を繰りあげ、子どもたちの礼拝の時間を確保しようと努力してきたのであった。


 このことを澤牧師は、「教会の知恵であり、賢明な妥協であろう」と言った。以上のような措置で教会学校の礼拝を守り続けようと考えたところに、牧師の信仰と教会の在り方が問われたのではないか。


 澤牧師は、教会学校での礼拝と宗教教育の時間が根こそぎ奪われてしまうことを学校側に訴え、学校側の配慮を願い出て、「日曜日行事は任意にすべきであって、出欠をとるべきではない」と主張し続けた。しかし学校側は、澤牧師の切なる訴えを聞こうともせず、欠席をつけて譲らなかった。


 澤牧師の二年有余の説教と懇願にも耳を傾けてくれない学校側に対して、最後の訴えとして取るべき道は一つしかなかったのである。ついに「日曜日訴訟」を起こすことを決意したのである。訴訟の相手は小岩小学校校長、江戸川区長、東京都知事であり、この訴訟は澤牧師と子どもたちの戦いであり、ひいては教会の戦いであった。


 2訴訟の進展


 筆者は、澤牧師とは東京神学大学の同級生で、年令は澤牧師より上であったが、学年は下であった。彼は韓国に使命を感じていたので、韓国人である筆者とは親しく付き合っていた。


 澤牧師が「日曜学校訴訟」を起こすことを初めて知ったのは1982年10月14日であった。当時筆者は在日大韓基督教会下関教会の牧師であったが、東京での集会を終えた後、小岩教会に澤牧師を訪ねた。牧師同士の話を終えて帰るために立ち上がった。その時澤牧師は筆者を呼び止めて、「申さん、ちょっと待って下さい」と言って、部屋の奥から一束の書類のようなものを抱えて出てこられた。「申さん、これなにか知っている?」。私は「さあ、なんだろう」と言った。すると澤牧師は、「これはね、裁判を起こすための書類なんだ」と言った。私は「何の裁判?」と聞き返した。「日曜日訴訟(裁判)のための書類で明日の裁判に持っていくんだ」と澤牧師は言いながら、「日曜日授業欠席処分取消訴訟」について事細かく説明してくれた。


 その説明の一部始終を聞いた筆者は、言いようのない感慨と悦びが全身を包んだ。「やあ、それはすごい!是非勝ってくれ」と言って、即座に1万円札を取り出して、いの一番にカンパした。


 それから筆者は下関に戻り、1983年7月、留学のために米国に行くまでその戦いに関わったのである。米国留学中は直接には関わることはできなかったが、裁判は多くの支援者によって支えられ、勝利まちがいないと信じて来たのであったが、ついに負けてしまったのである。残念でどうしようもない敗北感が筆者を襲った。(その理由は次回に掲載する)


◆2.日本の教会の伝道を語る教師


 神学者であり、元東京神学大学教授、鎌倉雪ノ下教会の牧師であった加藤常昭先生は筆者の東神大時代の恩師でもあられるが、今でも先生の著書をよく読んでいる。先生は日本基督教団美竹教会創立70周年記念講演会で話された「これからの日本の教会の伝道」の中で日曜学校の問題に触れている。日本の教会が伝道不振の故に悩んでいる中で、「教会の伝道よりももっと惨憺たるありさまを示しているのは日曜学校、教会学校であります。『先生、私のところの教会学校出席者は、年平均1名、教師3名です。もうずっとその状態が続いている。』『ずっとその状態が続いていると言うけれども、そのままにしておいているのですか。』『どうしていいのか分からないのです。』『3月には、説教塾の集まりで教会学校の問題を取り上げる。そこでもう一回、一緒に考えよう。』そう言って別れました。」という記事である。


◆おわりに


 聖書ヨハネ福音書4章38節には「あなたがたが自分では苦労しなかったものを刈り入れるために、私はあなたがたを遣わした。他の人々が労苦し、あなたがたはその労苦の実りにあずかっている」と書いてある。


 日本の教会が伝道不振のゆえに悩んでいるように、日本に在る在日韓国人教会においても同様に悩んでいるのである。問題の解決はいろいろあろうが、その中で最も重要なのは日曜学校運営の問題ではないだろうか。日本の国では、現状のままでは子どもたちをキリスト者として育て上げることは不可能であるようにさえ思われる。打開策はなんであろうか。上で述べてきた澤正彦牧師のように権力と戦い、宣教の使命を果たす指導者が現れなければならないと思う。その時、私共もその戦列に喜んで加わるであろう。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
  • ツイート

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • 米テキサス州洪水、死者100人超える キリスト教サマーキャンプ参加の少女ら多数犠牲

  • 中国・臨汾で2つの「家の教会」の牧師や信者らに有罪判決 最大拘禁9年2カ月

  • Gゼロ時代の津波石碑(4)芥川を自死に至らしめた「ぼんやりした不安」と2つの遺書 山崎純二

  • 見捨てない神 穂森幸一

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(226)葬儀文化を受け継ぎ、教会がエンディングを支える時代が来る 広田信也

  • 約3年ぶりに死刑執行、日本カトリック司教協議会社会司教委員会と矯風会が抗議

  • 初めの愛に戻りなさい 佐々木満男

  • 第一のことを第一にする人生の祝福 菅野直基

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(7)共同体の重視 臼田宣弘

  • 米テキサス州洪水、死者100人超える キリスト教サマーキャンプ参加の少女ら多数犠牲

  • 学校法人聖学院、新理事長に田村綾子氏

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(8)「建物の話」 三谷和司

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 紛争地の宗教者らが参加、第3回東京平和円卓会議 赦しの重要性、即時停戦など呼びかけ

  • 約3年ぶりに死刑執行、日本カトリック司教協議会社会司教委員会と矯風会が抗議

  • 聖書から事実を引き出す学び「IBS」を分かりやすく説明する講座 7月12日から

  • 中国・臨汾で2つの「家の教会」の牧師や信者らに有罪判決 最大拘禁9年2カ月

  • 初めの愛に戻りなさい 佐々木満男

  • 米テキサス州洪水、死者100人超える キリスト教サマーキャンプ参加の少女ら多数犠牲

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 学校法人聖学院、新理事長に田村綾子氏

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(8)「建物の話」 三谷和司

  • 米国の福音派牧師は半数近くが兼業している 調査で判明

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • 聖書から事実を引き出す学び「IBS」を分かりやすく説明する講座 7月12日から

  • 紛争地の宗教者らが参加、第3回東京平和円卓会議 赦しの重要性、即時停戦など呼びかけ

  • 約3年ぶりに死刑執行、日本カトリック司教協議会社会司教委員会と矯風会が抗議

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.