世界銀行は、スリランカの公教育改革を支援するため、5千万ドル(約78億円)の支援パッケージを承認した。この資金は、教育の質向上や学校施設の整備に活用される予定だ。しかし、注目を集めているのは公立学校だけではない。
国際的な宣教団体のクリスチャン・ワールド・アウトリーチ(CWO)のグレッグ・ヨーダー氏によると、スリランカの保護者たちが、同団体が運営する放課後の学習支援プログラムに、次第に関心を寄せるようになってきているというのだ。
「最初は、子どもたちを改宗させようとしているのではないかと警戒されますが、私たちの目的がそうではないことを理解すると、彼らは私たちの活動を好意的に受け止めてくれるようになるのです。そして、イエスが彼らを愛しておられるように、彼らにもイエスを愛するようになることを願っておられるという話にも耳を傾けるようになるのです」
このプログラムはボランティアによって運営されており、数学と英語の指導を行っている。また、聖書の物語や歌を用いながら、キリストについて伝えつつ、教育も提供しているのである。
しかし、地域の全ての人々が福音を喜んで聞くわけではない。スリランカは大部分がヒンズー教徒と仏教徒であるため、福音への抵抗は、依然として強く存在するのだ。CWOは、スリランカで教育的・物質的な必要を満たしつつ、福音を実践的に生きる地元の献身的なリーダーたちと協力している。その一方で、迫害に直面している現地パートナーのための祈りが求められている。
ある仏教僧は、リーダーの一人が家の教会を開いていることを理由に、家主に賃貸をやめさせるようにと働きかけている。もし追い出されることになれば、別の住まいを見つけるための支援が必要になる。CWOはこのようなサポートもしている。
ヨーダー氏は、地元の福音宣教者たちとつながる際、神からの知恵が与えられるように祈ってほしいと呼びかけている。「私たちが地域の教会リーダーたちと協力しているという情報が広がっており、『ぜひ一緒に働けないだろうか』という声が寄せられています。それは、私たちにとっては課題でもあり、同時に大きな機会でもあるのです」と彼は語る。
CWOの福音中心のミニストリーのビジョンは、単なる経済的支援を超えるものだ。CWOは、教会開拓、家の教会、地域でのあらゆる形の福音宣教を行うリーダーたちと協力しながら宣教を進めている。CWOの支援プログラムが、地元のリーダーとの協力関係によって豊かに実を結ぶことができるよう祈っていただきたい。
■ スリランカの宗教人口
仏教 70・0%
プロテスタント 1・5%
イスラム 8・5%
ヒンズー 12・8%
◇