Skip to main content
2025年6月16日16時38分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
日本人に寄り添う福音宣教の扉

日本人に寄り添う福音宣教の扉(195)日本人の心に届くキリスト教葬儀文化 広田信也

2024年4月6日11時48分 コラムニスト : 広田信也
  • ツイート
印刷
関連タグ:広田信也

多くの日本人がキリスト教や聖書に好感を示す中、これまで大規模な霊的覚醒が起こらなかった理由は、欧米文化の衣を着た地域教会が、日本人に寄り添えなかったことにあると、コラムを通し度々述べてきました。

日本宣教は、日本人の立場で、日本人の土俵で、そして日本文化に合わせて福音を伝えることでこそ拡大するのでしょう。今回は、日本の仏教葬儀文化に合わせた宣教について取り上げてみます。

宣教は日本文化を触媒として拡大する

私の前職の業務は、自動車用触媒システムの開発でした。入社当時、触媒について知識のなかった私でしたが、長年の体験から、触媒の果たす役割の大きさを実感してきました。

触媒とは、進みにくい化学反応を、極めて短時間に進める魔法のような仕掛けです。自動車用触媒なら、エンジンから排出される毒性の高い排気ガスと触媒温度を適度に制御すると、毒性の排気ガスは触媒に触れた途端、見事に浄化され、大気並みにクリーンなガスとなって車外に排出されます。

現代の大気環境はこのような触媒のおかげで守られているのですが、触媒自体は、排気管に装着されている目立たない存在ですので、実態を知らない人が多いかもしれません。

実は、福音宣教にとって、日本文化は触媒に当たるような気がしています。日本文化を効果的に用いて福音宣教を進めるなら、おそらく日本社会にも劇的な霊的覚醒の波が訪れるように思います。

福音の本質を変えることなく、日本文化にどのように合わせるべきか、そのようなことを思い悩む私たちに、神様は日本の仏教葬儀文化を触媒にする道を開いてくださいました。

仏教葬儀文化

日本における仏教葬儀文化は、江戸時代に定められた檀家制度から始まります。檀家制度は、欧米の植民地支配を恐れる江戸幕府が、キリスト教を迫害するために設けた制度です。

この制度の下、全ての人は身分を問わず特定の寺院に所属し(檀家になり)、寺院の住職は彼らが自らの檀家である証明として寺請証文を発行しました。つまり全ての日本人が強制的に仏教徒にさせられたわけです。

明治以降、このような制度はなくなりましたが、仏教は葬儀文化として日本社会に影響を与え続けました。強い絆の共同体である「家」に寺院の住職が生前から寄り添い、葬儀に対応し、遺族を慰め、先祖とのつながりを支える働きを担ってきたように思います。

その後、仏教は次第に形骸化し、日本人の心に届くことは少なくなりましたが、家族親族は「家」の強い絆に守られ、死後は先に召された先祖の共同体に加えられることを意識してきました。仏教は、日本人の心に家族親族や先祖とのつながりを大切にする文化を残しました。

生前に寄り添えない仏教文化

核家族化の進んだ現代社会では、かつての「家」のような絆の強い共同体は少なくなりました。「家」の中に存在した「死」を体験する機会が少なくなり、「死」を思い起こさせる仏教との関わりを、日本人は避けるようになりました。現代社会における仏教は、生前に関わる道が閉ざされ、死後の葬儀と墓に関わることで存続しているように思います。

しかしながら、長年にわたる仏教葬儀文化の中で育まれた家族親族や先祖との絆は、日本人の心に天国の存在を思い描かせています。聖書の約束を知らないはずの日本人が、死んだら天国に行き、先に召された家族親族の共同体に迎えられることを根拠なく期待しているのは、長年続いた仏教葬儀文化の影響のような気がします。

天国を指し示す福音の力

そのような中、仏教離れは一段と加速し、最近では「家」の宗教に縛られない人が増えてきました。「死」を目前にして、私たちのもとにキリスト教葬儀に関心を示す生前相談が頻繁に入ります。

もちろん葬儀相談の中で、牧師の生前訪問を依頼される方は滅多にいませんが、一般社団法人善き隣人バンクの存在を通し、熱心に訪問させていただきたい旨を伝えると、牧師の訪問がかなうことがあります。

訪問はそれぞれの地域教会の牧師にお願いしていますが、多くの場合、「死」を目前にした当事者や家族に劇的な変化をもたらしています。その場で信仰を持たれ、洗礼を受け、間もなく召される方も少なくありません。家族で教会につながることもあります。

おそらく、天国を指し示す牧師の言葉や祈りを通し、弱さの極みにある人々の心に福音が届き、真の天国の希望を与えているに違いありません。

仏教葬儀文化を触媒にして

このような劇的な効果が福音の力によるのは、疑う余地のないことです。しかし、他の宣教手法に比べ、これほどの効果をもたらす理由は、それまで何百年も続いた仏教葬儀文化にあるような気がします。

もちろん、仏教の中には永遠のいのちや天国を伝える力はありません。しかし、家族親族の絆を守り、先祖とのつながりを大切にする文化を育んできた仏教葬儀文化がなければ、このような劇的な宣教効果は生まれないような気がしています。

生前から寄り添うことのできなくなった仏教に変わり、地域にあるキリスト教会が地域住民の「死」の弱さに寄り添い、永遠に続く天国の希望を家族親族の絆の中に伝える時が、今や神様によって備えられたように思います。

長い年月を通し培われた日本の仏教式葬儀文化が、生前から弱さに寄り添うキリスト教葬儀文化に劇的に生まれ変わることも夢ではありません。

<<前回へ     次回へ>>

◇

広田信也

広田信也

(ひろた・しんや)

1956年兵庫県生まれ。80年名古屋大学工学部応用物理学科卒業、トヨタ自動車(株)入社。新エンジン先行技術開発に従事。2011年定年退職し、関西聖書学院入学、14年同卒業。16年国内宣教師として按手。1985年新生から現在まで教会学校教師を務める。88~98年、無認可保育所園長。2014年、日本社会に寄り添う働きを創出するため、ブレス・ユア・ホーム(株)設立。21年、一般社団法人善き隣人バンク設立。富士クリスチャンセンター鷹岡チャペル教会員、六甲アイランド福音ルーテル教会こどもチャペル教師、須磨自由キリスト教会協力牧師。関連聖書学校:関西聖書学院、ハーベスト聖書塾、JTJ宣教神学校、神戸ルーテル神学校

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:広田信也
  • ツイート

関連記事

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(194)「過ぎ越しの祭り」とイースター 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(193)タダで受け、タダで与えることを学びたい 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(192)なぜ宣教が進まないのか、要因解析と対策立案 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(191)高い品質で世の中に貢献したい 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(190)経済力による連携が天国への道を開く 広田信也

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • 自分の考えを大切に生きよう 菅野直基

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.