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日本人に寄り添う福音宣教の扉

日本人に寄り添う福音宣教の扉(251)地域教会が迎える宣教拡大の節目 広田信也

2026年6月27日17時11分 コラムニスト : 広田信也
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関連タグ:広田信也

2011年に前職を定年退職して日本宣教の働きを始めてから、早15年の歳月が過ぎました。暗中模索で始めた活動は、成果が出るまで30年ほどかかると覚悟しましたが、早くもその半分が過ぎ去り、最近ようやくその道筋が見えてきたように思います。

これまで、宣教が進まない現状を分析し、効果的な宣教手段を探してきた私たちですが、今後は、日本各地に福音を届ける地域教会の歩みを、精いっぱい支えたいと心より願っています。

宣教活動は日本人になじみやすい!?

日本人には、相手の立場に立った細やかな配慮やおもてなし、周囲と調和を保つための譲り合いの姿勢があると言われています。このような日本人の特徴は、長い年月をかけ、日本の文化や歴史の中で育まれてきた大切な資産です。

一方、宣教はイエス・キリストが私たちに寄り添ってくださったように、信仰者が隣人に寄り添うことで拡大します。相手の立場に立つことを大切にする日本人ですから、信仰者にとって宣教活動はなじみやすい働きになるはずです。

ところが、このような宣教にふさわしいはずの人材が、地域教会の宣教活動を通して十分に用いられなかったことが、日本宣教が進まない大きな要因になってきたように思います。

善き隣人バンクはおのずと拡大する

このような中、5年前に始めた(一社)善き隣人バンクでは、無償で寄り添い、傾聴を継続する働きを粛々と継続してきました。ほとんどの傾聴スタッフは教団教派を超えた志の高い信仰者ですが、これまでの教会中心の宣教活動とは異なる働きになっています。

全国から寄せられる傾聴の依頼に対し、スタッフ各人が、相手の「善き隣人」になることをひたすら求めることで、結果として、おのずと宣教が拡大展開しています。信仰を持つ日本人による日本人らしい働きが、日本の各地で継続しているのです。

おそらく傾聴を続けるスタッフのほとんどは、この働きが宣教活動に直接つながると感じていないように思います。しかし、後の時代、日本宣教が拡大展開した暁には、この働きの効果が際立っていたことに気付くことになるでしょう。

なぜなら、イエス・キリストを信じる者が「善き隣人」になって寄り添うことほど、効果的な宣教活動はないからです。

弱さに寄り添うと人は救われる

中でも、信仰者が弱さを抱える人に寄り添うとき、神様は大きな御業を現してくださいます。そして、弱さの極限はエンディングですので、エンディングの弱さに寄り添うと、多くの人は短時間に信仰を得て救われます。

これまでエンディングを伴奏させていただき、多くの人が救いに導かれたと思います。特に、生前の訪問が実現すると、当事者のほとんどが信仰を持たれ、家族親族にも祝福が届けられました。

このような体験から当団体では、葬儀相談から生前訪問の依頼を得て、エンディングに寄り添う働きの仕組みを構築してきました。そして今後は、これらの仕組みを地域教会に適用し、それぞれの地域教会の宣教の働きをサポートしたいと願っています。

地域教会の宣教活動をサポートする

残念ながら、敷居の高い地域教会ですから、宣教効果が現れるまでかなりの時間を要すると思います。しかし、粘り強くエンディングに寄り添うと、多くの地域住民が新たに信仰を持ち、葬儀や納骨などの相談が続けて入るようになると思います。

また長年、仏教葬儀文化の中にあった日本社会ですから、地域教会が主導するキリスト教葬儀を選んでいただくためには、一般の事業者より優れた備えが必要になります。キリスト教葬儀社にお任せの状態では、宣教効果は薄くなってしまいます。

当団体は、全国の地域教会をサポートする基本的な備えがありますので、ぜひとも利用していただきたいと思います。地域教会の事情に合わせ、それぞれが地域の葬儀文化を担えるように、サポートを継続したいと願っています。

地域教会へのサポート手順

通常、以下のような手順を踏んで、当団体((一社)善き隣人バンク)が地域教会をサポートします。

① 地域教会を訪問させていただき、当団体から終活セミナーを通した宣教のお勧めを実施する。
↓(当団体の紹介とサポート内容をご説明します。)
② 教会堂をお借りして、地域住民に向け、終活セミナーを3回/年実施する。
↓(主催は、当団体あるいは地域教会のどちらでも結構です。)
③ 上記を通して入る地域住民からの葬儀相談に応じる。
↓(当団体から葬儀プラン、葬儀の手順を案内します。)
④ 葬儀の相談者に対し、生前訪問を勧め、訪問の依頼を頂く。
↓(日本社会には宗教者が生前に訪問する習慣がないため、完全非営利型一般社団法人である当団体から、無償で訪問する旨を熱心に伝えます。)
⑤ 当団体の働きとして、地域教会が生前訪問を継続して実施する。
↓(状況に応じて信仰に導き、洗礼を授けます。)
⑥ 召された際には、葬儀を手配する。
↓(あらかじめ提示した葬儀プランに沿って葬儀を手配します。)
⑦ 地域教会の牧師が葬儀司式に対応する。
↓(牧師の都合がつかない場合、当団体より牧師を派遣できます。)
⑧ 遺族とのつながりを維持し、納骨式や記念会に丁寧に対応する。
(必要に応じて当団体がサポートします。)

これらの一連の働きの中心は、終活セミナーでも葬儀でもなく、上記④の生前訪問の依頼を頂く当団体の働きと⑤の生前訪問を通し、それぞれの家庭に祝福を届けるところにあります。

「善き隣人」として地域住民に寄り添う傾聴の働きは、地域教会の宣教の働きの中心であり、日本社会が信仰者に求めていることです。本来は地域教会として、全てに対応していただきたいのですが、あえて日本社会に受け入れていただくため、完全非営利型法人の働きとして、信仰者が寄り添わせていただく方法を提案しています。

どうぞご理解を頂き、ぜひとも当団体と連携を取っていただき、共に日本宣教拡大を目指していただきたいと願っています。

■ 参考:完全非営利型一般社団法人 善き隣人バンク

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◇

広田信也

広田信也

(ひろた・しんや)

1956年兵庫県生まれ。80年名古屋大学工学部応用物理学科卒業、トヨタ自動車(株)入社。新エンジン先行技術開発に従事。2011年定年退職し、関西聖書学院入学、14年同卒業。16年国内宣教師として按手。1985年新生から現在まで教会学校教師を務める。88~98年、無認可保育所園長。2014年、日本社会に寄り添う働きを創出するため、ブレス・ユア・ホーム(株)設立。21年、一般社団法人善き隣人バンク設立。富士クリスチャンセンター鷹岡チャペル教会員、六甲アイランド福音ルーテル教会こどもチャペル教師、須磨自由キリスト教会協力牧師。関連聖書学校:関西聖書学院、ハーベスト聖書塾、JTJ宣教神学校、神戸ルーテル神学校

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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