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「キリスト病」にかかってしまった元山口組系総長(1)3度目の差し入れで読んだ聖書 「最初の一節で確信した」

2019年5月23日21時18分
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関連タグ:生駒聖書学院
「キリスト病」にかかってしまった元山口組系総長(1)3度目の差し入れで読んだ聖書 「最初の一節で確信した」+
今春、生駒聖書学院に入学した兼光伸一さん(左)と中尾博章さん

生駒山(奈良県)のふもとに位置するキリスト教の神学校「生駒聖書学院」に今春、2人の元ヤクザが入学した。一人は、山口組直系暴力団(2次団体)の舎弟頭(しゃていがしら)だった兼光伸一(本名・金伸一)さん(58)。舎弟頭は組織内ではナンバー3の地位で、兼光さんは3次団体の総長でもあった。もう一人は、ヤクザ歴30年の中尾博章さん(49)。無期懲役の受刑者だけでも200人ほどが収容されている徳島刑務所などで、通算15年服役した経験がある。

共に10代からヤクザの道に足を踏み入れた2人が、一体どのようにして聖書と出会い、イエス・キリストを信じ、そして今、牧師を目指して神学校で学ぶようになったのか。入学から1カ月余りがたった5月中旬、生駒聖書学院を訪れ、2人に話を伺った。

◇

元ヤクザの父のもと「朝鮮部落」で生まれる

兼光さんは1960年、当時は「朝鮮部落」と呼ばれていた東京のある地域で生まれた。父親は元ヤクザのとび職で、姉と弟がいたが、小学5年の時に父を亡くす。家は非常に貧しくなり、中学2年の夏ごろからは学校にも行かなくなった。東京の歌舞伎町で不良高校生を捕まえてはどう喝し、遊びのためのお金を稼ぐという生活をしていたという。16歳で少年院に入るが、ろくに学校にも行っていなかったため、漢字も書けないほどだった。皮肉にも、本格的に勉強を始めたのが少年院の中だった。しかしすでにその頃から、将来はヤクザになると心に決めていたという。

18歳で本格的なヤクザとなった。2つの暴力団に所属したが、いずれも幹部と反りが合わず、指を詰めてやめた。そして32歳で、後に山口組直系となる暴力団に所属するようになる。その暴力団は兼光さんが移籍した後、組織が拡大し、千人くらいの構成員を要するようになった。「歌舞伎町の一翼を担っていた」という。これまでの人生で、少年鑑別所に3回、少年院に1回、拘置所に7回、刑務所に5回も収容された。

クリスチャンの妻との出会い

10年前、あるクラブで後に妻となる仁美(仮名)さんと出会った。韓国の美術大学を卒業した仁美さんは、子ども向けの絵本について学ぶため来日した留学生だった。日中は学校に通い、夜は生活費や学費のためにアルバイトをしていたのだった。

ソウル生まれの仁美さんは、小さい頃から教会に通っていた。日本に留学中は教会から離れていたこともあったが、心の中にはいつも神様への思いがあったという。日本の学校を卒業後、兼光さんと一緒に住むようになるが、最初は「別の世界の人」と結婚までは考えていなかった。しかし、お腹に新しい命が宿っていることが分かる。「子どもを下ろすこともできないと思い、何も隠さず母に伝えました」。突然の妊娠の知らせ、さらに相手がヤクザであることを聞いた仁美さんの母親は、3日間眠れなかったという。しかし、祈りの中で「とりあえず会ってみなさい」と神様が言われているように感じた。兼光さんに実際に会った母親は、小さい頃からの境遇や人柄を理解してくれ、最終的に結婚を認めてくれた。

当時の兼光さんはある民事訴訟を抱えていた。訴えられたわけではなく、10億円を超える債権者として、ある人を訴えていたのだ。事業のために巨額の資金を出資したのだが、相手は約束を守らず利益を独り占めし、電話にも出ない。裏切りへの怒りと憎しみで、当時は「精神的におかしかった」と話す。そんな時にもそばにいてくれた仁美さんの存在が、大きな支えになった。

3度の聖書の差し入れ

山口組と、分裂した神戸山口組による抗争が全国各地で勃発していた2016年3月、兼光さんは歌舞伎町で起こった乱闘事件で逮捕される。兼光さんが所属していた暴力団は複雑な分裂の経緯があり、兼光さん自身は山口組傘下にあったが、かつて同じ暴力団に所属していた人の中には、神戸山口組傘下になった人もいた。その両組の関係者が日中の歌舞伎町で乱闘騒ぎを起こし、その動画がネットにも投稿され注目を集めたのだった。兼光さん自身は乱闘に直接関わっていたわけではなく、止めに入っただけだったが、現場に居合わせたことで逮捕されてしまった。

逮捕後7カ月間は接見禁止で、弁護士以外に会うことは許されなかった。仁美さんは弁護士を通して聖書を差し入れるが、兼光さんは「聖書とは無縁」と拒否。2度目の差し入れも、すぐに宅下げした。「今は悔い改めて大切にしていますが、よりによって注解付きの大きな聖書でした」と笑って振り返るが、宅下げされた聖書を受け取ったとき、仁美さんは涙したという。

歌舞伎町の事件はその後、兼光さんの主張が通り一審は無罪となった。「これは本当に珍しいこと。今思うと妻や教会の皆さんの執り成しの祈りのおかげ」と振り返る。しかし大阪の別の乱闘事件で再逮捕されていた兼光さんは、今度は大阪拘置所へ移送される。仁美さんも、1日10分しか許されない面会のために兼光さんを追って大阪へ引っ越した。1歳になったばかりの娘を連れて毎日面会に訪れたという。そして「これが最後だから。とりあえず読んでみて」と、3度目となる聖書の差し入れをした。

「その時の妻は、何と言うか、すごく輝いて見えました。『何かいいことあった?』と聞くと、『近くの教会に行っている。今は充実している。私はイエス様を信じているから、祈ると平安がある』と言うのです。本当に輝いていて、私からすれば、落ち込まれるよりいいですから、『良かったな。お前の神様に俺も感謝するよ』なんて言いました」

「キリスト病」にかかってしまった元山口組系総長(1)3度目の差し入れで読んだ聖書 「最初の一節で確信した」
生駒聖書学院の校舎の前で、榮義之学院長(中央)と。校舎の屋根には赤い十字架が立っている。

「最初の一節で本物の神様だと思った」

半信半疑でページを開いた聖書だったが、「最初の一節で本物の神様だと思った」と兼光さんは言う。「進化論を含め、人間がどこから来たのかはっきりと分からないのが現状じゃないですか。その中で聖書は最初から『初めに、神が天と地を創造した』と宣言している。もうここに答えが出ているじゃないかと。鳥肌が立ちました」

その後、元ヤクザの牧師らによる伝道団体「ミッション・バラバ」の本も差し入れられ、読んでみた。しかし「自分とは少し違うと思いました。彼らはみんなヤクザをすでにやめてからクリスチャンになった人たちで、自分は現役。自分は同じようにはなれないと思いました」という。だがそれでも「真の神に悔い改めれば、罪は赦(ゆる)される」と書かれた部分だけはすっと入ってきた。それから聖書を真剣に読むようになった。

そして、逮捕から1年2カ月がたった2017年5月に保釈される。ただし、暴力団関係者との面会や連絡は一切禁止という厳しい条件付きだった。だがこの条件のおかげで、教会にも通いやすくなった。保釈の見込みを知らされた仁美さんは、娘を連れて一足先に東京へ戻り、兼光さんが通えそうな教会を探すなど準備をした。しかしこの時はまだ、兼光さんは暴力団の幹部で、2年後に神学校へ入学するため再び関西に戻ってくることなど知る由もなかった。(続く)

後編「夢による啓示、祈りの中で与えられた数々の導き」へ>>

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