バチカン、司教任命方法で中国と合意か

2016年11月8日00時48分 印刷
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【CJC】中国に無神論の共産主義政権が実現してからというもの、宗教も共産党の支配、監督下に置かれた。外国からの影響を排除することも強調される中で、カトリック、プロテスタント双方も「中国化」を迫られた。

プロテスタント教会は、中国人自身の力で教会を支える「自養」、中国人自身で教会を運営する「自治」、中国人自身の力で伝道する「自伝」の「三自愛国運動」を打ち出し、政府の承認を受けて「中国基督教三自愛国運動委員会」が成立した。

カトリック教会はバチカン(ローマ教皇庁)から独立した「天主教愛国会」を政府は公認したが、あくまでバチカンに忠誠を尽くす司教たちは、公認教会には加盟せず、非公認の「地下教会」を結成した。

政府は厳しい抑圧を「地下教会」に加える中で、司教任命権を持つ教皇が任命した司教を拘束するなど「迫害」する一方、独自に任命した司教を教皇も認めることを要求した。

断絶している外交関係を復活させ、中国の教会と信徒への援助を願う教皇フランシスコは、特使を任命、司教の任命方法をめぐる作業部会で合意草案をまとめた、との情報が流れた。

復交には、現在バチカンが外交関係を維持している台湾政府との断交を北京側は前提としていることからも、中国本土以外の中国語圏の教会からは、無神論政権にバチカンが屈したという懸念も表面化している。

香港の名誉司教、陳日君枢機卿は、「合意に達するとの希望」に重要な原則で妥協するのではないか、と米ウォール・ストリート・ジャーナルに語った。

「教皇は、共産主義について実態を知らない」と言う。教皇がアルゼンチンにいた頃、共産主義者は抑圧するというよりは抑圧される対象と見ていたが、中国の教会は、共産主義者の抑圧に耐えているのだ、と指摘する。

伝えられる合意の下では、バチカンは中国側が任命した司教のほとんどを認め、北京側は、バチカンの新司教任命権を認める、とされているが、その司教は公認の「天主教愛国会」が準備したリストから選ぶ。リストに載るのは政府の権威を認めるものだけだ。また現在、抑圧され、拘束もされている「地下教会」の司教や司祭の処遇問題は未解決のままだという。

「地下教会を犠牲にして協定が結ばれるとは、聖なる権威を無神論政府に委ねることになる。バチカンがそんな軽率な方法を取るとは思わない」と匿名を条件にしながら語る聖職者も。

※この記事はCJC通信の提供記事を一部編集して掲載したものです。
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