Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 教会
戦後71年

被爆71年:「2016ピースウォーク 軍都広島を歩く」に参加して

2016年8月12日19時18分 記者 : 土門稔
  • ツイート
印刷
関連タグ:原爆

被爆71年を迎えた広島では6日午前9時半から、カトリック幟町教会・世界平和記念聖堂(広島市中区)を出発点に、後藤正史神父(カトリック柳井教会司祭)と信徒の案内によるウォーキングツアー「2016ピースウォーク 軍都広島を歩く」が行われ、約30人が参加した。

ツアーに先立ち、後藤神父は「過去を見ることは未来に責任を持つことです。7月にポーランドで行われたワールドユースデー(世界青年の日)で、教皇フランシスコはアウシュビッツを訪ね、祈りをささげました。戦争に至る道のりを振り返るとき、広島は単なる被爆都市ではありません。同時に、大軍事都市、大兵站都市でもありました。日本が同じ道を踏み出すことがないように、過去の歴史を振り返りながら、共に歩いていきましょう」と語った。

(1)広島陸軍偕行社附属済美学校跡

この日、最初に訪ねたのは、爆心地から約700メートルの場所にある、広島陸軍偕行社附属済美(せいび)学校跡。偕行社(かいこうしゃ)は1877年に創立された陸軍将校の親睦団体。済美学校は、偕行社経営のもと1893年に設立された国民学校で、陸軍将校の高級軍人や陸軍文官などの子女が通っていた。

8月6日は給食日で登校していた児童約150人、教職員5人、その他軍関係者など合わせて約160人が亡くなり、遺体すら残らなかったという。敗戦に伴い廃校となり、現在は広島YMCAのビルが建っている。玄関の入り口に、学生服を着た少年と少女の銅像が建てられ、背面には、峠三吉の詩「墓標」が銅板に刻まれている。

被爆71年:「2016ピースウォーク 軍都広島を歩く」に参加して

君たちはかたまって立っている
さむい日のおしくらまんじゅうのように
だんだん小さくなって片隅におしこめられ
いまはもう
気づくひともない
一本のちいさな墓標
「済美小学校戦災児童の霊」

(峠三吉の詩「墓標」より)

(2)元中国憲兵司令部跡

次に向かったのは、爆心地から約600メートルの場所にある、元中国憲兵司令部跡。

1945年7月28日、米軍は広島呉市を攻撃し、戦艦「利根」「榛名」などを撃沈した。日本軍も米軍機を撃墜し、生き残った搭乗員を捕虜として捕え、広島に移送した。この場所にあった、中国憲兵司令部など3カ所に収監されていたが、原爆により捕虜はほぼ即死か、当日のうちに死亡した。助け出されて手当てを受けた捕虜もいたが、数日のうちに全員死亡した。憲兵隊が遺体を埋葬し、この地に墓標を立てた。

現在はプレートだけが残っている。

被爆71年:「2016ピースウォーク 軍都広島を歩く」に参加して

(3)臨時帝国議会仮議事堂跡

1894年、日清戦争の開戦に伴い大本営は臨時に広島に移され、臨時の帝国議会が建設され、戦時下の第7回帝国議会(臨時議会)がこの場所で10月18日から22日まで開催された。これは東京以外で唯一作られた帝国議会だった。議会終了後は、建物は病院や陸軍幼年学校仮校舎として使われたが、1898年に撤去され、練兵場として使用された。

被爆71年:「2016ピースウォーク 軍都広島を歩く」に参加して

(4)歩兵第11連隊跡・略歴碑文(爆心地から870メートル)

連隊は、陸軍で師団、旅団、に次ぐ部隊編成単位。歩兵第11連隊は1875年に編成され、明治以降、萩の乱、西南戦争、日清戦争、北清事変、日露戦争に出兵。大正時代以降も、シベリア出兵、日中戦争、マレー作戦などに出兵した。太平洋戦争開戦後は、マレーシア、シンガポールで華僑や現地人の虐殺を行った。

この地には14中隊と通信隊からなり、連隊区司令部が置かれていた。

1994年8月、広島でアジア大会が開催されるに当たり、略歴碑文の中の「支那」「支」「大東亜戦争」「昭南神社」「各々勇戦奮闘、克く郷土の名声を高揚した」という文字が書き換えられ、現在の内容に改められた。

被爆71年:「2016ピースウォーク 軍都広島を歩く」に参加して
被爆71年:「2016ピースウォーク 軍都広島を歩く」に参加して

(5)大本営跡(爆心地から約900メートル)

現在の広島城の敷地の中にある。日清戦争中の1894年から95年にかけて、明治天皇が約7カ月間広島に滞在し、ここから国政をつかさどった。広島には陸軍歩兵第5師団があり、師団司令部が改築され、大本営・行宮(あんぐう)として使用された。

建物は原爆で倒壊している。

被爆71年:「2016ピースウォーク 軍都広島を歩く」に参加して

(6)中国軍管区司令部

広島城址公園内の広島護国神社の境内の石垣の下に、厚いコンクリート造りの半地下壕としてつくられた。本土決戦に備えて、第5師団が「中国軍管区」へ改称され、その司令部の遺構として現在も残っている。中は5つの部屋に仕切られており、当時は入り口側からそれぞれ「情報室」「無線通信室」「指揮連絡室」「作戦司令室」と呼ばれており、最奥部には広島中央放送局(NHK広島放送局)のアナウンサーが待機する場所も設けられていた。

8月6日当時、ここには学徒動員の比治山高等女学校(現:比治山女子高等学校)の女子学生が2、3人の交代で通信隊として勤務しており、この場所から新型(原子)爆弾の第一報が発信された。勤務に当たっていなかった女子学生は朝礼の時間で、地上に出ており、ほとんどが即死した。

被爆71年:「2016ピースウォーク 軍都広島を歩く」に参加して
被爆71年:「2016ピースウォーク 軍都広島を歩く」に参加して
被爆71年:「2016ピースウォーク 軍都広島を歩く」に参加して

(7)被爆樹木のユーカリの木

『はだしのゲン』の作者、中沢啓治さんの漫画「ユーカリの木の下で」の題材として描かれた、被爆を生き抜き現在も残る被爆樹木。樹高10メートル、幹周2・75メートルのユーカリの木。

ツアーの最後に、後藤神父と参加者は、原爆の犠牲者の平安と平和を願い、被爆樹木のユーカリの木の下で祈りをささげた。

被爆71年:「2016ピースウォーク 軍都広島を歩く」に参加して

このほか、広島市内には陸軍第5師団、陸軍幼年学校、糧秣廠(りょうまつしょう)など多くの軍事史跡がある。また隣の呉市には、海軍の大軍港があり、戦艦大和が建造されたことはよく知られている。被爆地として語られる広島が太平洋戦争中、重要な軍事都市だったことを、71年たった今もまざまざと感じさせられる貴重なピースウォークだった。

このツアーは、毎年8月6日午前8時からの「原爆・すべての戦争犠牲者追悼ミサ」の後に行われる。来年、この日に広島を訪ねた際には、参加されてみてはいかがだろうか。

関連タグ:原爆
  • ツイート

関連記事

  • 被爆71年:広島原爆の日、カトリック平和記念聖堂で祈り 聖公会と合同の「平和行進」、レクイエムの演奏も

  • オバマ氏演説:宗教哲学からどう読むか?「死者の声」を代弁してはならない 南山大学佐藤啓介准教授(1)

  • オバマ大統領のスピーチをどう聞いたか 18歳で被爆し反核運動に身をささげる宗藤尚三牧師に聞く(1)

  • オバマ米大統領広島訪問後初の主日 世界平和記念聖堂でミサ「記憶を刻む」必要性訴える

  • 「祈りと希望」「神のいつくしみの大河」WCCやバチカン、広島・長崎原爆71年でコメントやメッセージ

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.