ラホール自爆テロ:「標的はキリスト教徒」とタリバンが声明

2016年3月31日20時59分 翻訳者 : 木下優紀 印刷

27日に少なくとも70人の死者を出したラホールの自爆テロを起こしたタリバンの分派組織が、標的はキリスト教徒だとする声明を発表した。パキスタン・タリバン運動の分派「ジャマートゥル・アフラル」は27日深夜に犯行声明を出し、政府に対する直接的な挑戦の意思を表した。

ジャマートゥル・アフラルの報道官アフサヌッラー・アフサンは、「標的はキリスト教徒だった」と語った。「われわれがラホールに進入したというメッセージを、ナワズ・シャリフ首相に送りたい」

このテロ事件はナワズ・シャリフ首相の基盤であるラホール東部の、混雑した公園を襲った。犠牲者の多くは、イースターの週末の外出を楽しんでいた女性や子どもだった。パキスタンはイスラム教徒が優勢な国だが、200万人以上のキリスト教徒がおり、人口の2パーセント弱を占めている。

この事件は、2014年12月に、ペシャワールの軍事学校で134人もの犠牲者を出した虐殺事件以来の大規模な事件だ。事件後、イスラム武装勢力に対する政府による大規模な弾圧が行われた。

パキスタン軍のアシム・バジュワ氏はツイッターに、「私たちの兄弟姉妹や子どもを殺害した者に正義を行わなければなりませんし、このような野蛮で残虐な者が私たちの命や自由を奪うことを決して許してはなりません」と投稿した。

28日、喪に服すため、ラホールの商店、学校、裁判所は閉鎖された。救急隊の報道官デーバ・シャーナズ氏は、少なくとも70人が殺害され、340人が負傷し、うち25人は重体だと述べた。

ジャマートゥル・アフラルはパキスタン・タリバン運動から2014年に分裂した後、幾つかの大きなテロ事件の犯行声明を行っている。過激派組織「イスラム国」(IS)に忠誠を誓ったものの、後にパキスタン・タリバン運動による反乱には参加している。

2001年9月11日にアルカイダが米国で連続テロ事件を起こした後、パキスタンが米国率いるイスラム武装勢力に対する作戦に参加して以来、パキスタンは15年にわたって武装勢力による事件に悩まされた。

少数派であるキリスト教徒は、軍、警察、政府、欧米諸国関連施設などと共に、繰り返し標的とされてきたと報じられている。2013年、ペシャワール北西部の教会での自爆テロ事件では、約80人が殺害された。

27日午前、イスラム強硬派の活動家数百人が首都イスラマバードで警察官と衝突した。活動家たちは、過酷な冒とく法を批判した元パンジャブ州知事を暗殺した犯人を英雄視しており、その死刑執行に抗議していた。

2011年、ムムターズ・カドリ元死刑囚は、サルマン・タシールパンジャブ州知事(当時)を射殺した。著名なリベラル派の政治家であったタシール氏は、イスラム教や預言者ムハマドへの冒とくに対し極刑を許す冒とく法によって死刑判決を受けたキリスト教徒の女性を支持する発言を行った。カドリ元死刑囚の死刑は先月執行された。

イスラマバードでの抗議活動と、ラホールのテロ事件との関連を示唆するものはない。

※この記事は英国クリスチャントゥデイの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。一部、加筆・省略など、変更している部分があります。

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