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原登牧師(1)・・・生命をかけよ

2008年2月22日20時08分
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原登牧師+
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 若いかけ出しの伝道者としての歩みから、八十の坂を越えた老境の生涯をふりかえりみて、福音宣教の為に生命をかけて今日に至った自らをかえりみて、我生涯に悔はなしといいうる幸いを、私は神様に感謝したい、と思います。



 私は幼少時、身体が弱かった。「この子は長生しませんよ」と母は医者からいわれたときいています。私もそれをきいて覚悟をきめたのでした。然し、クリスチャンになってから、健康が支えられ、今日にいたっています。伝道者としての家族も祝福せられ、それぞれが神様に用いられているので、ありがたいと思っています。



 今、私が考えさせられていることは、「献身」という事です。直接献身して伝道者としての生涯を歩むことの尊いことは申すまでもありませんが、信徒としての立場で献身的な御用をする事も又、尊い。神様は、真の献身者をおもとめになります。



 世の人々が、自分の働きに生命をかける人生を送られる事は貴い。ましてや神様のために生命をかけて生涯を全うする事は更に貴い。私は十六才でクリスチャンになり、十七才で献身を決意し、やがて神学校を出て直接伝道者になった。そして二人の息子達も又、家族も皆クリスチャンになり、全家族をあげて、神様にお仕えしている今を心から神様に感謝したいと思います。



 八十の坂を越えた今、一族のものが皆信仰をもち、神様にお仕えしている事の祝福を思います。神に献げるという事の尊い意義と、それに伴う祝福を思うとき、私は声を大にして「神様に、身も心も財もささげなさい」と云いたい。



 勿論人生は平坦ではない。山もあり、坂もあり、雨の日、風の日、又嵐の日もある。然しどの様な試練の日があろうとも神様は生きておられる。そして神の子供達への味方となって下さる。だから、たとえ試練の日であっても、生ける愛の神に絶対の信頼をよせてお従いすることです。嵐は止むときがくる。試練は祝福にかわる時がくる。私たちが信じる神は愛の神であられます。だからたとえ試練の只中にあろうとも決して神を疑ってはなりません。嵐の後には必ず暖かな日が訪れてきます。試練が大きければ、大きい程、又祝福も大きいことを決して忘れてはなりません。



 私は既に八十の坂を超えて老境に達しました。然し、愛の神様を思うと、人生の終りがたのしみです。私の妻は八十の坂を超えて天国に旅立った。私も老いて後、人生の終りを迎える。然し私はそのとき、先に召された最愛の妻と再会する時のくる事を思うとき、望みに心の躍るのをおぼえます。そして、生かされている今日を、望に生きて力づよく歩もうと思っています。



 主にある兄弟よ、姉妹よ。神様は生きておいでになる。そして神様は愛でいまし給う。神様はあなたのためにいつでも最善をなさるお方であることを決して忘れてはなりません。



 今試練の中にあるか。然し、決して失望してはいけません。嵐はやむときがくる。寒い冬が長くつづくことはない。やがて暖かな春がくる。山鳥のさえずる楽しい朝がくる。そのときあなたは冬の寒さを忘れるでありましょう。暗く、つめたい冬は終り、暖かな、春は必ずくる。だから決して失望してはいけない。あきらめてはならない。自暴自棄になってはなりません。神様はあなたに春の到来を約束しておいでになります。



 私は今年八十七才になりました。大正十年五月一日生れです。私の妻は二〇〇七年十月十日に八十四才で召天しました。元来丈夫な人でありました。若い頃は、私の方が体が弱かった。病気ばかりしていました。然し、丈夫であった妻の方が、先に天国へいってしまったのです。人の寿命はわからない、ただ神様のみが知り給う。だから、私たちは、神様のみをみ上げて、悔のない人生を歩まねばなりません。



 そして生かされている間、善事をし、神様によろこばれる事が何であるかを考えて、かしこく生きてゆこうではありませんか。




◇




 原登(はら・のぼる):日本キリスト伝道会会長。日本基督教団小松川教会名誉牧師。

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