Skip to main content
2025年8月27日15時52分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
わが人生と味の道

わが人生と味の道(22)家庭内に起きたある事件 荘明義

2016年1月14日06時51分 コラムニスト : 荘明義
  • ツイート
印刷
関連タグ:荘明義

家庭内に起きたある事件

神は私たちを滅びの中から助け出されるとき、必ず日常生活の中にあるささいな出来事を通して、その奇跡を起こされるものです。以前、私がまだ6歳だった頃、神は弟のけがを通して一家心中を企てた両親の手を止められたことがありました。今同じ手がこのとき私に働いて、家族を一つにし、愛の絆で結び合わせ、そして遠のいていた私の信仰生活を元の軌道に戻してくださったのでした。

その頃、私は土曜日、日曜日が忙しく、普段の日は子どもが学校に行く頃に起き、仕事から帰ると子どもは寝ている――という生活だったので、子どもと会話をする機会がほとんどありませんでした。子どもが家にいて遊んでいるときも私は家にいないのでコミュニケーションというものがなく、何か子どもがいたずらか悪いことをしていないか――と妻は不安を感じていたようです。

私は子どもの教育に自信がなく、深く子どもと関わることができずにいました。母親が子どもに注意をしても、子どもは言うことをきかない。そういうとき、私は息子を呼び、「ママの言うことをちゃんと聞きなさい。分かった?」「言うことを聞けないなら、この家にいられないよ」と言うだけでした。

子どもはそんな中で、父親に甘えられない。父親から愛を受けていない。父親に話したいことも上手に言えない――そういう葛藤があったのでしょう。そのうち、彼は良くない友だちと一緒に遊び、やがて悪いことを覚えたのです。

そんなある日のこと、警察から電話がかかってきました。「お宅の息子さんが、仲間と一緒にバイクを盗んで乗り回しています。何人かの子どもが共謀して盗み、二人ずつ交代で乗っているようです」。息子はたまたまもう一人の友だちと一緒にバイクに乗ったその日に警察に捕まったのでした。

私は悪い夢でも見ているような思いで、妻と一緒に警察に行きました。すると、警察官は、「どうか息子さんとよく話し合ってください。そして、息子さんの心を理解してあげてください」と言いました。そのとき感じたのは、「このおまわりさん、何だか牧師のようだな」ということでした。

それから、家に子どもを連れて帰り、彼に言いました。「いったい何ということをしたのだ。とんでもないことだ。すぐに謝りなさい!」。このとき息子は、あまりに私の声が大きかったものだから、萎縮をしてしまい、「ごめんなさい」ということが言えなかったのです。私は気が動転し、心が怒りでいっぱいだったものでしたから、彼が答えるより先に手を上げ、思わず息子を殴ってしまいました。

その夜、私は眠れないままに、自分の父親がどのように私を育て、愛してくれたのかを思い出しました。一度も殴ったりしたことなどなく、よく祈り、いつも静かに諭してくれたではないか。両親は、その深い信仰と愛をもって、子どもたちを心から慈しんでくれたのだ。それなのに、私は自分の子どもの話を十分に聞くことなく殴ってしまった。子どもに暴力をもって何かを教えるということは、決して良いことではない。そう思って自分の思慮のなさ、忍耐力の足りなさに打ちひしがれる思いでした。

そのときです。私の心に、子どもを連れてもう一度教会に行きたい――という思いが湧き上がってきたのです。そうだ!愛をもって、みことばをもって、祈りをもって、そして励ましをもって子どもを見守ること、それが本当の親子の関係ではないだろうか。私はそのことに13年目にしてやっと気付かされたのでした。

私はそのときから、子どもを連れて月一回教会に行くことにしました。もともと私は横浜にある「横浜華僑基督教会」(中国人がよく集まる教会)で礼拝を守っていたのです。しかし、子どもたちは中国語が得意でない。そこで日本人の教会に子どもを連れて月一回行くことになりました。そのうち、子どもが嫌がらないということが分かったので、月二回、三回、そして毎週連れて行くことになりました。

当初、私はまだ子どもの育て方、教育の仕方ということが得意ではありませんでした。教会に連れて行くというのが精いっぱいだったのです。そのうち、子どもが毎週教会に行くということに抵抗がなくなったので、「横浜華僑基督教会」に戻ることになりました。

今思えば、子どもを教会に連れて行くという私の目的は、子どもに良くなってほしいという思いがあったためであり、もう一度自分が神の前に戻り、赦(ゆる)しを得たいという熱心な思いからではありませんでした。そういう中で、普段の生活はあまり変わらず、子どもの生活もあまり変化しなかったのでした。そして相変わらず家族はバラバラ。子どもと話をするのが得意でない私は何とか機会をもって子どもと話がしたいという思いがありました。

しかし、こんな私をも神は見捨てず、やがて心の底から悔い改め、それと共に家族全員が恩寵(おんちょう)のうちに救われるその日を準備してくださっていたのでした。

<<前回へ     次回へ>>

◇

荘明義

荘明義(そう・あきよし)

1944年中国・貴州省生まれ。4歳のときに来日、14歳で中華料理の世界に入り、四川料理の大家である故・陳建民氏に師事、その3番弟子。田村町四川飯店で修行、16歳で六本木四川飯店副料理長、17歳で横浜・重慶飯店の料理長となる。33歳で大龍門の総料理長となり、中華冷凍食品の開発に従事、35歳の時に(有)荘味道開発研究所設立、39歳で中華冷凍食品メーカー(株)大龍専務取締役、その後68歳で商品開発と味作りのコンサルタント、他に料理学校の講師、テレビや雑誌などのメディアに登場して中華料理の普及に努めてきた。神奈川・横浜華僑基督教会長老。著書に『わが人生と味の道』(イーグレープ)。

■ 横浜華僑キリスト教会ホームページ
■ 【荘明義著書】(Amazon)
■ 【荘明義著書】(イーグレープ)

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:荘明義
  • ツイート

関連記事

  • 律法と福音(26)モーセの死とヨシュアの名前の意味 山崎純二

  • 日本宣教論(4)はじめに④ 後藤牧人

  • 嫌なことは断っていいんだよ 菅野直基

  • 死に勝るいのちを得て―がん闘病817日の魂の記録―(50)究極の経験 米田武義

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • 米福音派の重鎮、ジェームス・ドブソン氏死去 フォーカス・オン・ザ・ファミリー創設者

  • 主キリストの大きな力で癒やされよう 万代栄嗣

  • 進藤龍也氏×山崎純二氏対談イベント「神様との出会いで人生が変わった」 埼玉・川口市で8月30日

  • ワールドミッションレポート(8月27日):リビア 砂浜に響く殉教者たちの祈り(2)

  • 「森は海の恋人」の畠山重篤さん、気仙沼市の名誉市民に

  • ワールドミッションレポート(8月26日):リビア 砂浜に響く殉教者たちの祈り(1)

  • 幸せな人生とは 菅野直基

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(241)聖書と考える「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~」

  • ワールドミッションレポート(8月22日):コンゴのレンドゥ族のために祈ろう

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • 花嫁(31)神に従う者の道 星野ひかり

  • 米福音派の重鎮、ジェームス・ドブソン氏死去 フォーカス・オン・ザ・ファミリー創設者

  • 「森は海の恋人」の畠山重篤さん、気仙沼市の名誉市民に

  • 進藤龍也氏×山崎純二氏対談イベント「神様との出会いで人生が変わった」 埼玉・川口市で8月30日

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(229)コロナ禍による信仰生活への影響 広田信也

  • 主キリストの大きな力で癒やされよう 万代栄嗣

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(241)聖書と考える「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~」

  • 幸せな人生とは 菅野直基

  • ワールドミッションレポート(8月26日):リビア 砂浜に響く殉教者たちの祈り(1)

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • 新約聖書学者の田川建三氏死去、89歳 新約聖書の個人全訳を出版

  • キリスト教徒が人口の過半数を占める国・地域、この10年で減少 米ピュー研究所

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(10)「苦しみ」から「苦しみ」へ 三谷和司

  • 日本キリスト教協議会、戦後80年の平和メッセージ キリスト者の戦争加担にも言及

  • 日本基督教団、戦後80年で「平和を求める祈り」 在日大韓基督教会と平和メッセージも

  • コンゴで教会襲撃、子ども含む43人死亡 徹夜の祈祷会中に

  • 福音派増えるベネズエラ、大統領が「マーチ・フォー・ジーザスの日」制定 全国で行進

編集部のおすすめ

  • 「罪のない赤ちゃんを殺さないで」 東京でマーチフォーライフ、中絶の問題を訴え

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.