人生のゴールを目指して 安食弘幸(31)

2015年11月29日07時35分 コラムニスト : 安食弘幸 印刷
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「いつまでも残るものは信仰と希望と愛です。その中で一番すぐれているのは愛です」(Ⅰコリント13:13)

ボストン美術館に、フランスの画家、ゴーギャンの絵があります。彼が自殺を試みる1カ月前に、南太平洋のタヒチで描いたもので、タヒチ島の多くの人々が出てくる、人間の一生のストーリーです。縦1メートル70センチ、横4メートル50センチの大きな画面を1カ月で描き上げ、その左上にフランス語で「われわれはどこから来たのか、われわれは何者か、われわれはどこへ行くのか」というタイトルが書かれた珍しい作品です。

地上の楽園をタヒチ島に見いだしたと思ったゴーギャンでしたが、その最期は「人生とは何か、誰か教えてくれ!」という悲痛な叫びの中で人生の幕を閉じたのです。

「人生とは何か、人はどう生きればいいのか」。その答えは、聖書の中に見いだすことができます。

1. 人の心に残る生き方

日本人の寿命は世界一長く、男女平均すると83歳くらいです。今、日本では100歳以上の人が3万379人(2015年9月1日現在)います。

では、人生長く生きればそれで良いのかと言えば、決してそんなことはありません。若くして亡くなったとしても、あの人の人生は素晴らしかった、感動的だった、輝いていた。そんなふうに周りの人々に思い出させるとすれば、それは豊かな人生だったと言えるでしょう。

「寿命」という言葉がありますが、「寿」というのは、死んでもなお残る命のことだそうです。その人が亡くなってお葬式も済み、そこにはもういないけれども、その人の存在が多くの人の心の中で、なお生きていること、それを「寿」という漢字で示したというのです。

死んだ後も、多くの人々の中に美しい思い出を残せたら、何と豊かな人生でしょうか。

2. 神のふところに帰る生き方

長い間神に背を向け、キリストの救いを拒み続けた60歳の男性が膵臓(すいぞう)がんを患い、末期症状に陥りました。知らせを聞いた牧師が駆けつけ、聖書のお話をしました。牧師が帰った後、奥さんが「あなた、神様のことが分かった?」と尋ねると彼は、はっきりと「うん」と答えました。

「それじゃ、イエス様を信じたの?」と聞くと、また「うん」と言いました。「間に合ってよかったね」と言うと、また「うん」と返事をしました。

しばらく会話をしていましたが、むかつきが来て、何かを吐き、横になってうとうとと寝たそうです。ところが血圧がドンと下がり、医師は彼の瞳を見て「瞳孔が広がったので最期です」と告げました。家族の一人一人の「ありがとう、お父さん」という感謝の言葉を聞きながら、彼は天に召されて行きました。

しばらくしてから家族は、その部屋でサッーと何か光るようなものを見たそうです。家族にはそれが確かに、彼が天国へ行ったことの証しのように思えたそうです。

彼は、地上に残した家族に確かな希望を残して、天の神のふところに帰ったのです。

「そのとき私は、御座から出る大きな声がこう言うのを聞いた。『見よ。神の幕屋が人とともにある。神は彼らとともに住み、彼らはその民となる。また、神ご自身が彼らとともにおられて、彼らの目の涙をすっかりぬぐい取ってくださる。もはや死もなく、悲しみ、叫び、苦しみもない。なぜなら、以前のものが、もはや過ぎ去ったからである。』すると、御座に着いておられる方が言われた。『見よ。わたしは、すべてを新しくする。』また言われた。『書きしるせ。これらのことばは、信ずべきものであり、真実である。』また言われた。『事は成就した。わたしはアルファであり、オメガである。最初であり、最後である。わたしは、渇く者には、いのちの水の泉から、価なしに飲ませる。勝利を得る者は、これらのものを相続する。わたしは彼の神となり、彼はわたしの子となる』」(黙示録21:3~7)

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安食弘幸

安食弘幸(あんじき・ひろゆき)

1951年、島根県出雲生まれ。関西学院大学社会学部卒。大学時代は硬式野球関西六大学リーグの強打者として活躍。関西聖書学院卒。セント・チャールズ大卒。哲学博士。現在、日本キリスト宣教団峰町キリスト教会主任牧師。NHK文化センター「聖書入門講座」「カウンセリング講座」講師、JTJ宣教神学院講師、とちぎテレビ「ゴスペルジェネレーション」の説教者。また、国内外の教会や一般企業、ミッションスクール、病院、福祉施設で講演活動を行っている。

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