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「後藤健二」を語る 友人2人が都内で講演

2015年9月7日17時00分 記者 : 守田早生里
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関連タグ:後藤健二
「後藤健二」を語る 友人2人が都内で講演+
講演の様子。後藤健二さんと近しい友人であった高津央(こうづ・なかば)さん、前田利継さんが話した=4日

後藤健二さんがシリアで殺害されたニュースから7カ月が経過した。日本中を震撼(しんかん)させたこのニュースも、徐々に人々の心から忘れ去られようとしている。後藤さんは、ジャーナリストとしてどう生き、何を伝えようとしていたのだろうか。周囲の人々の目に、彼はどのように映っていたのだろうか。後藤さんの最も近しい友人2人が4日、都内の大学で講演し、2人が知る後藤さんの姿を語った。

ジャーナリストであり、アーティストでもあった

アーティストの高津央(こうづ・なかば)さんは、後藤さんと2人で、ジャーナリズムとアートを融合したユニット「the chord」を主宰。いくつかの作品を世に送り出した。奇しくもこの日は、後藤さんと高津さんが、2年前にこの大学の同じ会場で講演をした日であった。「健ちゃんがいるのかな・・・。何かを感じるね」と高津さんは笑顔で話す。今年6月には、追悼アルバム『by your side』をリリースし、後藤さんが気に入っていたという曲を、シンガーソングライターの静さんが歌ったものを収めた。

後藤さんのことを、「彼はジャーナリストであり、アーティストでもあった。彼の哲学は、これからも続いていく」と高津さんは話す。真実をありのままに伝える、一面では無機質なジャーナリズムと、感情表現の手段の一つとしてのアートは、どこか水と油のような関係に思える。どのように、このユニットは誕生したのか。

「後藤健二」を語る 友人2人が都内で講演
参加者に「the chord」の作品を紹介する2人。熱心に聞き入る様子が印象的だった。

後藤さんは、訪れた世界中の国々でインタビューした全てのものを、世の中に出したいと考えていた。それは、インタビューに応じてくれた一人一人の訴えを聞いてほしいと思っていたからだった。どのようにそれを表現したらよいか。その答えを模索していた。そんなある日、後藤さんが「ジャーナリズムとアートは、きっと良いパートナーになる」と話し、「the chord」のプロジェクトを持ち掛けてきたという。

高津さんは当初、この話を拒んだ。「私には、特に政治的なポリシーは何もない。世界で起きていることにも、大して興味もない。私はただ美しい作品を作りたいだけだ。どうして、私が遠い国で起きている問題に関わらなければならないのか?」と話した。すると、後藤さんは、「僕たちは、同じ地球上で同じ時間を生きている。どんなに遠くても距離は関係ない。同じ時を過ごしている人々のことは、僕たちの問題として関わるべきだ」と答えたという。その時、高津さんは、後藤さんが世界中で起きている多くの問題に関わっていることを感じ、自分もその問題に一緒に関わってみようと思ったという。これが「the chord」の始まりだった。

作品作りは、後藤さんが高津さんに「素材」を渡すことから始まる。その「素材」とは、紛争下にある地域、貧困にあえぐ地域の子どもたちやそこに住む人々の日常を映したものだった。後藤さんはいつも、「この子どもたちは食べているのだろうか?」「この子どもたちは学校に行けているのだろうか?」「この子どもたちは友達と遊べているのだろうか?」と気に掛けていたという。後藤さんが提供した「素材」にデザインを施して、高津さんがコラージュ作品として仕上げる。「コラージュは『読む』ものだ」と高津さんは言う。一つの作品にはストーリーがあり、それを読み取ることができるという。

「後藤健二」を語る 友人2人が都内で講演
写真をモチーフにしたコラージュ。この少女はエイズを患い余命わずかだった。

人道的なジャーナリスト

もう一人の近しい友人として、ジャーナリストの前田利継さんが後藤さんとの思い出を語った。前田さんは、後藤さんが最後の取材旅行に飛び立った昨年10月22日の昼ごろ、都内で後藤さんと会って話をしていた。「爆撃を受けたシリアのラッカの様子を撮りに行く」と話し、とても疲れた様子だったが、急いで荷造りを済ませ、飛び立ってしまったという。「1週間ほどで帰る」と話していたのに、なかなか連絡が取れず、1カ月がたち、2カ月がたったが、「武装勢力の支配地域に入っても、きっと彼のことだから、うまく関係を築いて、取材を続けているに違いない。通信状況が悪いから、連絡ができないだけでは」と思うことにしていた。しかし、今年1月20日、変わり果てた彼の姿を見て、「心のどこかで恐れていた最悪の事態が起きてしまったと思った」という。

「後藤健二」を語る 友人2人が都内で講演
「the chord」で最も大きな作品。多くの参加者が足を止め、作品に見入った。

前田さんが後藤さんと出会ったのは、あるパーティーの会場だった。お互い遠い席に座っていたが、わざわざ前田さんのところに来て、あいさつをしに来たのだという。前田さんは後藤さんを「人道的なジャーナリスト」と表現する。都内の別の大学で、前田さんはジャーナリズム論を教えている。その講義に後藤さんをゲストとして迎えたとき、後藤さんは「事実と事実をつなぎ合わせるのは、ただの『情報』。そこには必ず物語がある」と学生たちに話した。90分の講義の後、学生たちは誰もその場を去ろうとせず、後藤さんの周りに集まり、たくさんの質問をしていたという。後藤さんが話したことの中で、最も印象的だったコメントは、「どんな困難な状況下にも人々の日常があり、そこには『小さな幸せ』がある。その『小さな幸せ』を見ることができるから、僕は取材を続けられるのだ」と話したことだという。

また、後藤さんの人柄をよく表す話として、あるフランス料理店でのエピソードを語った。都内にある彼のお気に入りの料理店で、後藤さんはいつも赤ワインを頼んだ。ソムリエが持ってくるワインに「このワインは最高!100点満点!」と告げ、次に別のワインを持ってくると、また「このワインはとてもいいね!100点満点!」と告げた。このソムリエが「ここに来るお客さんで、どのワインにも満足してくださるのは、後藤さんだけですよ」と言うと、「だって、君が僕のためにこのワインを選んでくれたんでしょう? どうしてそれがおいしくないと思う? どのワインも最高だよ」と答えたという。

「後藤健二」を語る 友人2人が都内で講演
高津さん(左)と前田さん

「the chord」のこれから

「the chord」のこれからについて、聴講者から質問が飛ぶと、高津さんは「今のところ、他のジャーナリストの『素材』を使って作品を作ることは考えていないが、近い将来、考えることができるようになったら、前田さんのようなジャーナリストを新しいパートナーとして迎えたいと思っている。しかし、まだ作りかけの作品があるので、まずはそれを仕上げてから」と話した。

講演の後、聴講者たちが食い入るように、「the chord」の作品を見ていた姿が印象的だった。海外からの留学生が多いこの大学での講演会を終え、高津さんは「健ちゃんのジャーナリストとしての姿、また私たちの作品を、日本人以外の方々に紹介するのは初めての機会だったが、確かな手応えを感じた。国際社会に訴えなければならないことを、日本だけでなく、『アート』という形で、世界に出していくのも一つだと感じた。彼が活躍していたのは、いつも海外でしたから」と話した。

関連タグ:後藤健二
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