太平洋教会協議会、インドネシア支配下にある西パプアの自由を求める

2014年5月16日13時42分 記者 : 行本尚史 印刷
+太平洋教会協議会、インドネシア支配下にある西パプアの自由を求める
西パプアの自由を求める人たち=2012年、オーストラリア・メルボルン(写真:Nichollas Harrison)

西パプアの先住民族は、選挙や国民投票のような普遍的に受け入れられた過程を通じて、自分たち自身の未来を決めることを許されなければならないと、太平洋教会協議会(PCC)のフランソワ・ピーアータイ総幹事は15日、来週フィジーのビティレブ島西部の都市ナンディで開かれる、脱植民地化に関する国連会議を前に呼びかけた。

「教会指導者たちが2013年に(ソロモン諸島の首都)ホニアラで会合を行い、インドネシアに土地を占領され続けている西パプアの人たちを含む、全ての太平洋諸国の民族自決を求めた」とピーアータイ総幹事は述べた。

オーストラリアから200キロ北にあるニューギニアの西半分である西パプアの先住民族は、戦後にオランダによって独立を認められながらも、1969年にインドネシアに併合されて以来、自由や天然資源、そして命を奪われてきた。彼らの中にはクリスチャンも多い。

西パプアの独立を求める運動団体「フリー・ウェスト・パプア・キャンペーン」は、公式サイトで、過去50年間のインドネシアによる支配下で今日まで50万人の文民を含む先住民族のパプア人が殺されてきたとしている。

彼らが住むニューギニア島の西半分にあたる地域は、インドネシア領イリアンジャヤと呼ばれ、2002年にパプア州と改称し、翌年に西イリアンジャヤ州が分離した。かつてそこは1885年からオランダ領とされ、1942年から3年間、日本軍によってその北部海岸が占領された。

「今こそインドネシアは国際法や条約に従って、西パプアの民族が自分たち自身の未来を決めることができるようにする時だ」と同総幹事は述べた。「彼らは自分たちの土地や鉱物およびその他の資源をどのように使えばもっともよいかを決めることを許されなければならない」

ピーアータイ総幹事は、自決によってもなお西パプア人がインドネシアとの関係をもつのを選ぶことは全く可能だと語った。「これは受け入れられうることだが、しかし私たちは(西パプアの)人々の意思が行われるようにしなければならない」

太平洋教会協議会、インドネシア支配下にある西パプアの自由を求める
西パプアの地図(写真:Mandavi)

脱植民地化に関する国連委員会(C24)が会合を行う時、それはマオヒ・ヌイ(仏領ポリネシア)と、脱植民地化される領土に関する国連のリストにそれを戻すことについて議論を行うことになる。

西パプアはそのリストにないが、PCCは来週から太平洋諸国の指導者たちに対し、C24のリストに西パプアを含めることを支援するよう陳情する。

「私たちはこの地域におけるインドネシアの影響について十分意識しているが、インドネシア軍による人権蹂躙や違法拘留、拷問、そして殺害が続いていることからすれば、この問題について沈黙し続けることはできない」と、ピーアータイ総幹事は述べた。

「どの教会も不正義に対して声を上げる義務があり、そして私たちは各国政府に対し、この呼びかけに耳を傾けて行動を起こすよう求める」と同総幹事はさらに述べた。「私たちはとりわけC24の太平洋諸国代表であるフィジーとパプアニューギニアの政府に対し、この地域の民族の叫び声を聴き、正義が確実に行われるようにするよう求める」

同総幹事は、この行動が太平洋諸島フォーラム事務局とメラネシア先鋒グループ、そして太平洋諸島開発フォーラムのメンバーに陳情すると述べた。

「オーストラリアとニュージーランドがこの地域で真の協力者として認められようというのであれば、彼らもまた、それらの国々の教会とともに、西パプアの自決を支持しなければならない」と彼は述べた。

究極的には、PCCは太平洋諸国が西パプアが脱植民地化される領土の国連リストに加わるようにする動きの先頭に立つことを望んでいる。

西パプアの牧師でインドネシア教会共同体の共同議長であるカレル・フィル・エラリ博士は、昨年10月30日から11月8日まで韓国の釜山で開かれた世界教会協議会(WCC)第10回総会で西パプアの独立を訴えるとともに、「日本人は第二次大戦中にたくさんのパプア人を殺した」「私は渡辺信夫牧師を知っている」と語った。

太平洋教会協議会、インドネシア支配下にある西パプアの自由を求める
太平洋教会協議会(PCC)のフランソワ・ピーアータイ総幹事=2013年11月7日、韓国・釜山で(写真:行本尚史撮影)

日本キリスト教会の渡辺信夫牧師は、西パプアに関する2005年の講演文の中で、「西パプアの人から見れば、テテ・ワタナベという日本人が来て日本の戦争罪責について語っていたことは、歴史としては継続せず、それは消されて、昔話しの一つになってしまった」などと記している。

2012年6月には、世界教会協議会(WCC)のオラフ・フィクセ・トゥヴェイト総幹事が西パプアを訪問した。また、西パプアの問題は、WCC第10回総会で公的課題に関する声明文に含められた。

また、世界改革派教会共同体 (WCRC)が昨年2月26日にフェイスブックで伝えたところでは、パプア福音キリスト教会がWCRC加盟教会に対し、パプア人の恣意的な逮捕や拷問についての報告に応答するよう、国連難民高等弁務官事務所と国際人権機関に呼びかけてほしいと強く求めていた。

西パプアでは、米国アリゾナ州フェニックスの鉱山開発会社フリーポート・マクモランが1973年から銅山開発を行ってきた。西パプアの先住民族はそれに伴う環境汚染やインドネシアによる弾圧を受けてきた。

一方、チリ領ラパ・ヌイ(イースター島)と米国のグアムもC24のリストリストにない。PCCによると、これらの島々の人たちはともに自決権を求め始めたという。

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