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先立ち行く主イエスに従い進む

先立ち行く主イエスに従い進む-マルコの福音書講解説教-(33) 宮村武夫牧師

2014年2月6日18時33分
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主イエスの目に
マルコの福音書12章35節~44節

[1]序

今回の聖書箇所・マルコ12章35~44節は、誰の目にも明らかなように、三つの部分、35~37節、38~40節そして41~44節に分かれます。

まず三つの部分それぞれに、なにが、いかに、またなぜ(どんな意図で)書かれているか、その大筋を見ます。

また三つの記事が、現にマルコの福音書において連続し配列されている事実に注意し、記事相互の関係を見ながらマルコの心に聞きます。

[2]三つの記事それぞれの主題―なにが、いかに、なぜ―

(1)35~37節
キリストはダビデの子であるとの律法学者たちの主張と、ダビデ自身が言っていることを主イエスは詩篇110篇1節に基づき鋭く対比させ、「ダビデ自身、聖霊によって、こう言っています」(36節)と指摘なさいます。そうです。ダビデが語るというだけでは十分ではないのです。「聖霊によって」と、聖書と聖霊ご自身との深い関係を主イエスは明確にとらえ(参照・使徒の働き1章16節、「兄弟たち。イエスを捕らえた者どもの手引きをしたユダについて、聖霊がダビデの口を通して預言された聖書のことばは、成就しなければならなかったのです」。4章25節、「あなたは、聖霊によって、あなたのしもべであり私たちの父であるダビデの口を通して、こう言われました。『なぜ異邦人たちは騒ぎ立ち、もろもろの民はむなしいことを計るのか』」)、誰も否定できないように明白に宣言なさっています。

マルコは、この点をマルコの福音書を最初に読む読者にどうしても伝えたかったのです。そして今、マルコの福音書を読む私たちにとっても、聖書はどのような書か、聖書の特徴を正しく受け止めるために、この聖霊ご自身と聖書の深い関係は見逃せない要(かなめ)です。

旧約聖書がどのように生い立ち、成立したか、興味深い課題です。ヘブル1章1節が、その要点を指摘している。

「神は、むかし先祖たちに、預言者たちを通して、多くの部分に分け、また、いろいろな方法で語られましたが」

この歴史的な事実と「同時に」、聖霊ご自身の導きをしっかり受け止める必要があります。ここでは、Ⅱテモテ3章16、17節を読むに止めます。

「聖書はすべて、神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練とのために有益です。それは、神の人が、すべての良い働きのためにふさわしい十分に整えられた者となるためです」

しかし聖霊ご自身は聖書が成立、生い立ちのために導きをなしてくださっただけではありません。聖書が各時代に読まれるとき、聖霊ご自身は、聖書の読み手たちを導かれて来たのです。そして、今、ここで聖書に聴き従う私たちをも助けてくださっているのです。

私たちが主イエスを信じ告白するために助けくださった聖霊ご自身(Ⅰコリント12章3節)。同じ聖霊ご自身は、聖書に聴きキリストに従い続けようと切望し聖書を読むときだけでなく、私たちの生活・生涯全体を通して、慰めの業をなし続けてくださっているのです。

(2)38~40節
この38~40節で主イエスが指摘なさっている律法学者の現実は、彼ら自身の生き方、姿勢にかかわるものです。

しかしこの箇所の中で、「やもめの家を食いつぶし」(40節)は、際立つ表現で、他の人々を直接害する事実を指摘しています。

律法・聖書の学者と自認し、またそのように他の人々からも認められてはいても、それで十分ではないのです。御言葉により、自分の姿が明らかになり、本来の道から離れている現実を悔い改めつつ、聖書が指し示す本来の姿に立ち返り、悔い改めの道を歩むことが、肝心(かんじん)です。

それは、単にキリスト者各個人についてだけではない。宗教(教会)改革がなされ続ける必要があります。

私たちプロテスタントの出発点と言われる、マルティン・ルターの95箇条の提題(『贖宥の効力を明らかにするための討論』、1517年)の第1箇条は、「私たちの主であり師であるイエス・キリストが、「悔い改めよ……」(マタイ4章17節)と言われたとき、彼は信じる者の全生涯が悔い改めであることを欲したもうたのである」と、ルターは明言しております。生涯にわたる悔い改めの歩みであり、営みなのです。

教会について言えば、聖霊ご自身とみことばに導かれ改革され続ける本来の教会への回復の道、この大切な基本線をルターは指し示しています。

御言葉と御霊による悔い改めと宗教(教会)改革を軽視したり、まして無視し、自分たちが作り出した方法で罪の赦しを僭越(せんえつ)にも保証するなら、38~40節で主イエスが描くように、偽善と宗教的な衣を着た、経済的絞り取り(「やもめの家を食いつぶ」す、40節)の状態にまで成り下がってしまうのです。そして同じ類いのことが、ルターの時代にも生じていたのです。またいつの時代でも起こり得るのです。

(3)41~44節
この箇所で何を描いているか、それは明らかです。神殿で、「人々が献金箱へ金を投げ入れる様子」(41節)を主イエスが見ている様子をです。そしてこの場合も対比が明白です。「多くの金持ちが大金を投げ入れていた……みなは、あり余る中から投げ入れた」と「ひとりの貧しいやもめが来て、レプタ銅貨を二つ投げ入れた……この女は、乏しい中から、あるだけを全部、生活費の全部を投げ入れたからです」と描かれています。

ここまでは、明らかです。問題は、なぜこのことを、このようにマルコは描いているのか。その意図はなにか。最初にマルコ福音書を読んだ人々にとって、この箇所のメッセージは、どのようなものだったのでしょうか。また今、ここでマルコ福音書を読む私たちにとっては、どうでしょう。

「この貧しいやもめは、献金箱に投げ入れていたどの人よりもたくさん投げ入れました」(43節)に見るように、金持ちたちより、貧しいやもめが多くの献金をしたと説明し、教えるだけが、マルコの福音書を最初に読んだ人たちへのメッセージだったのでしょうか。

または、読者に行動を訴えていると見て、あのやもめのように、たとえ貧しくとも、あるだけを全部、生活費の全部を献げよと読者に訴えているメッセージと見るべきなのでしょうか。もしそうであれば、それは、「やもめの家を食いつぶ」(40節)すことになりはしないでしょうか。

[3]三つの記事の連続・配列の意味

(1)35~37節と38~40節
上記二つの記事を結ぶ鍵のことばは、「律法学者」です。律法学者について28節、35節、そして38節と主イエスは三度繰り返し言及しておられます。そしてだんだんより悪い律法学者の姿・場合を描いています。38節に至っては、「律法学者たちには気をつけなさい」(38節)と、主イエスは警告しています。律法学者であるかそうでないか、レッテルだけがすべてではなく、どのような律法学者であるかその内実が問われているのです。

マルコの福音書の読者にとっては、単にキリスト者・教会であるかないかだけでなく、どのようなキリスト者・教会であるべきか、この問いです。

(2)38~40節と41~44節
この二つの記事を結ぶ鍵の言葉は、「やもめ」です。40節に「やもめの家を食いつぶす」とあり、この表現は38節から40節の箇所で際立ちます。

また41~44節で「一人の貧しいやもめ」(42節)に焦点が絞られている事実は、明らかです。一見内容的には結び付きがないように見える二つの記事が、鍵のことば「やもめ」により堅く結ばれている様を見ます。

[4]結び

主イエスの目に何が。弟子たちの目との対比で。

13章1節、「何とみごとな石でしょう。何とすばらしい建物でしょう」から判断して、主イエスが「弟子たちを呼び寄せ」(43節)るまで、彼らの目が何に注がれていたのか、推察できます。

続く13章2節に見る、主イエスのことばからも、主イエスの目と弟子たちの目、それぞれが注ぎ見るものを鋭い対比で提示している事実を、私たちは見逃すことができません。この点を踏まえて、私たちが目を向け心を注ぐべきもの、二、三を確認したいのです。

(1)聖書、その解釈をめぐって。聖書を読むか読まないかだけではなく、聖書をどのように読むかが課題です。

①この課題は、私たち一人一人の課題。

②同時に、各地域教会の課題です。それは牧師が聖書からどのように主日礼拝で語るかを中心に、牧師の存在と働きと切り離されないのが通常です。

③沖縄の教会全体として、沖縄で聖書をどのように読むか、聖書で沖縄をどのように読むかの課題、これも避けることはできません。そしてこの課題と神学校の存在と働きが深く関係するのが通常です。

(2)聖霊ご自身と聖書に導かれ、宗教が経済的な搾取構造となり得るなど現実を見抜く目。本来の姿を求め悔い改め・常に改革され続ける道。

(3)「やもめの家を食いつぶ」(40節)さないために。少なくとも、教会会計と共に、各自の家庭の経済(家政)のため祈ります。さらに沖縄の経済のための祈り。それは、県政、国政のための祈りと切り離せないのです。そして地方議会議員、国会議員のために。

◇

宮村武夫(みやむら・たけお)

1939年東京生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部修了(組織神学)。現在、日本センド派遣会総主事。

主な著訳書に、編著『存在の喜び―もみの木の十年』真文舎、『申命記 新聖書講解シリーズ旧約4』、『コリント人への手紙 第一 新聖書注解 新約2』、『テサロニケ人への手紙 第一、二 新聖書注解 新約3』、『ガラテヤ人への手紙 新実用聖書注解』以上いのちのことば社、F・F・ブルース『ヘブル人への手紙』聖書図書刊行会、他。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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