東日本大震災から2年6カ月となった11日、第30回東日本大震災3・11復興支援超教派一致祈祷会が東京都新宿区の淀橋教会で開かれ、教派を超えて集まったキリスト者が被災地の復興を祈った。祈祷会は、日本プロテスタント宣教150周年記念大会の実行委員らが中心となり、震災1カ月後の2011年4月11日から毎月開いている。
この日は、福島県いわき市生まれの伝道者で同市の若者たちに路傍伝道を行う山本昇平氏(グローバル・ミッション・チャペル=平キリスト福音教会所属)が講演した。山本氏は、いわき市の現状について、「市の復興計画もまだ十分に進んでいない中で、復興は全然始まっていないのではないかと多くの方は感じている」と語った。また、仮設住宅に住む高齢者の自死増加など、故郷に帰れる保障もなく不安を募らせている被災者の心境を伝えた。
そのうえで、「キリスト者でしか伝えられない希望がある」と強調し、「イエス・キリストの愛が手で触れるどんなものより、目に見えるどんなものよりも確かだからです。キリストの命があふれているので、死をも飲み込むことができる」と福音に生かされるキリスト者の力を説いた。山本氏は、「死をも乗り越える力がみなさんの中にある。そういうものを、被災者の方は聴きたいと願っている」と語った。
また、コロサイの信徒への手紙1章6、7節を引用し、「神の恵みであるイエス・キリストをどれくらい理解しているかに、僕たちの関わる人がどれくらい希望を受けるかがかかっている」とし、「キリストが自分のために死んでくれた、その赦しの愛の恵みが、そのままその人に与えられる希望に変わる」と強調した。
参加者は、被災地の支援団体の働きや原発事故の早期収束など、具体的な祈祷課題を挙げて被災地のために祈りをささげた。被災地で演奏活動を行うゴスペルシンガーの横山大輔さんが音楽ゲストとして参加し、オリジナル曲「大水も」など3曲を披露した。
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