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豪州公立大学教授、キリスト教学校に抱く懸念を指摘

2012年5月31日14時49分
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 豪州公立大学の教授が、キリスト教学校の存在が社会の危険要素となっていると指摘した。豪州公立大学のマッコーリー大学教授で社会的一体性の研究ディレクターを務めるマリオン・マドックス氏は、キリスト教学校は包括的な教育を提供し損ねているだけではなく、オーストラリア政府が支持している世俗の価値観の一部に対しても反対する価値観を伝えているのではないかと指摘した。30日、米クリスチャンポスト(CP)が報じた。

 一方、豪州では過去10年間において私立キリスト教学校へ通う生徒数は常時増加傾向にあり、キリスト教学校が選択して伝えている価値観が受け入れられていることが暗に示されている。豪州ブリスベン・タイムズは「最近の豪州統計局(ABS)の報告によると、豪州国民の40パーセントは私立の中学校に通っているという」と伝えている。

 一方マッドクス氏は、豪州公立学校の「キリスト教化」の受容は懸念されるものがあると指摘している。同氏は「オーストラリア国家が認めている平等やその他の価値観を一方的に否定する価値観が公立学校がキリスト教化することで教えられていくのは懸念されることです」と述べている。

 一方私立キリスト教学校広報担当者らは、両親が子どもを私立のキリスト教学校へ入学させることを選び、その価値観を支持しているのであり、キリスト教学校に通う学生が増加することは何ら懸念されることではないと述べている。

 しかしマドックス氏は「キリスト教学校の教師がキリスト教学校の価値観に反したことで解雇されたり、生徒が追放される例が多々見られています。理由はキリスト教の価値観で認められていない性的行為であったり、性的嗜好が原因であったりしています。もしこのような学校が公立学校となれば、政府から支援を受け、宗教の自由を提唱しつつも、その実は違うことをしていることになります。こうしたことはあまり公的な議論にもなりません」と述べている。

 マドックス氏は豪州キリスト教学校のサンシャイン・クリスチャンカレッジにおいて、同校の「生活スタイル同意書」に違反したとして、正式に結婚しないまま妊娠に至った同校女性教師が解雇された例を指摘した。一方サンシャイン・クリスチャンカレッジは同件について「キリスト教学校として、私たちはすべての教職員が本校で教えているキリスト教の信条に一致した信仰と生活スタイルを維持し、キリスト教の信条に一致した言動を行うことを要求しています」と伝えている。同校で雇用される教職員はすべて同校の価値観に同意する同意書に同意した上で勤務しており、雇用の前に同意書に書かれている要求に対してすべての教職員が理解した上で雇用契約がなされているという。

 一方マドックス氏はキリスト教の価値観という統一された価値観の中においてなされる教育は、偏った教育に陥ると指摘している。マドックス氏は私立キリスト教学校に通う学生は「創造論」が正しいと教えられながらも、「進化論」を支持する人々が根拠とする科学的な要素を十分に教えられずにいるのではないかと指摘している。マドックス氏はキリスト教学校に通う学生に対して「とりまく社会の環境を理解し、十分に進化論支持者と議論できるような科学的な語彙力を身につける必要があるのではないか」と指摘した。

 さらにマドックス氏は「キリスト教学校は国家の法律に対抗する価値観を伝える危険性がある」と指摘し、「キリスト教学校は市民権について、社会で定められた法律よりも神の法の方が重要であるという普通ではないアプローチをしています」と述べた。

 一方でマドックス氏は私立キリスト教学校が「制服をきちんと着こなし、規律に沿って誰とでも親切に会話できる姿勢が促進されていること」については評価した。カトリック教育局広報担当者のジョン・フェラン氏は、マドックス氏の主張に対し「キリスト教学校で学生は公立学校よりも多くの教育を受けています。カトリックの学校が社会で必要とされている要素の一部を教えていないと思われがちですが、私たちは社会で要求されているカリキュラムを教えつつ、さらにそれに追加する形でキリスト教の価値観を教育しています」と伝えている。

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