1日、世界教会協議会(WCC)オラフ・フィクセ・トゥヴェイト総幹事は「諸教会の間に生じる分裂が未だ私たちの抱える問題として残っており、それを克服していかなければなりません」と述べ、改めてWCCの使命は教会の一致にあることを明確に表明した。
1月30日から2月3日にかけて、ドイツトリーアにおいて、4月13日から5月13日に同地で行われる聖衣巡礼準備のための国際エキュメニカルフォーラムが開催された。同フォーラムは、ローマカトリック教会トリーア教区がドイツラインラント福音主義教会、ドイツ東方正教会聖職者会議その他キリスト教団体らと提携して開催された。
フォーラムでは「分裂されていたものをひとつにする」ことをテーマに、「教会の一致」について議論がなされた。フォーラムのテーマはヨハネの福音書19章23節から引用され、十字架刑を前にイエス・キリストの裂かれた着物を示唆している。
トゥヴェイト総幹事は、フォーラムの講演において、「私たちの社会、共同体に変革をもたらすためにも超教派における対話が必要である」ことを強調し、「教会の一致を共に模索し続けるためにも戦略的な協力関係が必要である」と述べ、「目に見える形で教会の一致を成し遂げるのが私たちの目標である」と改めて宣言した。
その上でトゥヴェイト総幹事は「教会の一致は神から与えられた賜物であり、この賜物を受け取るように呼びかけることは、生ける神秘、神の統治される器として用いられている諸教会が共にひとつになって、教会の本来あるべき姿となって互いに和解し、不正や戦争、環境破壊で傷つた世界をいやしていくために必要なことです」と説明した。
トゥヴェイト総幹事はさらに2013年韓国釜山で行われる第10回WCC総会について「いのちの神よ、私たちを公正と平和へ導きたまえ」との主題で行われることを伝え、この主題は今現在私たちが住む地球の生命が直面している危機を伝え、諸教会の未来の姿を伝える機会となるとし、「第10回総会では、私たちが気付いているように、人類が地球生命を破壊するまでの力を持つに至った歴史上の一時点における危機からの解放を訴える題目なっています。いのちの神が私たちをひとつのフェローシップの下に公正と平和に導き、諸教会がその希望をもって世界に影響を与え続けられるように祈りが置かれています」と伝えた。
クリスチャントゥデイからのお願い
皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。
人気記事ランキング
-
次期ローマ教皇の有力候補4人
-
「壁ではなく橋を」 平和願い続けた教皇フランシスコ 葬儀に25万人参列
-
京都ノートルダム女子大学、2026年度以降の学生募集を停止
-
ローマ教皇フランシスコの死に相次いで哀悼のコメント キリスト教指導者7人の反応
-
イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい
-
21世紀の神学(26)ヘルマン・ヘッセが感じた重圧とキリスト教の本質 山崎純二
-
フランスのカトリック教会、復活祭に成人1万人以上が受洗 昨年比45%増
-
2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」
-
イエス・キリストの生涯描いた映画「ジーザス」、提供言語が2200言語に到達
-
ローマ教皇フランシスコの死去に対する日本国内の他教派の反応