【CJC=東京】地震、津波、洪水。独裁政権崩壊後の混乱と暴力支配、金権主義がもたらした企業文化の破壊と金融混乱、「予想外」だった原発事故とその報道がもたらした政治不信、独裁者の急死の衝撃と予測不可能な今後。悲惨、混迷、不安が覆う中で、世界は12月24日から25日に掛けて、主イエス・キリストの誕生を記念するクリスマスを祝った。
イエスの生誕地とされるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸のベツレヘムでは、聖カテリナ教会の深夜ミサに大勢のキリスト者が参加した。パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長やサラム・ファイヤド首相も出席した。
フアド・トゥワル・エルサレム総大司教は「中東全体の平和と安寧を望む」と述べ、エジプト、シリアなどの指導者が良識を持って民衆のために尽くすよう求めた。
大勢の巡礼や観光客が聖誕教会やその前にある飼い葉桶広場に押し掛けた。パレスチナ人の大部分はイスラム教徒だが、多くの市民が夜遅くまでキリスト者とともにクリスマスを祝った。パレスチナ当局によると訪問者数は5万人を超えると予想していた。自治政府のフルード・デイベス観光相は、「ホテルはこの3年で室数は倍増したのに、1室も残っていない」と語った。
教皇べネディクト16世は24日夜、主の降誕を祝う深夜ミサをサンピエトロ大聖堂で行った。教皇は25日正午、バチカンのサンピエトロ大聖堂のバルコニーから、集まった巡礼者数千人を前に恒例のクリスマスの祝福メッセージを読み上げ、飢餓や洪水、紛争などに苦しむ人びとのために祈りをささげた。教皇は、「大地を血に染める多くの紛争に引き裂かれた世界に、神の恵みがあるように」と述べ、政府による市民弾圧が続くシリアで流血と暴力が終わるよう祈った。
メッセージは、反戦と和解への支持を強調し、特にパレスチナとイスラエルの問題や、アフリカ大湖沼地域、南スーダンなどに言及した。またエジプトやリビアなど中東・北アフリカで進む民主化の動きについては、「社会のあらゆる層の人々が公共の利益を求める熱意が報われた」と述べた。
教皇はさらに、日本語を含む世界の65の言語でクリスマスと新年のお祝いを述べ、恒例の祝福「ウルビ・エト・オルビ」を発表した。
英国のエリザベス女王は恒例のクリスマス演説で、「災害や逆境の中でこそ家族や友情の強さを見出すことができた」と述べ、家族や社会の絆の大切さを訴えた。演説は25日放送された。女王は英連邦のオーストラリアとニュージーランドが今年、洪水や大地震に見舞われたことに触れ、「被災地で家族や地域社会が互いに支え合う姿に心を打たれた」と述べた。
クリスチャントゥデイからのお願い
皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。
人気記事ランキング
-
米保守派活動家で熱心なクリスチャンのチャーリー・カーク氏、イベント中に射殺される
-
「世界で最も優しい裁判官」 フランク・カプリオさん死去、敬虔なカトリック信者
-
イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも
-
「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談
-
石破茂首相が退陣表明、15年ぶりのクリスチャン首相
-
ワールドミッションレポート(9月13日):インド リクシャに乗せて、デリーの街角へ福音を
-
「苦しみ」と「苦しみ」の解決(12)「苦しみ」から「光」へ 三谷和司
-
新しい発見 佐々木満男
-
篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(243)聖書と考える「世界の果てまでイッテQ!」
-
ワールドミッションレポート(9月12日):中国のリス族のために祈ろう
-
「世界で最も優しい裁判官」 フランク・カプリオさん死去、敬虔なカトリック信者
-
米保守派活動家で熱心なクリスチャンのチャーリー・カーク氏、イベント中に射殺される
-
石破茂首相が退陣表明、15年ぶりのクリスチャン首相
-
「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談
-
「信教の自由を脅かす」 旧統一協会の解散命令巡り特別集会、西岡力氏らが登壇
-
イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも
-
牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも
-
花嫁(32)愛というレンズで 星野ひかり
-
「苦しみ」と「苦しみ」の解決(12)「苦しみ」から「光」へ 三谷和司
-
「信仰の実践としてのスピリチュアルケア」 オリブ山病院で第3回臨床牧会教育
-
「世界で最も優しい裁判官」 フランク・カプリオさん死去、敬虔なカトリック信者
-
米保守派活動家で熱心なクリスチャンのチャーリー・カーク氏、イベント中に射殺される
-
石破茂首相が退陣表明、15年ぶりのクリスチャン首相
-
「信教の自由を脅かす」 旧統一協会の解散命令巡り特別集会、西岡力氏らが登壇
-
牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも
-
ウェールズ聖公会、首座主教にレズビアンの女性主教選出 保守派からは強い批判の声
-
「信仰の実践としてのスピリチュアルケア」 オリブ山病院で第3回臨床牧会教育
-
「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談
-
花嫁(32)愛というレンズで 星野ひかり
-
イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも