イラン福音主義牧師、絞首刑へ

2011年9月30日10時23分 印刷
 29日、イランの福音主義牧師ユセフ・ナダルカニ氏(34)がイラン政府によって処刑される危機に直面しており、世界中のキリスト者へ祈りが求められている。米ワシントンD.C.を拠点とするインターナショナル・クリスチャン・コンサーン(ICC)は28日、緊急の電子メールを送信した。29日、米クリスチャンポストが報じた。

 ナダルカニ氏は、イランラシュにある400の堅強な家庭教会運動を進める指導者で、2009年10月にイスラム法による校内で非イスラム教徒もコーランを読まなければいけないという命令に反対したため逮捕された。

 同氏はイラン国内において子供たちをコーランに依らず、両親の信仰に基づいて養育することが許されるべきではないかと主張していた。これに伴い、2010年9月、イラン地裁がナダルカニ氏に対し、「キリスト教に改宗および他のイスラム教徒をキリスト教に改宗させようとしている」ことによる絞首刑を宣告した。イラン最高裁も7月に同氏の絞首刑判決を支持し、先週日曜日から同氏の絞首刑について再検討がなされてきた。

 28日に同氏はイラン当局からキリスト教の信仰を破棄することを告白するように4度求められたが、4度とも信仰の破棄を宣言することを拒否したという。

 同氏は6月に知人あてに書いた手紙の中で、「たとえ死に至るとしてもキリスト教の信仰を放棄することはないと心に決めています。多くの霊的な誘惑を投げかける試みがありますが、忍耐と謙遜をもってこれらの誘惑を乗り越え、勝利を得ることができるでしょう」と述べていた。

 CPによると、米キリスト教共同体はイラン政府に対し、同氏の絞首刑を控えるように集約した声を届けようとしているが、イラン政府が実際に絞首刑を行う日が間近に迫るにつれ、米政府内でイラン政府による判決に反対する声が小さくなってきていたという。

 米国際宗教の自由委員会は今週、イラン政府に対し、同氏を絞首刑とすることに対し「イランの法律に反しており、国際人権規約にも反している」と非難する声明を送っている。しかし実際に絞首刑を行う日が間近に迫るにつれ、オバマ米大統領およびクリントン米国務長官から同氏の絞首刑に反対する言葉は力強く発せられない状態となっていた。米政府は今月初めにイランを宗教の自由をもっとも濫用している国であると報告していた。
 
 ICCによると、29日に何かとてつもない奇跡が起こらない限り、ナダルカニ氏の絞首刑は決行されることになるという。これに伴い、法と正義のための米センター(ACLJ)では、ナダルカニ氏の絞首刑を差し止めるための署名をオンラインで集めている。ACLJの働きの結果、29日になって米政府は「ユセフ・ナダルカニ氏の処刑を非難します。ナダルカニ氏は自身の熱心な信仰を保つという、全ての人に与えられている権利に基づいて信仰生活を送ってこられただけで、何も法的に罪となることはされていません。イラン当局は同国の国際的な責務を違反し、ナダルカニ氏の信仰を強制的に破棄させようとしています。同氏を処刑することは、イランが宗教の自由を軽視し、全人類が所有すべき基本的人権を継続的に濫用していることを示すことになります。私たちはイラン当局が、ナダルカニ牧師を解放することで、基本的人権を守る国であり、宗教の自由が保たれている国であることを示されることを願っています」との声明文を発表した。ACLJは今後クリントン国務長官にも、イラン当局への直接的な働きかけを行うように継続的に要求していく方針であるという。

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