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なぜ和解しないのか? 佐々木満男・国際弁護士

2011年9月29日09時10分
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佐々木満男・国際弁護士+
・・「あなたがたは、自分に関する限り、すべての人と平和を保ちなさい。愛する人たち。自分で復讐してはいけません。神の怒りに任せなさい。それは、こう書いてあるからです。『復讐はわたしのすることである。わたしが報いをする、と主は言われる』」(ローマ12:18,19)

 ある事件で、被害者(会社)から加害者(個人)との和解交渉を頼まれた。交渉の結果、和解の合意が成立して、あとは和解契約書に調印するのみとなった。被害会者社長の署名捺印をもらい、加害者の署名捺印を待っていた。

 ところが、なかなか和解契約書が送り返されてこないので加害者に催促したら、「よく考えてみたが、絶対に和解はしない!死んでも戦う!」という返事だった。頭では和解できても、気持ちでは受け入れられないということだった。

 やむを得ず私は被害会社を代理して訴訟に踏み切った。国際的な複雑な事件だったので、数カ国にまたがり、十件以上の裁判を提起することになった。数年後、すべての裁判で私の依頼者である被害会社が勝訴した。

 ところが、長期裁判の過程で訴訟費用がかさみ、相手の加害者は破産に追い込まれた。それだけでなく、加害者本人は裁判闘争のストレスからガンを患い、死亡してしまった。「死んでも戦う!」と彼が宣言した通りになった。

 加害者死亡後は、彼の相続人が裁判を引き継いで争った。被害会社はすべての裁判に勝訴はしたが、加害者が破産したため、賠償金を回収することができなかった。また、被害会社は社運をかけて戦ったため、肝心のビジネスがおろそかになって、会社の売り上げが激減した。結局、なんと被害会社も倒産してしまった。

 私は訴訟に全戦全勝したことから、自分の責任は十分に果たしたつもりでいた。けれども、依頼者である被害会社が倒産したために、私の事務所の弁護士報酬の一部が回収不能になってしまった。

 すべてが、加害者が和解を拒絶した結果である。初めに和解していれば、被害者、加害者共に新しくスタートして、それぞれが発展していたに違いない。そう思うと非常に残念である。

 聖書では、紛争当事者に対し和解するようにと繰り返し勧められている。

 なぜ和解しなければならないのだろうか?どちらが正しいのか、どちらが間違っているのか、はっきり決着をつけるべきではないのか?和解するということは、事実をうやむやにして、正義をゆがめることになるのではないか?

 なぜ和解しなければならないのか、三つの理由が考えられる。

① 自分が百%悪い場合は、謝罪して赦してもらわなくてはならないのは当然である。

② 自分が一部だけ悪い場合も、その部分の罪について謝罪して赦してもらうべきである。

③ 自分に全く罪がない場合でも、寛容な気持ちをもって加害者を赦すべきではないか。

 和解するとは、自分や相手の罪に目をつむって、そのまま容認することではない。お互いに問題点を話し合い、それぞれ自分の非を認めて謝罪し、赦し合って仲直りすることである。

 だが、人間は往々にして、自分の非を過小評価して、相手の非を過大評価しがちである。また、相手にまったく非がないのに、誤解によって(時には意図的に)相手を非難することもある。さらに、本人は和解したいのに、周りの人たちが和解させない場合もある。最大の問題は、お互いに自分の非を認めたがらないという傾向があることである。

 でも、十分に話し合えば、それぞれの言い分がはっきりしてくる。心の中では自分が悪かったと思っているかもしれない。その時は納得できなくても、後になって自分の非を悟るかもしれない。お互いに誤解があるかも知れない。

 だから、相手が罪を認めて悔い改めを表明しなくても、十分に話し合った後は、謙遜と寛容の精神をもって、それぞれの見解の相違として受け入れて、お互いに和解すべきではないだろうか。

 たとえば、愛し合って結婚したのに、なぜこれほど多くの離婚があるのだろうか。夫または妻に「和解しようという強い意志」さえあれば、大半の離婚は防げるのではないかと思っている。

 お互いに感情的になってしまい直接的に話し合いができない時は、誰かお互いに信頼できる人に間に入ってもらって、間接的に話し合いをするべきである。

 後は、すべてをご存じの父なる神の公正な判断にゆだね、義なる神の厳正な処分に任せるべきではないかと思う。


■外部リンク

佐々木満男弁護士の「ドントウォリー!」(ブログ)

◇


佐々木満男(ささき・みつお)

 国際弁護士。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL.M)。インターナショナルVIPクラブ(東京大学)顧問、ラブ・クリエーション(創造科学普及運動)会長。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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