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私たちだから選ばれたのかもしれない-佐藤彰氏

2011年6月30日20時05分
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関連タグ:佐藤彰
玉川聖学院で講演する佐藤彰氏。2011年6月28日。+

福島第一原発から約5キロ圏内にある福島第一聖書バプテスト教会牧師の佐藤彰氏が28日、玉川聖学院(東京都世田谷区)にて「想定外こそ想定内!?」という題目で講演会を行った。佐藤氏は3月11日に生じた大震災の光景について「こんなことが現代に起こり得るのかという光景でした。皆ガラスのような傷ついた心をしています」と述べた。一方で教会堂も居場所もすべてが無になることで、普段の生活では見いだせなかったちょっとしたことに喜びや幸せを見いだすことができるようになり、「今が幸せなのか、以前の普通の生活が幸せだったのか、境界線が分からない状態」であるという。

3月11日が自身の誕生日でもある佐藤氏は「神様の大きな壁画から見れば、私は『このときのために生まれたのかもしれない』と腹をくくっています。想定外こそキリスト教の真骨頂といえるのではないでしょうか」と述べ、東日本大震災を実際に経験し、過去・現在・未来がすっかりわからない混沌とした中にあって導かれるままに生きる生の中に見出すに至った『本来のあるべき信仰の姿』について言及した。

佐藤氏は「東日本大震災という突然の悲劇によって、生まれ育った地域の思い出や未来が一瞬にして丸ごと消えました。映画でもあるまいし、いまだにいぶかしがってしまいます。抽象的などこかの世界ではなく、60年の宣教の歴史のあった地域が無理やり消されてしまったことが、未だに信じられません」と悔恨の意を示しながらも、「先の事どもを思い出すな。昔の事どもを考えるな。見よ。わたしは新しい事をする。今、もうそれが起ころうとしている(イザヤ43・18-19)」の聖句にあるように、信仰によって新たな生き方や新たな恵みが生じていることを力強く証しした。

佐藤氏は「海の水は陸地に来ず、大地は揺れないものと考えておりました。なぜ私たちが『台風の目』の当事者のようになってしまったのでしょうか。避難生活を通してどれほど泣いたかわかりません。私の唯一の関心は教会員が生きているかどうかだけでした」と東日本大震災の惨事の真っただ中にいた状況について語った。佐藤氏によると大震災後に原発付近の立ち入り禁止区域に一時帰宅する車を運転するすべての人が泣きながら車を運転していたという。

そのような中「愛する者たち。あなたがたを試みるためにあなたがたの間に燃えさかる火の試練を、何か思いがけないことが起こったかのように驚き怪しむことなく、むしろ、キリストの苦しみにあずかれるのですから、喜んでいなさい。それは、キリストの栄光が現われるときにも、喜びおどる者となるためです(Ⅰペテロ4・12-13)」
という聖句を黙想することで、来るはずがないと思っていたことが来たとしてもいぶかしがってはならないと確信することができたという。また今回の出来事を通し「むしろキリストの苦しみにあずかれるのですから、喜んでいなさい」という聖句がまさに実際の出来事になったことも証しされた。

苦しみの中で、悲しむ者とともに悲しみ、泣く者とともに泣くキリストがいつの間にか共におられ、聖書に書かれてある世界が現実に非常に近いものと捉えられるようになったという。新約聖書「使徒のはたらき」では、迫害によって使徒たちが散らされた状況について書かれている。教会員との避難生活は、まさに新約の時代の初代教会が散らされていった姿と同じであると思われたという。佐藤氏は教会員との避難生活を通して、聖書に書かれてある内容が外国のどこかで生じたいつかの時代の物語ではなく、いきなりワープしてその現実を身近に感じるようになったという。さらに避難生活にあって様々な人々と共同生活し、職を失った一家の父親やイライラする母親、学校を退学せざるをえなかった子どもの様子などを見て、旧約聖書出エジプト記でモーセに率いられ住み慣れたエジプトの地を脱出し、荒野を40年間さまよった民たちの姿も間近に感じることができるようになったという。

また避難生活を通して自分の力では何もできないにもかかわらず、物資や食糧が与えられ、住む場所が与えられるという当たり前のことがとても嬉しく感じられ、以前の生活に比べ「幸せのハードルが断然低くなった」と同時に、「人間は相対的に人と比べようとすると、どこまでも比較してしまう。自分の心を満たそうと、べたべたと鎧を着るようになってしまう。思いあがると『バベルの塔』のようにどこまでも満足せず追求しようとしてしまう」習性を痛感するようになったという。しかし、一度無にならざるを得ない状況になると、「着替えも朝食べる物の保証もなく、来月どうなっているかわからないが私たちは生かされてきました。避難生活での出来事を通し、すべての事がありがたく感じられるようになり『目からうろこ』が取れたように感じられました」という。

佐藤氏は「幸せのハードル」について、「客観的な幸せというものはありません。その人が幸せと思えたら、十分幸せであるという事だと思います。私たちは誰も人生を終え、いつか神様からの卒業証書がもらえる時が来ます。何事もなくさーっと通る人生を幸せというか、様々な試練を乗り越えて行く人生を幸せというか-私たちはまだ道の途中ではありますが、喜びたいと思います」と述べた。

避難生活では、「茶の間や枕するところも無いような状況で過ごしてきた中で、温かい食べ物が提供されたり、5日ぶりにシャワーのお湯が浴びれるという事に対して天国のような感動を得た」という。避難生活については、最初は何でいちいち頭を下げないと生きていけないのかと疑問に思ったものの、信仰を保って避難生活を続ける過程で「空の鳥や野のゆりが何の心配もせず生活している(マタイ6章)のに人間だけが浮いているよ」と被造物から諭されているように感じられるようになったという。またこれまでの世の中の常識的な価値観、見えない物・触れない物は信じないという価値観が揺るぎない価値観のように思われてきたこと自体が異様だったのではないかと思えるようにもなってきたという。

今回の避難生活の中ではともに避難するという先の見えない苦しみを共有する中にあって、続々と洗礼を受ける人が生じたという。教会員だけでなく、絶対的に信じるものなしに避難生活をしている多くの人々がイエス・キリストの御言葉にある真理を求めている状況が伺えるという。また佐藤氏は大震災を通して3つの壁が崩れたのを感じたという。1つ目は「地域と教会の壁」で、苦しみを共有することで両者の壁が崩れ、教会に地域の人たちが普通に入ってくるようになったという。2つ目は「教派の壁」、3つ目は「海外と日本の壁」が消えるのを感じたという。全く知らない教会員から義援金の寄付を受けたり、海外からも支援を受けるという思いがけない出会いや恵みが生じるようになったという。

佐藤氏は未だ続く避難生活について「つらくないと言えば嘘になります。悲しみが深いほど、苦しみの彼方にイエス・キリストのぬくもりがあるという感動を味わわせていただけています。大震災で世界中の愛を独り占めにしたかのような、多くの人々に愛されているという感動を得ることができました」と述べた。海外からは、このような大惨事が生じているにもかかわらず、奪い合うことなくきちんと列を作って並んでいる日本人の姿に対する驚きと感動の声が多く聞かれている。韓国釜山の教会牧師からは、東日本大震災について「これほどの巨大地震は日本民族にしか耐えられなかったのではないでしょうか」と言われたという。佐藤氏はこれを受け「『東北の人は特に辛抱強い』ことで知られています。私たちはこのときのために、大震災に耐えられる教会として選ばれたのかもしれません。被災すべくして被災したと思えるようになりました。神様に選ばれた使命があったのだと思っています。私たちはこんなに悲しんだのですから、必ず神様が大きな祝福を用意してくださることを確信しています」と述べた。

関連タグ:佐藤彰
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