Skip to main content
2025年8月27日23時19分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム

「アブラハム契約」を知っていますか? 安食弘幸

2021年4月28日10時24分 コラムニスト : 安食弘幸
  • ツイート
印刷
関連タグ:安食弘幸ユダヤ教
「アブラハム契約」を知っていますか? 安食弘幸+

「わたしは、あなたを祝福する者を祝福し、あなたを呪う者をのろう」(創世記12:3)

ユダヤ人を毛嫌いしている男が、道でユダヤ人の男とすれ違ったときに「豚野郎!」と罵声を浴びせました。すると、そのユダヤ人の男は「コーヘン」と自分の名前を叫びました。

それを見ていたコーヘンの友人が彼に言いました。「おまえはあんな侮辱を受けたのに何で自分の名前なんか叫んでいるんだ?」 するとコーヘンは平然と答えました。「彼が突然自己紹介してきたので、オレも慌てて自己紹介したまでのことさ」

ユダヤ人はAD70年にローマによって国を追われ、世界中に散らされていきました。そして、それぞれの地で想像を絶する迫害を受けてきました。その苦しみを少しでも和らげる手段として、笑い、ユーモア、ジョークを用いたのです。

ユダヤ人のことわざの一つに「腹がへったら歌え、悲しいときは笑え」というのがあります。近年欧州や米国を中心に再び「反ユダヤ主義」が高まってきています。こんな時だからこそ、もう一度「アブラハム契約」を覚えたいものです。

主なる神は、ユダヤ人を祝福する者を祝福し、呪う者を呪われる方です。日本人とユダヤ人の関わりについて一つの有名な出来事があります。ナチスドイツによるユダヤ人迫害が激しくなっていた頃、ナチスに追われて逃げてきた人々がリトアニアにたくさんいました。彼らは米国や南米を目指していましたが、そのためには日本を経由する必要がありました。彼らは日本通過ビザを求めてリトアニアの日本領事館に殺到しました。

領事代理の杉原千畝は日本の外務省の命令に反し、独断でビザを発給します。このビザを持ったユダヤ人難民はシベリヤ鉄道でウラジオストクに到着します。しかし、この時日本の外務省から杉原が発給したビザは無効という命令が届いていました。ですが、ウラジオストクの領事代理の根井三郎は「杉原のビザを退ける理由はない」と言って通過を許可します。この時の根井の英断がなければ、杉原のビザは無駄になっていたはずです。

そして、ユダヤ難民は福井県敦賀に着き、神戸からそれぞれ目的地へ渡っていったのです。日本滞在中、日本のクリスチャンたちが親身になって彼らの世話をしました。杉原や根井などの外交官だけでなく、当時の軍部にもユダヤ人を保護し、救助した人々がいました。

1938(昭和13)年3月8日、ナチスの迫害から逃れた大量のユダヤ人がシベリヤ鉄道でやってきて、ソ連のオトポールで吹雪の中で立ち往生しているというニュースが、当時の満洲国のハルピン特務機関長、樋口季一郎少将の元に届きます。

ハルピンのユダヤ人協会会長のカウフマン博士から救助願いが出され、樋口は悩みますが部下の安江仙弘大佐と共にユダヤ難民を救助する決断をします。そして、難民を特別列車でハルピンまで送ります。それに対してナチスドイツのリッペントロップ外相から猛烈な抗議がありました。樋口は当時の関東軍参謀長の東条英機中将に呼び出されます。樋口は東条に解任覚悟で堂々と談判します。

「参謀長、日本人は昔から義をもって弱きを助ける気質を持っています。ドイツのユダヤ人迫害は人道上の敵ともいえる国策です。日本はドイツと友好親善を望みますが、日本はドイツの属国ではありません。参謀長、ヒトラーのお先棒を担いで弱い者いじめをすることを正しいとお思いですか」

東条はじっと聞いていて「樋口君、よく分かった。ちゃんと筋が通っている。私からも中央に対してこの問題は不問に付すように伝えておこう」と言ってくれたのです。「アブラハム契約」の内容を考えるとき、太平洋戦争中に日本の外交官や軍人や一般人たちがユダヤ人に対して示した温情と、戦後の日本の復興と繁栄は決して無関係ではないと思えるのです。

◇

安食弘幸

安食弘幸

(あんじき・ひろゆき)

峰町キリスト教会牧師。1951年、島根県出雲市に生まれる。関西学院大学社会学部卒。大学時代は硬式野球、関西六大学リーグのスラッガーとして活躍。関西聖書学院卒。セント・チャールズ大卒(哲学博士)。JTJ宣教神学校講師、国内外の教会や一般企業、ミッションスクール、病院、福祉施設などで講演活動を行っている。著書に『キリストを宣べ伝える―コリント人への手紙第二』『心の井戸を深く掘れ』『道徳力―モーセの十戒に学ぶ―』『ルツの選択、エステルの決断』など多数。

■ 峰町キリスト教会ホームページ
■ 峰町キリスト教会 YouTube
■ 峰町キリスト教会 Facebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:安食弘幸ユダヤ教
  • ツイート

関連記事

  • 日本を愛する日本人でありたい 安食弘幸

  • 神の恵みをもたらす人のへりくだり 安食弘幸

  • 馬を追い出してあげなさい 安食弘幸

  • 信仰と不信仰の距離 安食弘幸

  • 神の御霊に導かれる人生 安食弘幸

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 「信教の自由を脅かす」 旧統一協会の解散命令巡り特別集会、西岡力氏らが登壇

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(11)「苦しみ」が始まるまでの経緯(後半)救いの計画 三谷和司

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(11)「苦しみ」が始まるまでの経緯(前半)悪魔の起源 三谷和司

  • ワールドミッションレポート(8月22日):コンゴのレンドゥ族のために祈ろう

  • 進藤龍也氏×山崎純二氏対談イベント「神様との出会いで人生が変わった」 埼玉・川口市で8月30日

  • ワールドミッションレポート(8月27日):リビア 砂浜に響く殉教者たちの祈り(2)

  • 米福音派の重鎮、ジェームス・ドブソン氏死去 フォーカス・オン・ザ・ファミリー創設者

  • 幸せな人生とは 菅野直基

  • 花嫁(31)神に従う者の道 星野ひかり

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • 「信教の自由を脅かす」 旧統一協会の解散命令巡り特別集会、西岡力氏らが登壇

  • 花嫁(31)神に従う者の道 星野ひかり

  • 米福音派の重鎮、ジェームス・ドブソン氏死去 フォーカス・オン・ザ・ファミリー創設者

  • 進藤龍也氏×山崎純二氏対談イベント「神様との出会いで人生が変わった」 埼玉・川口市で8月30日

  • 「森は海の恋人」の畠山重篤さん、気仙沼市の名誉市民に

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(229)コロナ禍による信仰生活への影響 広田信也

  • 主キリストの大きな力で癒やされよう 万代栄嗣

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(241)聖書と考える「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~」

  • 幸せな人生とは 菅野直基

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • 新約聖書学者の田川建三氏死去、89歳 新約聖書の個人全訳を出版

  • キリスト教徒が人口の過半数を占める国・地域、この10年で減少 米ピュー研究所

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(10)「苦しみ」から「苦しみ」へ 三谷和司

  • 日本キリスト教協議会、戦後80年の平和メッセージ キリスト者の戦争加担にも言及

  • 日本基督教団、戦後80年で「平和を求める祈り」 在日大韓基督教会と平和メッセージも

  • コンゴで教会襲撃、子ども含む43人死亡 徹夜の祈祷会中に

  • 福音派増えるベネズエラ、大統領が「マーチ・フォー・ジーザスの日」制定 全国で行進

編集部のおすすめ

  • 「罪のない赤ちゃんを殺さないで」 東京でマーチフォーライフ、中絶の問題を訴え

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.