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すべての問題の解決の鍵 安食弘幸

2020年4月15日08時51分 コラムニスト : 安食弘幸
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私を強くしてくださる方によって、私はどんなことでもできるのです。(ピリピ4:13)

ある人が車の鍵を中に入れたままロックをしてしまいました。すぐに業者に連絡をして解錠を依頼しました。「すぐそばのレストランにいるので終わったら知らせてください」と言って待つことにしました。

ところが30分たっても知らせが来ません。現場に戻ってみると業者は汗まみれになって鍵穴と格闘中です。「まだですか?」と聞くと、「はい、すでに助手席側、後ろのハッチバックを開けました。残るはこの運転手側のドアだけです」

実際にこんな人はいないでしょうが、超真面目で、超融通の利かない人たちだったらやりそうな話です。

私たちは日々の生活の中でさまざまな問題に直面します。「あの問題も、この問題も解決しなければ」と心を騒がせます。しかし聖書はすべての問題の解決の扉を開くただ一つの鍵があるといいます。それはイエス・キリストを知ることです。

米国の作家ヘミングウェイの作品に『老人と海』という小説があります。

サンチャゴという年老いた漁師が小舟に乗り込んで出て行き、メキシコ湾で自分の船より大きいカジキマグロを見つけます。この超大物を仕留めるために老人は二日二晩、一睡もせずに格闘します。そして死力を尽くして仕留め小船で引いて港に向かいます。

その途中で何度もどう猛な鮫がカジキマグロをめがけて襲ってきます。その度に勇敢な老人は鮫と戦い追い払います。しかし港に着いて引き上げてみたらカジキマグロは骨しか残っていませんでした。

ところがこの老人は最後まで落胆することがありません。そして有名なセリフを言います。

「人間は敗北のために作られてはいないのだ。人間は滅ぼされても敗北することはないのだ」

そして堂々と手足を伸ばしてぐっすり眠りにつくのです。

ヘミングウェイはこの作品を通して、人生の最後に待っているものが骨しか残らなかったカジキマグロに象徴される死であっても、人間は動じることなく人生を肯定して堂々と生きていくことができるのだと言いたかったようです。

この小説は実話を基にして書かれていますが一つだけ実話と違うところがあります。

港に戻って骨しか残っていないのを見た、老いた漁師はその苦労のむなしさに「いったい俺の努力と苦労に何の意味があったのか」と涙を流すのです。これが実話です。

ヘミングウェイは53歳の時にこの作品を描き人間とは強いものであると主張しましたが、1961年1月7日61歳の時ピストル自殺をしています。作品の中では強がってみたものの実生活の中にあった両親との確執、経済的問題、健康問題などに悩み、人生の苦しさやむなしさに勝てなかったということでしょうか。

もしヘミングウェイが「私を強くしてくださる方」であるイエス・キリストを知っていたなら、彼の小説の中の老人のように生きることができたでしょう。

イエス・キリストは私たちの罪の身代わりとなって十字架で死なれ、3日目に死の力を破りよみがえって今日も生きておられる力ある神なのです。

◇

安食弘幸

安食弘幸

(あんじき・ひろゆき)

峰町キリスト教会牧師。1951年、島根県出雲市に生まれる。関西学院大学社会学部卒。大学時代は硬式野球、関西六大学リーグのスラッガーとして活躍。関西聖書学院卒。セント・チャールズ大卒(哲学博士)。JTJ宣教神学校講師、国内外の教会や一般企業、ミッションスクール、病院、福祉施設などで講演活動を行っている。著書に『キリストを宣べ伝える―コリント人への手紙第二』『心の井戸を深く掘れ』『道徳力―モーセの十戒に学ぶ―』『ルツの選択、エステルの決断』など多数。

■ 峰町キリスト教会ホームページ
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※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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