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榮義之牧師「希望の声」(17)・・・母の日

2008年10月23日19時16分
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榮義之牧師+
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女が自分の乳飲み子を忘れようか。自分の胎の子をあわれまないだろうか。たとい、女たちが忘れても、このわたしはあなたを忘れない。見よ。わたしは手のひらにあなたを刻んだ。  (イザヤ49:15、16)



 五月の第二日曜日は母の日ですね。聖書の中には、たくさんのすばらしい教えがあります。



あなたの父と母を敬え。  (出エジプト20:12)

あなたの年老いた母をさげすんではならない。  (箴言23:22)

正しい者の父は大いに楽しみ、知恵のある子を産んだ者はその子を喜ぶ。あなたの父と母を喜ばせ、あなたを生んだ母を楽しませよ。  (箴言23:24‐25)



 私は小学四年生の時に母を亡くしましたので、母の日にはいつも寂しい思いをしました。しかし、クリスチャンになって神の愛を知った時、私を産んでくれた母が今地上にいなくても、力強く生きていけることを知りました。この世界には、母の顔を見たことのない多くの子どもたちがいます。また、私よりももっと早く、母を失った人もたくさんいます。反対に、自分よりも早く愛する子どもを失った多くの母親たちがいることも知っています。



 母の日に、母を思うことはすばらしいことです。本当は「あなたを産んだ母を楽しませよ」という聖書のことばを、毎日実行すべきですね。お母さんといっしょに暮らしていない方は、できるだけ多く電話をかけ、できるだけ多く手紙を出したらいいでしょう。母の日だけ、「お母さんありがとう」と言うのではなく、いつも感謝を表わすべきですね。



 アメリカの二十七代大統領ジェームス・ガーフィールドの就任式の日のことです。



 多くの人々が、正面の定めの席に新大統領が着席するのを待っていました。式場に静かに入ってきたガーフィールドは、一人の老婆の手をとって、いたわりながら進んできます。彼は大統領席に老婆を座らせると、演壇に向かい、就任演説を始めました。そうです。この老婆こそ、新大統領の「母」だったのです。



 実を言えば母は、老体だから就任式には出席しないつもりでいました。しかし、ガーフィールドに「お母様が出席しない式典には、私も参加できない」と言われて、出席することにしたのです。老婆を抱きかかえて退席していく新大統領ジェームス・ガーフィールドに、皆が感動の拍手を贈ったことは、言うまでもありません。



 聖書の中に、こんなことばがあります。



女が自分の乳飲み子を忘れようか。自分の胎の子をあわれまないだろうか。たとい、女たちが忘れても、このわたしはあなたを忘れない。見よ。わたしは手のひらにあなたを刻んだ。  (イザヤ49:15、16)



 母の日に、母に対する子どもの愛とともに、子どもに対する母の愛も思います。なぜなら、神の愛を最も忠実に写すのは、母の愛だと言われるからです。しかし、そんな母の愛もまた、自分中心であったりする時もあります。たとえ女たちが、母たちが、自分の乳飲み子を忘れ、自分の胎の子をあわれまなくなったとしても、神の愛は変わることなく注がれるのです。



私は限りなき愛をもってあなたを愛している。それゆえ、わたしは絶えずあなたに真実をつくしてきた。  (エレミヤ31:3、口語訳)



 その神の愛は、ひとり子イエス・キリストがあなたの罪の身代わりとして、十字架に死んでくださるという形となって、現れました。そして、イエス・キリストを信じる者はだれでも、救われて神の子となるのです。永遠のいのちを受け、神の愛を注がれて、すばらしい喜びと希望の日々を生きるのです。



 今日、いかがですか?母を思うだけではなく、母の愛に感謝するだけでなく、イエス・キリストの救いを、神の愛を心にお迎えになりませんか?



(C)マルコーシュ・パブリケーション




◇



榮義之(さかえ・よしゆき)



 1941年鹿児島県西之表市(種子島)生まれ。生駒聖書学院院長。現在、35年以上続いている朝日放送のラジオ番組「希望の声」(1008khz、毎週水曜日朝4:35放送)、8つの教会の主任牧師、アフリカ・ケニアでの孤児支援など幅広い宣教活動を展開している。



 このコラムで紹介する著書『希望の声』(マルコーシュ・パブリケーション)は、同師がラジオ番組「希望の声」で伝えたメッセージをまとめた珠玉のメッセージ集。放送開始25年を迎えた98年に、過去25年間伝え続けたメッセージの中から厳選した38編を紹介している。

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