仏ニース・トラック突入テロ 癒やしに備える現地の教会

2016年7月20日09時29分 翻訳者 : 山本正浩 印刷
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テロ事件のあったニースの海岸遊歩道「プロムナード・デ・ザングレ」=2004年(写真:W. M. Connolley)

フランス南部ニースにある諸教会の代表者らは、革命記念日の14日夜、花火見物客に大型トラックが突っ込み、84人が死亡したテロ事件を受け、衝撃と怒りを表明した。

厳戒態勢にあるニースの街では15日朝、カトリックや聖公会の司祭らが事件の犠牲者と遺族のために、特別祈祷礼拝の準備を進めていた。

ニースのビュファ通りにある聖トリニティー教会(聖公会)のピーター・ジャクソン司祭は14日夜、事件のあった海岸遊歩道「プロムナード・デ・ザングレ」で革命記念日の花火を見物していた。事件が起きる前は、「陽気な愛国ムード」が漂っていたという。しかし、帰宅してからは「夜通し」サイレンが鳴り響き、ソーシャルメディアを見て事件が発生したことを知ったという。

ジャクソン氏によると、教会員の女性1人がトラックにひかれそうになった。彼女は恐ろしさのあまり、メディアには何も語れなかったという。

聖トリニティー教会の日曜礼拝には、通常80〜100人が集う。テロ発生後の初めての日曜日となる17日の前、ジャクソン氏は通常より多くの人が礼拝に参加すると予想し、「プロムナード・デ・ザングレは、『英国人の散歩道』を意味する歴史的な場所です。通常の礼拝形式を変更して、参加者が遺族のために祈れるようにするつもりです」と話した。

「この事件はフランスに大きな衝撃をもたらしています。このような状況は、もちろん初めてではありません。ここニースは、パリに次いで多くの人が訪れる場所です。数カ月前にも、昨年のテロ攻撃の影響で軍が出動しました。しかし、今回の事件が大きな衝撃を与えたことは確かです。このような計画的犯行を未然に防ぐことは難しいのではないでしょうか。フランスの代表的な記念日で集まった人たちは、皆リラックスしていました。その人たちが傷つけられるとは、考えただけでも恐ろしいことです。私はロンドンの7月7日の爆弾事件が忘れられません。また、ニューヨークの同時多発テロの際にはワシントンにいました。そして今回はこの事件です」とジャクソン氏は続けた。

ニースの主要なカトリック教会であるサン・ルパラット大聖堂のシルベイン・ブレイズン司祭も同調して語った。「私たちは大変な衝撃を受けています。大きな悲しみがあります。しかし今日、私たちは思いを新たにして、この惨状の中で祈りと対話を求める人たちを受け入れる備えをしています」

祈りに来た人数を尋ねられたブレイズン氏は、「今朝はわずかでした。街全体が警察による厳戒態勢下にあり、人々は非常な衝撃に包まれているのです。しかし昼になれば、参拝者は増えるでしょう」と述べた。

テロの疑いがあることについて、ブレイズン氏は「現状でははっきりしていませんが、政府はテロだと言っています。しかしどのグループの仕業かは分かっていません。単独犯のように見えますが、はっきりしているわけではありません」と語った。

宣教団体「フランス・ミッション・トラスト」代表のポール・クック博士はこう話す。「私はこの事件のニュースを聞いて、本当にショックを受けました。特にフランスで、最近このような残虐な攻撃が幾つも起きている状況は悲しいことです。サッカー欧州選手権の決勝戦でフランスは負けましたが、それでも楽観的なムードがありました。今、フランスのクリスチャンたちは、祈ったり、衝撃や悲しみを語り合ったり、『ニースのための祈る』とツイートしたりするなど、さまざまな行動を取っています。人々は皆、犠牲者と遺族を気遣っています。状況が進展する中で重要なのは、できる限り団結することであり、偏見によって特定のグループの人々に汚名を着せる誘惑に陥らないようにすることです」

ニースのベルニエ通りにあるIBC国際福音教会のジェイムズ・アーノルド牧師は、クリスチャンたちが街中で協力していると語った。

「昨夜、当教会のメンバーの安否を確認するために街に出ました。一夜明けてみると、世界中の教会から山のようにメッセージが届いていました。その中には、見ず知らずの人からのものもありました。とても大きな励ましです。現在、当教会では子どもキャンプを行っており、58人の子どもたちが参加しています。今日が最終日です。今朝は、子どもたちを連れてきた親御さんと共に、即席で祈祷会を行いました。親御さんの多くは未信者でした。今、当教会は、ニースの他の教会と協力して何をすべきか検討中です。今晩、もう一度祈祷会を行う予定です」

アーノルド氏はまた、「日常生活が続いている一方で、この大変な惨事と向き合っていかなければなりません」と付け加えた。

※この記事は英国クリスチャントゥデイの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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