Skip to main content
2025年9月16日10時23分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム

ささきみつおの「ドント・ウォリー!」(40)…上を向いて歩こう

2008年1月31日02時34分
  • ツイート
印刷
佐々木満男弁護士+
+

 『どんなことにもくよくよするな!』(イーグレープ出版)の著者、佐々木満男弁護士のコラムを連載します。ラジオ大阪で現在放送中の人気番組「ささきみつおのドント・ウォリー!」(放送時間:毎週土曜日朝11:45〜、インターネットhttp://vip-hour.jpで24時間無料配信中)でこれまでに放送された内容を振り返ります。「ミスター・ドント・ウォリー」こと佐々木弁護士が、ユニークな視点から人生のさまざまな問題解決のヒントを語ります。(Amazon:どんなことにもくよくよするな!)




◇



 「上を向いて歩こう」。坂本九さんのこの歌は、かって日本中で唱われ、外国でも大ヒットしたほどポピュラーな歌です。今でも、年配の方々の同窓会などで合唱されていますね。どんなに苦しい目に会っても、耐えられないような悲しいことがあっても、下を向いてとぼとぼ歩かないで、涙がこぼれないように上を向いて歩こう。そうすれば、明日に新しい希望を見出すことができるんだ。



 あなたは今、上を向いて歩いていますか。それとも下を向いて歩いていますか。多くの人が下を向いて歩いているようですね。私も時に心が重くなり下を向いて歩いてしまいます。「ごみがちらかっている。なんて汚い道だろう」「ちゃんと舗装されていない。官庁はなんと怠慢なんだろう」「穴があいている。危ない、危ない」「うわっー、動物が死んでいる。気持ちが悪い」。下を向いて歩いていたらロクなことはありませんね。一ついやな思いを抱くと、次々にいやなことが心に浮かんできます。「そういえば、自分の部屋もちらかっていてきたないなあ」「あの仕事もまだ手をつけていない。自分はなんて怠け者なんだろう」「あの時、大失敗してしまった。今度も失敗するのだろうか」。こんな風に、いやな思いがどんどんふくらんできます。



 でも、上を向いて歩くようにしたらどうでしょうか。大きな青空が広がっています。真っ白な雲が浮かんでいます。太陽が明るく輝いています。銀杏やけやきの並木には緑の葉が生い茂っています。



 「自分の前には大きな可能性が広がっているんだ」「雲のように軽々と浮かんで生きていけるんだ」「希望の光はいつも明るく輝いているんだ」「たくましく成長して、豊かな繁栄を楽しむぞ」。こんな風に、明るく健全な思いがどんどんふくらんできますね。



 ある時、用事で町を歩いていました。五月晴れで本当に気持ちよい日でした。すると、前の方から、肩をがっくり落として、地面を見つめながらとぼとぼ歩いてくる人がいました。どこかで、見覚えがある顔だなぁと思いながらお互いに通り過ぎていきました。



 しばらくして、その男性が高校の同じクラスの山田という同級生であることを思い出しました。



 あわてて彼を追いかけて、「お〜い、山田!」と呼びかけました。

 彼は、驚いて振り向くと、「なんだ、佐々木じゃないか」と言いましたが、逃げるようにしてそのまま歩いて行きます。「よう、よう、せっかく久しぶりに会ったんだから、ちょっとお茶でも一緒に飲もうよ」。私はさらに追いかけて、彼の手をつかんでこう言いました。「いや、悪いけどちょっと用事があるから今日はだめだよ」という彼を無理に説得して、近くのカフェに入りました。



 「おい山田、お前ちょっと様子がおかしいぞ。何かあったんじゃないか。こんな所ですれ違ったのもいい機会だ。話してみろよ」。コーヒーを飲みながらこう言うと、彼は観念したらしくボソボソと話し始めました。



 「実は、仕事で失敗して会社を首になってしまったんだ。家内とはうまくいかず、ずっと前に別れたんだ。最近はうつになって、なにもやる気がしないよ。この年になってオレもうだめだよ。どうやって死のうかと考えながら歩いていたんだ」。こう言うではありませんか。「ところでお前何やってんの。元気そうでうらやましいぜ」と言うので、「オレは弁護士やってるけど、いろいろ難しい問題を抱えて結構苦労しているよ」と返事しました。



 「へーっ、弁護士先生なのか、幸せでいいね」

「何言ってんの、オレの親しい弁護士が悪い事件に巻き込まれて、飛び込み自殺したばかりだよ。現職大臣が首をつる時代だぜ。何になったって大変さ」



 「でもさ、オレみたいな落ちこぼれはどうしたらいいんだ。家族もない、財産もない、仕事もない、心は病んでいる。もう死ぬほかないよ、毎日死に場所を求めて下を向いて歩いているんだ。死に場所を求めてね」



 「下を向いて歩いているからいけないんじゃないか?たまには逆に上を向いて歩いてみろよ。それだけでも、気持ちがよくなるぜ」



 「ふ〜ん、『上を向いて歩こう』か。坂本九の歌を思い出すなぁ。今のオレは、あの歌のように一人ぼっちなんだ。上を向いて歩いたくらいで、オレの人生が変わるなんて思わないね」



 「まぁ、そう言わないで。今日一日だけでいいからさ、上を向いて歩いてみろよ」



 私は、何度も「上を向いて歩いてみろよ」と彼に言って、名刺を渡して別れました。その日、私が上を向いて歩いていたら、あまりにも気持ちがよかったからです。



 数週間後、彼からメールが届きました。



 「佐々木君、先日はありがとう。あの時、お前が呼び止めてくれなかったら、オレは今頃はこの世にはいなかったと思う。あまりにしつこく言われたので、お前と別れてから、上を向いて歩いてみたんだ。ずっと、夜中まで上を向いて歩いてみた。夜空もすごくきれいだった。歩きつかれたのか、その晩は数ヶ月ぶりにぐっすり眠れたよ。目が覚めたら久しぶりにいい気分になれて、自殺を思い止ることができたんだ。今でもつい下を向いてしまうが、できるだけ上を向くようにしているよ。なんとなく、希望がでてきた。もう大丈夫だと思う。また落ち込んだら連絡するから、その時はよろしく頼む」



 どうでしょうか。あなたも今日から上を向いて歩いてみませんか。




◇




 佐々木満男(ささき・みつお):国際弁護士。宇宙開発、M&A、特許紛争、独禁法事件などなどさまざまな国際的ビジネスにかかわる法律問題に取り組む。また、顧問会社・顧問団体の役員を兼任する。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL.M)。

  • ツイート

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 米保守派活動家で熱心なクリスチャンのチャーリー・カーク氏、イベント中に射殺される

  • キリスト教に回心したウィキペディア共同創設者、所属教会を発表

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 主につながり、人々を主につなげよう 万代栄嗣

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(244)聖書と考える「スティンガース 警視庁おとり捜査検証室」

  • 新しい発見 佐々木満男

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(12)「苦しみ」から「光」へ 三谷和司

  • ワールドミッションレポート(9月15日):アンギラ 静かなる島に迫る変化と教会の使命

  • シリア語の世界(32)シリア語聖書の人名・地名小辞典 川口一彦

  • 米保守派活動家で熱心なクリスチャンのチャーリー・カーク氏、イベント中に射殺される

  • 「世界で最も優しい裁判官」 フランク・カプリオさん死去、敬虔なカトリック信者

  • キリスト教に回心したウィキペディア共同創設者、所属教会を発表

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 石破茂首相が退陣表明、15年ぶりのクリスチャン首相

  • 「信教の自由を脅かす」 旧統一協会の解散命令巡り特別集会、西岡力氏らが登壇

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(12)「苦しみ」から「光」へ 三谷和司

  • 新しい発見 佐々木満男

  • ワールドミッションレポート(9月15日):アンギラ 静かなる島に迫る変化と教会の使命

  • 「世界で最も優しい裁判官」 フランク・カプリオさん死去、敬虔なカトリック信者

  • 米保守派活動家で熱心なクリスチャンのチャーリー・カーク氏、イベント中に射殺される

  • 石破茂首相が退陣表明、15年ぶりのクリスチャン首相

  • 「信教の自由を脅かす」 旧統一協会の解散命令巡り特別集会、西岡力氏らが登壇

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • ウェールズ聖公会、首座主教にレズビアンの女性主教選出 保守派からは強い批判の声

  • キリスト教に回心したウィキペディア共同創設者、所属教会を発表

  • 「信仰の実践としてのスピリチュアルケア」 オリブ山病院で第3回臨床牧会教育

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

編集部のおすすめ

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 「罪のない赤ちゃんを殺さないで」 東京でマーチフォーライフ、中絶の問題を訴え

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.