グーグル「知る権利著しく損ねる」と争う姿勢 検索結果削除訴訟

2015年10月16日18時51分 印刷
+グーグル「知る権利著しく損ねる」と争う姿勢 検索結果削除訴訟
※写真はイメージです。(写真:Barabas)

インターネット検索大手のグーグルに対し、名前などを入力して検索すると、過去の逮捕報道が実名で表示され続けるのは人格権の侵害だとして、児童買春禁止法違反で罰金50万円の略式命令が確定している男性が、検索結果の削除を求めて訴訟を起こし、その第1回口頭弁論が16日、さいたま地裁であった。複数の国内主要紙の報道によると、グーグル側は、児童買春の潜在的被害者となり得る子どもの保護者や社会一般の「知る権利」を著しく損ねるとして争う姿勢を示した。

報道によると、男性は2011年、当時18歳未満であった女子高生にお金を払ってわいせつな行為をしたとして、児童買春禁止法違反で逮捕され、罰金50万円の略式命令を受けた。その後もグーグルで検索すると、実名入りの報道記事などが表示され、男性は、既に実名報道の公益性が失われていること、また更生を妨げられるとして、検索結果の削除を求めている。

さいたま地裁は既に、男性の主張を大筋で認め、検索結果の削除をグーグルに命じる仮処分決定を6月に出している。グーグルはこれを受け、検索結果を削除したが、決定を不服として、男性に正式に訴訟を起こすよう求めていた。毎日新聞によると、男性は、事件から3年半以上たっても自分の名前や住所が表示され続けているとし、「事件を反省し妻子と新しい生活をしている。現時点では検索サイトで実名報道を表示する公益性は喪失している」などと主張している。

こうしたインターネット上のプライバシーの保護などの観点から、近年新たな権利として登場した「忘れられる権利」をめぐっては、昨年5月、欧州連合(EU)司法裁判所がグーグルに対し、個人のプライバシー侵害に基づく検索結果の削除を命じている。一方、日本では今年3月、同じくインターネット検索大手のヤフーが、検索結果の削除に応じる際の新基準を公表するなど、「表現の自由」や「知る権利」とプライバシー保護などのバランスをいかに取るか、議論が進んでいる。

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