同志社香里中学、育鵬社の歴史・公民教科書採択 キリスト教系では初

2015年9月3日16時34分 印刷
関連タグ:同志社
+同志社香里中学、育鵬社の歴史・公民教科書採択 キリスト教系では初
同志社香里中学校・高等学校(写真:mariemon)

同志社香里中学(大阪府寝屋川市)は、2016年度以降に使用する歴史と公民の教科書として、それぞれ育鵬社発行の教科書を採択した。大阪府が8月28日発表した。「新しい歴史教科書をつくる会」(つくる会)の元幹部らが執筆に加わっている育鵬社の教科書は、歴史に関する記述について議論もあり、一部の地域では採択やり直しを求める要請なども出ている。育鵬社によると、私立学校の16年度教科書採択状況はまだ全て出そろっていないが、キリスト教系の学校で同社の教科書採択が決まったのは、同志社香里中が初めてだという。

同志社香里中はこれまで、歴史と公民の教科書は帝国書院のものを使用してきた。16年度に、新たに育鵬社の教科書を使用する生徒は240人。滝英次教頭は、「教科書採択の年(である今年)に、教科、また学校として、文科省の検定教科書の中から、いろんな議論を踏まえた上で慎重に選定した」と話している。

育鵬社の教科書『新しい日本の歴史』と『新しいみんなの公民』は、元つくる会のメンバーらによる日本教育再生機構が組織した「改正教育基本法に基づく教科書改善を進める有識者の会」(教科書改善の会)の関係者らが執筆・監修している。育鵬社は、フジサンケイグループの出版社である扶桑社の教科書出版部門を独立させた出版社で、扶桑社時代を含め、中学校の歴史、公民の教科書が検定に合格し発行されるのは今回で4回目。一方、つくる会は自由社から独自に教科書を出している。

育鵬社の教科書については、日本国憲法が連合軍総司令部(GHQ)に強要されたものだとする、いわゆる「押し付け憲法論」に沿った内容になっていることや、太平洋戦争の沖縄戦における住民の集団自決について、日本軍の強制性についての記述を避けているなど、さまざまな指摘がある。

一方、育鵬社の教科書の編集会議座長である伊藤隆・東京大学名誉教授(歴史)、川上和久・明治学院大学教授(公民)は、広報誌『育鵬社通信 虹』(2015年4月号)での共同メッセージで、「戦後70年の間には、教育の世界にも不毛なイデオロギーが持ち込まれた時期がありました。こうした一面的な物の見方を排し、生徒が真に学ぶ意欲を高め、多面的・多角的思考ができる人材となり、自らの郷土に貢献し、ひいては世界で活躍できるようになることを願い編集しました」などと述べている。

関連タグ:同志社

関連記事

クリスチャントゥデイからのお願い

いつもご愛読いただき、ありがとうございます。皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。記事の一つ一つは、記者や翻訳者、さらに編集者の手などを経て配信されているものです。また、多くのコラムニストや寄稿者から原稿をいただくことで、毎日欠かすことなくニュースやコラムを発信できています。

この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、読者の皆様にはぜひ、祈りと共に、毎月定期的にサポートする「サポーター」として(1,000円/月〜)、また単発の「サポート」(3,000円〜)によって応援していただきたく、ご協力をお願い申し上げます。支払いはクレジット決済で可能です。申し込みいただいた方には、毎週のニュースやコラムをまとめた申込者限定の週刊メールマガジンを送らせていただきます。サポーターやサポートの詳細、またクレジットカードをお持ちでない方はこちらをご覧ください。

社会の最新記事 社会の記事一覧ページ

主要ニュース

コラム

人気記事ランキング