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死と向き合う-キリスト教の視点から(2)

2012年1月5日13時54分
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講義で使用されたパワーポイントの画像+
講義で使用されたパワーポイントの画像+

~自分中心の世界から神中心の世界へ-新しい価値観への転換~

また患者が自分の人生に捉われた価値観から、新しい価値観に転換するためにも、神中心の世界へと転換し、主にある平安を得られるようなキリスト教書籍を勧めたり、牧師によるカウンセリングが有効であることが、実際の末期がん患者と信仰の出会いの実話から証しされた。聖書では、永遠に存続するものが信仰・希望・愛(Ⅰコリント13章13節)であると書かれている。欧米近代医学における「医の心」の基礎を築いたとされるウィリアム・オスラーは医療者の生き方として「キリストのニコデモへのメッセージは、世界へのメッセージであり、現代にこれ以上必要なものはありません。すなわち『霊によって生まれなければならない』ということです。まず、一日をキリストと共に、そして主の祈りと共に始めなさい。その他のものは要りません。魂は思想によって養われるのですから、一日たりとも世界最良の書物に接しないで過ごしてはなりません。聖書を学びなさい。性格を形作り、行いを廉くにあたって、聖書は昔ながらの力を持っているのです」と勧めていたことを紹介した。

死に至る病に直面した死にゆく人に生じる課題として、自分自身と意味についての新しい理解の構築、個人的関係と社会的関係の終結、現世のことがらの集結、そして人生の限界の受容と超越的存在への明け渡しという4つの課題があるという。

精神科医として死と死ぬことについての画期的な著書「死ぬ瞬間」を遺したエリザベス・キュブラー・ロスは、死を受け入れる精神的段階として否認と孤立→怒り→取り引き→抑うつ→受容という過程をとるという「死の受容のプロセス」を同著に記しており、キュブラー・ロスモデルとして知られている。ホスピスケアにおいて、患者がどの段階の精神状態にあるかを把握し、その段階段階における適切な対応をしていくこと、また患者が「死の受容」の段階まで至ったときには、別れの挨拶をするようになり、この段階で死にゆく者と家族が互いに挨拶できるようにすることが重要であることが指摘された。「良い死」に至るためにも、患者本人が満ち足りた死を迎え、本人と家族の両方が満足し納得できる死を受け入れることができるように、医療者がともに「良い死」を育て創り上げて行くことが大切であるという。

またホスピスケアの現場では、「準備ができる死」に対して患者本人は「死への準備」、家族は「悲嘆への準備」をしなければならない状況に追い込まれる。山形氏は、ホスピスでの死は、突然死とは異なり、準備ができる死であるため、死別の悲しみを耐えうるものにし、「軟着陸」するためのグリーフ(死別と悲嘆)への備えが可能であると指摘した。ホスピスでのグリーケアでは、患者の「過去の決定を肯定」し、十分な症状緩和を行い、家族との時間を大切にさせること、また死後の遺族ケアも行う必要があるという。

~キリスト者として病める者・死にゆく者に仕えるべく召されている~

山形氏は聖書の告げる神の愛についてオーストラリアの福音派神学者レオン・モリスが著書「愛:聖書における愛の研究」で、「愛することが愛の本性であるが故に、愛するのである。愛が愛を産み、神の愛が私たちに達するとき、それが私たちを変革する奇跡が起こる。キリストと共に死に、キリストと共に蘇るとき、自己中心的生き方が、愛によって置き換えられる。神の愛に応答するときに、愛の人に変えられていく」と述べていることを紹介し、死の臨床に携わる者として、キリスト教の視点から、「キリストのいやしに仕える者となり、キリストのその生涯を従う者たちの生活の中で生かす(ディートリヒ・ボンヘッファー「キリストに従う」)」者となって仕えて行く姿勢が大切であり、『私たちはキリスト者として、病める者・死にゆく者に仕えるべく召されている』というアイデンティティを持つことが大切であると思う」と述べた。

来年度の集中公開講座は、8月13日~15日、茗荷谷キリスト教会で工藤信夫氏による神学特講「心の病とキリスト者の交わり」「援助者とカウンセリング」が行われる予定である。詳細は東京バプテスト神学校(03・3947・5141)まで。

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山形謙二氏 略歴

1946年、東京都生まれ。東京大学理学部卒、米国ロマリンダ大学医学部卒、現在、神戸アドベンチスト病院院長。

<著書>
「人間らしく死ぬということ」(海竜社)、「隠されたる神:苦難の意味」(キリスト新聞社)「負わされた十字架:逆境の中で」(キリスト新社)、「いのちをみつめて:医療と福音」(キリスト新聞社)、「主よ、み国を!」(福音社)、「聖書・基礎講座Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」(VOPジャパン)など多数。

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